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同じものと似ているもの、ちがうもの same, similar, different

日常のことをゆっくり味わえるのはいつぶりだろうか。

ここ最近は、仕事のこと、物件探し、と
休みの日もゆっくりすごせる日はなくて、

体力的にも、精神的にも、
きつかった場面が多かった。

いまを何とか生きていた。

その時よりは、おさまりつつあるけれど、
いまもすべてが終わったわけではない。

特に、今回精神的に何度も来たのは、
彼との将来のことにまつわることだった。

まず、彼はメキシコ人。
わたしたちは、将来結婚も考えている。

それはお互い、とても自然に早い段階で感じるようになっていた。

どれだけ、自分にとって、
国籍や今までの背景が異なろうとも、
「人生」ってものをみたら、
人って同じなんだなぁとか、大事なものって変わらないことが多いなぁ、とか
人との交流や、過ごしてきた時間、今までの関わりの多さ
を見て感じていても、

自分の親や、
日本という社会全般、それに沿ったルールや法律、
などを改めて考えてみると、
わたしたちの場合は、
大きな山が山ほどある。

例えば、今回は物件探し。

物件は、海外の人が一人で物件を見つけて、契約に結び付けることは、
いかに外国人労働者を受け入れる雰囲気が出来上がりつつある現在においてもかなり難しい。

その人が日本の会社で長年働いていたとしたら、
異なるかもしれないが、

会社がバックについていての賃貸契約、
もしくは、結婚している夫婦であっても、
片方が日本人である場合や収入面の安定が保証されない場合は、

管理会社やオーナーが個人またはカップルを断るケースが
かなり多い。

例えば、私たちの場合で言えば、
「婚約者」ということになり、連名契約を最初求められた。

その場合は、私たち二人のバックグラウンドを証明する書類を多く提出することを求められた。

彼は専門職についていて、ずっと同じ会社で役職にもついているが、
その会社についての情報、源泉徴収票または、給与明細3か月分。
メキシコには源泉徴収票が存在しないらしく、
彼は今までの給与明細1年分をpdfでまとめて送ってくれた。

わたしというと、
去年の源泉徴収、または今勤めている会社での3か月分の
給与明細など、
もしくは、勤めて間もない場合であれば
会社に雇用契約書の制作を頼み、雇用される事実と、
実際いくらの収入を一年間で作ってもらった。


保証人も、例えば親が退職している場合は不利で、
親がどちらも仕事をしていない、例えば年金暮らしの場合は、
労働している兄弟などが保証人として
登録するほうが、安全だったりするようだ。

最終的には、まだメキシコにいる彼が契約日にまだ日本についていないことや、
すべての書類がスペイン語で書いてあるからか、
理由ははっきりわからないけれど、
わたしが契約者となって、2つの条件が出され審査が通った。
(1.彼一人で住んでいることが発覚した場合は即刻解約
2.在留カード取得後提出)

「あ~外国人じゃきついっすね。」という配慮無いスタッフの声(結局こことはご縁なく契約せず)
オーナーや管理会社から何度も断られる度、
こういうことで負けてはならぬ、分かっていたことだ、
と思いつつも、

自分たちを否定されているような、彼を知りもせずに
「外国人」ってだけで、ほかのトラブルを起こしていた人たちと
ひとくくりにされる複雑さなど、
いろいろな感情は湧いた。

(結局、お世話になることになった不動産屋さんは、
知り合いを通じてのご縁を頂いたところになった。
「応援します!わたしたちは味方ですから」と
仕事面でもストレスフルマックスで、精神的にも体力的にも
かなりやられていたときに言われ、本当に涙が出た。

ただ、契約を取る、という事以上に人間らしさを感じるスタッフさんたちで、
ただでさえ日本では社会的イメージや、島国というところ、
文化性など、「違う」ものに対しての風当たりが強い。
そういう場所で、受け入れるにもややこしいであろうけれど、
「これから壁も多いとは思うけど、応援しています」と言われたとき、
どこでも敵と味方は存在するんだろ思った。)

今までの仕事も、
外国人の生活サポートを会社でやることが多かった。
でも、実際に物件や在留カードを経てからだったため、
想像はしていたが、

「相手が外国人」
というだけで、断られるケースがとても多い。
それが特に大手の会社が手掛けたきれいめなアパートだと
ほぼNGなのだと今回よくわかった。

どこの国の人か、という事にもよる。
どこのエリアか、という事にもよるが、

実際に外国人労働者関連のトラブルを経験したことがある、
オーナーや管理会社であると、
相手が日本人でないという時点で物件を借りることができないことが多い。

わたしたちは、
まだ籍を入れたわけではないし、
彼は日本に来ても今の外国の会社に勤められるように手筈が整っているが、
それも海外の仕事や、外国人関連、など
不動産会社側も、
慣れていない、知らない、英語自体お手上げ、という人も多いので、
アパートを見つけて、実際に審査が通るまでも、
なかなか安心できなかった。

今回、物件探しも、
どこが拠点になるか、ということがわたしの事情で変わっていったこともあって、
本当に長くかかった。

やっと審査が通って、これからは引っ越し、
そのあとにはビザと、
何年かかるかわからない、親とのこともある。

「愛し合っている」
それでいいじゃないか、
そうシンプルにも思う。

「ちがいがある」
それだけ新しい世界を見せてもらえる
豊かさがある。

「でも大事にしたいものが同じ」
これだけ生きてきた環境も、言葉も違うのに、
惹かれ合い、何でも話せる人がいる
なんて素敵なんだろう。

「見た目も過去も全然違うのに、
一人の人として惹かれ合い一緒に歩きたいと思えた」
そう二人が思えるような、
人を見た目や違いで判断するよりも、
人として見る、付き合える
わたしたちを育ててくれた親たち。

それって今の世の中では、
とても大事なことなんじゃないかとも思う。

いろいろな想いがあると思う。
でもそのことを誇りに思ってほしい。

山がこれからも多くある。
それは見える山でもあり、見えない山でもある。

今までの自分のスタイルでは、
太刀打ちできないと思う瞬間が、
いろんなことがあってここ1か月で多くあった。

強くなる必要がある、
そう思いながらも、

「強くなる」っていうのは
本当はどういう意味なんだろう、
と思いながら、

わからないながらも、
ちょっとずつ俯瞰することを思い出せている
いま。

少し前より、
深呼吸できるようになった気がする。



国際結婚、は特に情報がキーな気がしている。
記録用、というのも含めて、
書いておこうと思った。

予想できないことばかりだけれど、
大事なものを大事にしながら、
今を感じて、日々の豊かさを感じながら、
積み重ねていきたい。

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