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二人三脚 1年後

子供がいることが本当にありがたく思う。

そんな私に長男が、1年前のエピソードについて話をしてくれた。

「父さんさ、こないだの二人三脚で、俺、お父さんにみっともないよって言ったじゃん?あれはさ、なんの準備もしないで偶々勝ったのに父さんが喜んでいたからなんだよ」

「だってさ、他の家のお父さんは皆、練習してたんだぜ」

「父さんは練習してくれなかったじゃん」

ここまで言われて、私はズキンときた。

そうすると長男は重ねて、

「俺だってさ、毎日野球の練習してんじゃん、頑張っているんだぜ」

「そうか・・ごめん、お父さんが悪かったよ。偶々勝ったからっていい気になっていたのはバカだったな・・本当にゴメン」

プロ野球選手を目指している長男は、野球に対してストイックだ、一本のヒットを打って監督に認めてもらう事があるのかないのか分からないまま、早朝練習から、夜まで野球漬けの毎日を送っている。12歳、中学校1年生で勿論スタメンの機会はない。

私は、この不景気の中、四の五の言わず答えを出す必要に迫られている毎日である。

「俺が間違っていた。。」

「お父さん、気持ち入れ替えて頑張るな!」

でも長男は、結果を出す機会すら与えてもらえない情況でヘトヘトになるまで練習しているのだ。

よく、そこまで成長してくれたな・・感謝。。。とおもいつづ。

自分が謝ることで、私が成長していく姿を見せることが、大事なんだと、共感を得ることになり、成長することへの価値観を共有し、お互いを認め合うことができるんだと思った。

私は嬉しくてたまらなかった。

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