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きちんと開示していった方がいいよ、あなたは。と彼は言った

遠い異国の景色を撮ることが、わたしの生きる意味なんだと思っていたけれど。

なんだかそんな大層なことはなかったようで、日常と非日常のあいだにある、閉じ込めなければ流れていってしまうような、そんな何気ない瞬間を、おさめたかっただけなのかもしれないと。

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最近、日本に帰ってきて、そして昔から付き合いのある友だちの家族なんかを撮らせてもらって、改めて思う。

私は、日常における選択肢を、ただ増やしたかっただけなのだと。そしてその上で、『きちんと選んだ』と思いたかった。

納得できたら、後悔は少なくなる。選ぶために、悩む。悩んだならば、決めてゆく。決めた回数は、直感の裏付けとなって私のもとへ還ってくる。

地に足をつけて、遠くまで行くこと。旅人がこんなふうに言うなんて、少しおかしいかもしれない、けどね。そういうことを、あなたはきちんと、開示していったほうが、いいんだろうね、とお兄ちゃんみたいなあなたは、今夜笑って言う。

いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。