UIデザイナー、アートに触れる

"Apres la pluie, le beau temps."
「雨の後は晴れるよ」みたいな意味。フランス語。

イラストは言葉からのイメージで描いた。水たまりを踏んだ誰かが、太陽を心待ちにしながら街を闊歩する、そんなイメージ。水の輪郭の曖昧さを点線で。街を闊歩する楽しげな気持ちを4色で表した。趣味でさささっと書いたつもりでも、こうやって説明したくなってしまうのはデザイナーの性かもしれない。


さて、そんなわけで私は一介のUIデザイナーなのだが、この1ヶ月アートのインプットを意識的にしている。そのきっかけと、具体的に何に触れたのか備忘録的に残したい。

まずきっかけだが。年明け、会社でUIデザインをしていて急に危機感に襲われた。sketch上に並ぶ自分のデザインがビジュアル的にありきたりだったのだ。もちろんUX(体験設計/情報設計)はしっかりしたし、UIデザインもターゲットを意識したトンマナ/ビジュアルデザインにした。

ただ、ぱっと見フツウだったのだ。

確かに、このデザインならユーザーは自然に使えるだろう。愛すべき、そして意図的に仕組まれた「フツウ」だ。でも!でも!ビジュアルだけ見てしまうと、なんというかなんというか...!!グラフィックデザインから始めた人間だからかもしれないが....、「くううう」という気持ちになる。

この感覚、デザイナーならきっとわかってくれると信じているが、一応図解しよう。

すごく極端にいうとこういうこと。ECショップの商品ページを仮想で3分クッキングしてみた。

右もなしではないが、ボタンが独特で他のアプリではあまり見ない。つまりユーザーが購入動線にユーザーが気づかなさそう。情報をしっかり伝えることや、どんな写真が来ても大丈夫そう。という意味だと左の方がアプリのUIとしては良さそうだ。

納得納得。いや、でも、、、

フツウだ。どっかで見たことある...。ターゲットユーザーが操作に迷いにくいという意味だとこれでいいのだろうけど...んーーーー。。。

と一通り葛藤した後で、問いがはっきりしてきた。

先に言っておくと、まだこれに対する回答は見つかっていない。ただそれを見つけるためには、UIデザインという論理的な世界から少し離れて、頭を柔らかくする必要がありそうだと直感的に思った。

ので、1月はアートに触れまくってみた。展示系は終わったものばかりなので、映画だけ紹介したい。

『ゴッホ 最後の手紙』
全編油絵で書かれており、なめらかな動きと独特の世界観に衝撃を受けた。ゴッホの表情が水面に揺れるシーンがとても好き。
実はこれを見る前に、予習としてゴッホの友人であるゴーギャンの映画『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』も見たが、こちらは違った意味で狂気だった。

『エンドレス・ポエトリー』
しょっぱなから世界観全開でびっくりした...。ここまでアートな映画は初めて見たかも。色彩のバランスが興味深いシーンが多々あり、特にcafe IRISが絵画のようで美しかった...。

『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』
世界的に有名なファッションデザイナーのドキュメンタリー映画。色彩感覚やセンスはもちろん、クリエイターとしての立ち振る舞いも興味深かった。職人としてのこだわり、緻密さ、厳しさ。にも関わらず画面の中の空気感が柔らかいのは、中心にいる彼が不意に微笑み、周りと家族のような関係を築き、仕事場に犬を連れてくる人柄だからなのかもしれない。

『坂本龍一 PERFORMANCE IN NER YORK : async』
東京国際映画祭で『Ryuichi Nakamoto : CODA』を見てから、控えめに言っても楽しみにしていた。音と映像全てから、坂本龍一さんの音楽への愛情が溢れていて、発想、表現力、探究心、全てにおいて圧倒的すぎる差を見せつけられた。『坂本龍一が「幻のライヴ」についてWIREDに語ったこと』 も良いインタビュー。

『ムーンライト』
今更ながら鑑賞。色彩に暗喩が散りばめられていた。(と思っている) あくまで感覚的だが、ポスター含め「何を映すか」に並々ならないこだわりを感じた。なんとなく惹かれるのはなぜなのか...、機会があれば誰かと深ぼって考えてみたい。


ひとまずアート系のインプットの習慣は着きそうだ。一旦のゴールは先ほどの問いの答えを自分なりに考えることなので、輪郭が見えたらnoteに書いてみようと思う。ではでは

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moyo

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