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名前も知らない誰かと人生を交わして【オーストラリア・ケアンズ】

今日はどこかで仕事をしよう、と思ってケアンズの街をふらつく。この街には、あまりWi-Fiが飛んでいるカフェがなさそうだ。

店は、17時、18時には軒並み閉まる。電源があっても、Wi-Fiがない。Wi-Fiがあっても、電源がない。あるのは、プールと海だ。あとは1食18ドルくらいする、食事とドリンク。

あんまり仕事、しすぎんなよ、ということか。だって、仕事も遊びも、あまりもう区別がないんだもの。何か、仕事から遠い趣味が、ほしいなぁ。贅沢、かな。

海沿い、ショッピングモール、色々歩いて、今日は冷房のきいたショッピングモール内のカフェで仕事をしよう、と決めてレジへ行く。冷たいコーヒーが飲みたい。アイスコーヒーって、この国で何て言うんだったっけ。アイスコーヒー=ブラックのアイス、という概念がない国は、多いのだ。

アイスの甘くなさそうな「GJ's Iced Coffee」を頼んでみる。値段は、レギュラーで6.20ドル。1ドル80円くらいだから…こんなもんだね。(結局めちゃくちゃ甘かった。スイーツは大好きだけれど、甘ったるい飲み物はじつはそこまで得意じゃない)

ガラス張りの、空がよく見えるソファ席に居を構える。パソコンを取り出して、Wi-Fiのパスワードを入力して。

今日は、海から吹く風が少し強かった。テラス席だと潮風でパソコンが傷むかな、となんとなく思ったから、屋内の席にしよう、と思った。

10分、20分と仕事をする。パチパチパチ。キーボードを叩いて、日本にいるときと同じように、会社のひとたちとくだらないやりとりや、仕事の話を進める。

ひとつ隣の席に座る、オージーらしき男性が、さっきから私の手元をじっと見ていた。みんな、次々とタイプされる日本語が気になるのだ。ふふ、と笑う。「君“も”、仕事をしているの?」と聞かれていた。「うん。“も”ということは、あなたも?」と言って、会話を始める。

ケアンズには、今週の日曜日までいること。ここ10年くらい、アリススプリングスというエアーズロック観光の拠点となる街に暮らしていること。出身は、カナダ。オーストラリアが好きになったので、カナダへはあまり戻るつもりがないこと。こうやって、パソコンと、ペンとノートさえあればできる仕事が多い自分のライフスタイルを、彼は愛しているのだということ。(仕事の詳細は、医療関係のようだったけれど、私はちょっとよく聞き取れなかった)

アリススプリングスへは行かないけれど、エアーズロックには11月半ばから滞在するよ、と私も伝える。

「Do I interrupt your job?」と聞かれて、一瞬 interrupt って何だっけ、とハテナになる。「ううん、邪魔なんてしてない」と答えて、けれどふたりとも、仕事に戻る。

クレイグ、という名前だった。誰だかは、知らない。

誰だっていいのだ。こうやって、ただただ通り過ぎていくひとたちとの時間が、私はきらいじゃない。

海外にひとりでいる時の、どうってことない、私の日常の一コマ。

いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。