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新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その88 ~統計情報~

NHKニュースで、現在の収入の変化について調査をしたという。そこで6割が変わらないと答えたとのことだ。減少は2割強であった。2000人を超える人からの結果だというが、固定電話と携帯電話で本当にこの回答は世間全体であるのかと疑問をもってしまう。現在の世論調査における統計の取得方法を変えていく必要があるのではないかと思う。

以前は、固定電話や郵便などでの調査であった。固定電話が家庭に普及してからはもっぱら電話での調査が始まった。その後、携帯電話の普及によって固定電話での調査結果が、実際の状況との乖離があるように見えて来ていると思われた。そしてSNSの普及によってまた今の統計情報に関しても本当に正しいのかよくわからなくなっているように感じられる。

そもそもNHKのランダムでの電話での統計依頼はNHKに受信料を払っている人にランダムにかけているのではないかと思われるが、それはどうなのだろうか。NHKが個人情報を持っているのは受信料の関係か、もしくはNHKに対して個人情報を入力した場合に限ると思われる。私は10年以上テレビを家に持ち合わせていないので、受信料を払っていない。そのため、もしNHKからそういった電話を受けた場合、どこから情報を得たのか質問したくなる。もしかかってきてそう言ったとしても対応しているオペレータはお答えできないとしか言えないだろう。でもやはりそう考えてみるとNHKに関わった人のデータでしかないように思える。なのでこの指標は1つの形として現れていると考えるだけでいいと思われる。

もう少し狭い範囲で調査をしていくと色々な形が見えてくるだろう。IT関連の会社の従業員と飲食業では異なる結果が出てくるだろう。以前にもnoteに書いたが、数字が独り歩きし始めると怖いのである。感染者数だけが日本のニュースでは独り歩きしている。危険なのは重篤患者に対する病床である。軽症者のケアに関しても一人暮らしか家族がいるのかで変えるべきである。そういったバックエンドのサポートを決めれないままで政治が進まざるを得ない状況が危機的ではあると思われる。

「臨時国会」要請でもそうなのだが、強い野党がいないこの状況が、本当に危機的である。国会と厚生労働省がやるべき仕事のどこまでやれているのかが我々からは見えないのである。日本の政治における課題として、透明性が欠けているという国際的な指摘もあった。実際、公式の文書を残さないという大技を決めているのでこの10年に何が起きてもおかしくないかもしれない。

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