ともぞうの性別放浪記 9

~なぜかにんしん問題に首を突っ込むの巻~

お久しぶりです。ともぞうです。

FTM当事者の私が、現在ご縁があってにんしんSOSのお手伝いもさせていただいています。
男性だと思ってる人が何でにんしんSOSを手伝っているの?と疑問に思われる方も多いかと思いますが、
実はFTMと予期せぬ妊娠は近い関係にあります。

実は、FTM当事者と一口に言っても様々です。
私みたいにホルモン療法等一切しておらず、身体機能は完全に女性の人、ホルモン療法はしているものの、
身体機能は女性の部分が残ってる人、ホルモン療法をしてなおかつ女性の身体機能を手術で切除してしまった人。

その中で妊娠のリスクに合いやすいのは、ホルモン療法して身体機能は女性の部分が残ってる人です。
当事者本人は、男性ホルモンを補充して、月経も無くなり身体も男性に近づいているので自分は男性だと思っています。
なので、ついつい自分の身体の中に女性の機能が残っている事を忘れてしまいがちです。

男友達が出来始め、その友人と2人で男同士の旅行に行ったと思ったら、男友達から強姦されてしまったとか、
そこまで行かなくても襲われそうになった・・・などと言った話を耳にします。
また、男性ホルモンを補充しているから妊娠しないだろうと思って、男性とコンドームなしでの性行為をするFTMゲイ男性や、
通常の女性と違ってコンドームなしで性行為が出来るからという理由でFTMをあえて好む男性もいます。

もし、そういったFTM当事者が万が一妊娠してしまったとしたら・・・。
本人の性自認は男性なので、まず婦人科には行きづらいですし、妊娠検査薬を買って事実を確かめるのも勇気がいります。
また、他のFTMの友人にも話しづらい話題だったりもします。
そんな時に、相談できる場所としてにんしんSOSがあればと思ってお手伝いをしています。

自分がFTMな事もあり、今回はFTMを中心にお話をしましたが、レズビアン女性にも起こり得る話です。

また、FTM当事者の中にはあえて自分が妊娠して子どもを産みたいという方もおられます。
そういう方々が、他のFTM当事者や他の人たちから「FTMが子どもを産むなんて変だ」などというバッシングを受けた場合にも、その方の意志を尊重してサポートが出来たらいいなと思っています。

にんしんSOSに関わるようになって、セクシュアルマイノリティと中絶・妊娠・出産について色々と考えるようになりました。

一般の女性でも、どのような形で妊娠をしたとしても(たとえば不倫・最初からシングルなど)
子どもを産む産まないと言う選択は本人の問題であるのに、
周りがなんだかんだと口を出してくるところも何となくセクシュアルマイノリティが抱えている問題に似ているなーなどと、
不思議な共通点を見つけて驚いています。

この日本で、女性やセクシュアルマイノリティが、子どもを産むことや産まないことを純粋に
その人の意志で行えるようになる事を祈りながら活動を行っています。

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