日経新聞に、家計調査の都道府県ランキングというものがありました。
47都道府県のなかで貯蓄がトップの場所はどこだと思いますか。

僕はやはり東京は平均年収が全国に比べて高いのでそれに比例して、当然貯蓄も多いのかなと思っていたのですが、違うんです。ただ、聞いてみるとなるほどなと思わされました。トップはなんと京都。年収の3倍以上の貯蓄があるということで、貯蓄額は2210万円。年収比3.1倍、燦然とトップに輝きました。2位は奈良で2.5倍の2000万円。だいぶ差がありますよね、0.6倍も差がある。

なぜか。

とても興味深くて「老舗の資産の継承が反映されているのではないか」という分析でした。フィナンシャルプランナーの方のコメントが載っています。

「老舗企業の多さに注目している。任天堂やロームなど歴史の長い大手企業が多く、帝国データバンクの都道府県別調査によると、京都府は、業歴100年以上の企業の割合が5.2％と最も高い」

つまり、こういった老舗、創業者一族の関係者、そうした資産の生前贈与を受けている人も目立つため、貯蓄が増えているのではないか、と。京都の平均年収は712万円、全国平均が749万円ですので、年収だけを見ると、全国の平均以下なんだけれども、貯蓄額はトップに輝いた。

ちなみに僕は父方が京都なんですね。だから以前、祖母が生きていたときは実家が京都にあったので、僕自身、全く京都に縁がないわけではなくて、親戚も京都に住んでいます。

個人的な感想で言えば、町は歴史があり、とても落ち着いていて、独特の時間が流れているような、なんかそんな雰囲気が好きだったりします。

奈良には堅実な人が多い！？

そして2位が奈良。これもまた興味深い分析がありました。すごくかいつまんで説明すると奈良の場合、大阪に仕事に出て帰ってくる、奈良の方が物価が大阪より安い。でも大阪で稼いで帰ってくるから、その分貯蓄に回せる。

ただ、もうひとつの考察が「家計の状況を頭に入れて着実に直行する堅実な人が多いことが要因」。いやいや、これちょっと乱暴すぎませんか（笑）と僕は思ったのですが。だってそれは人それぞれじゃないのかと思うんですよね。奈良の人たちが飛び抜けて、家計の状況を頭に入れて貯蓄に回してる、というのはちょっと…他の県でもね、当然そうされてる方多いのではないかと思うのですが、僕もどちらかというと、堅実な方かと…この考察はちょっと、と心の中で突っ込んでしまいました。

そして3位に輝いているのが、大津。滋賀県ですね。アンケート調査をソニー生命がしたことがあるそうで「自分は家計管理が得意だ」「自分は貯蓄上手だと思う」と回答した割合が、滋賀だといずれも3割を超えていて都道府県別でもトップレベルなのだそうです。あとは物価が影響してるのかな、という気もしますよね。

そして4位は岐阜県。岐阜県の場合は年収が801万円で全国4位、でも物価が安いからその分貯蓄に回せるそうです。

気になる東京は年収ベースでいうと937万円で全国2位なのですが、貯蓄割合はというと2.43倍で2372万円。5位です。貯蓄額だけで見ると、東京はずば抜けて高いのですが、年収比となると5位に甘んじているんですね。そしてもう一つ、やっぱりなあと思ったのは埼玉県です。

埼玉県は、19位、全国平均よりも下なんですね。年収比1. 88倍で1758万円。なぜこの結果が出たかというと、住宅ローン、その負債額が最も多いそうです。イメージはできますよね。埼玉に家を構えて、東京に仕事に行く。我が家も昔、小学生の頃そうでした。埼玉県の和光市というところに住んでいました。父親は東京に仕事に出ていました。

そして、一気にダーっと下までいくと、やはり沖縄が全国平均に比べると年収が低いので、貯蓄も当然低くなるんだろうな、と思っていたので最下位かなと思いきや、46位でした。1.3倍752万円の平均貯蓄額。

最下位は意外にも大阪

最下位はどこだと思いますか。この新聞の論調としては基本的にその県民性であったり地域の特性がこうした結果を産んでいる、というような分析なのですが、最下位は大阪でした。年収比1.18倍の792万円。

この順位に対して、どういう県民性であったり、地域の特性を分析してくれるのかなと読んでいたら、全然ないんですよ。こういう理由だから大阪、というような具体的な理由を教えてもらいたかったのですが。ちなみに記事では「大阪市は全体的に物価が高い一方、年収が670万円と比較的低く、貯蓄の年収比は1.18倍と47歳で最も低かった」とありました。

いや僕も何かイメージではですね、これ勝手なイメージですよ、やはり店先で値切るおばちゃん、みたいなイメージが大阪にはあって、これ本当にあのものすごく狭いイメージだと思うのですが、結構お金に関してはシビアなんじゃないかと思っていました。だから、その分貯蓄に回してる額が結構多いのかなと、そういった家庭が多いのかなと思っていたのですが、全然違いました。使っちゃってる、という結果です。

僕が音声配信をしているvoicyでは、東京に住んでいる方がリスナーでは最も多くいのですが、次いで多いのが大阪の方々なんです。
ぜひこの結果について、コメントなどお寄せいただけたら、僕自身も大変参考になりますので、教えてもらえると嬉しいです。

ということで今日は日経新聞の家計調査都道府県ランキングをお伝えいたしました。

(voicy 2022年10月19日配信)