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1.9billionUSドルもの契約を獲得するNFLのスポンサー企業の特徴とは?

ナショナルフットボールリーグ(以下NFL)は、世界的にもスポーツビジネスで成功しているリーグの一つであることは間違いありません。
戦力均衡のために昇降格がないリーグが特徴的であるアメリカのスポーツ界において、最も高い売り上げを誇るのがNFLです。

https://www.valuewalk.com/nfl-revenue-chart/

スポーツチームの売上構成は、大きく3つのカテゴリに分類されます。
・チケット収入
・放映権料収入
・スポンサー収入

サッカーや野球、バスケットボールのように試合数が多い競技は比較的これらの収入のバランスが良くなりますが、アメリカンフットボールにおいては、年間のホームゲーム開催数が限られていることもあり、チケット収入は限定的と言われています。
Statistaの報告によると2020シーズンのチケット収入は、NFL全体の収入の約1.5%と報告されており、その他の売上が多く占めていることがわかります。

NFLが実際に契約しているメディア関連契約は、11年で100billionUSドルを超えると報告されており、1年間で10billionUSドルとなっています。

また、スポンサー収入については、約1.88billionUSドルと報告されており、NFLにおいては放映権料収入の割合が多いことがわかります。ちなみに、プレミアリーグの売上構成については、別記事でまとめているのでご興味がある方はぜひ読んでみてください。

さて、今回はNFLのスポンサー収入について触れていきたいと思います。少ない試合数を踏まえると、試合会場を使ったアクティベーションは限定的になると考えられますが、スポンサー収入は増加傾向にあります。

アメリカ3大スポーツ/リーグ別トップスポンサー企業の業種

これは、アメリカのNFL、NBA、MLBのスポンサー企業の業種の特徴を整理した資料です。競技によって契約している企業に特徴があることがわかります。

NFL2022 トップスポンサーシップの契約金額(Million US$)

また、さらに深く見てみるとTechnology企業による協賛額がずば抜けており、2位の業種との差が100millionUSドル以上あることがわかります。スポーツベッティングは、2021年に一気にスポンサー企業が増加したため、前年程の成長は見られませんでしたが、契約金額としては昨対比で140%と非常に大きな売り上げに繋がっています。
ちなみにNFLは、暗号通貨系の企業のスポンサーシップについては慎重な姿勢を見せており、Sociosのみが契約しています。

企業別のスポンサー金額ランキングでは、1位がPepsiCo(飲料)となっており、2位がAnheuser-Busch InBev(アルコール)となっていることがわかります。トップ10の企業を見るとテクノロジー系企業が5社、飲料が3社、スポーツ用品とベッティング会社が1社となりました。

ちなみに、スタジアム命名権についてはリーグスポンサーとは異なる傾向が見られました。リーグにつくメリットと、チームにつくメリットが異なるため、このような傾向の違いがあるのかもしれません。

今回は、NFLに注目して整理をしてみましたが、執筆しながら感じたのは、競技間のスポンサー業種の違いの理由についてでしたので、今後調べていきたいと思います。

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