宇宙の観測とスペクトル

1.宇宙科学とは
・実験ができず、観測のみが可能な分野
・プラズマ状態
宇宙の通常の物質の99%以上は、プラズマでできていると言われている。プラズマとは、物質の3態個体、液体、気体に続く第4の状態を表す。プラスの原子核の引力を振り切って飛び出したマイナスの電子が自由に飛び回っている状態。

2.天体からくる粒子

粒子の種類  粒子名      到達距離  直進性
電磁気力   光子→電磁波   無限     ○
重力     重力子→重力波  無限     ○
強い力    グルーオン    有限     ○
弱い力    ウィークボゾン  有限     ○
レプトン   電子       無限     ×
       ニュートリノ   無限     ○
バリオン   陽子       無限     ×
       隕石       太陽系内   ×

3.電磁波放射のメカニズム
・連続スペクトル
波長λに対してべたっとしている 
例 : 黒体輻射 (温度のあるものはなんでも放射)
(非熱的):シンクロトロン放射
(非熱的):逆コンプトン錯乱

・線スペクトル
特定の波長λだけで放射     輝線/吸収線
例 : 原子や分子、蛍の光など
(非熱的):サイクロトロン放射
(非熱的):電子陽電子対消滅線

4.⿊体輻射
黒体 :  全ての周波数の電磁波を吸収し、再放出する仮想の物体
・19世紀末、溶鉱炉の温度計測法として発展
・量子力学誕生の一つの要因

⿊体輻射 :  物質と輻射が熱平衡の時、輻射は温度のみで決まる。
例 :  
・恒星、太陽のスペクトルは⿊体輻射で近似でき、物理量やその星の状態が決定できる。
・宇宙マイクロ波背景放射- 約3kの⿊体輻射

5.近似式

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