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【写真を綴る】#04 フィルム選び ③ Portra400(その2)

以前の記事でも、Portra400を紹介した。前回は36枚撮り1本分のみで、ショートレビュー的だった。今回はまとめ買いした残りの4本を使い切ったので、作例とともに振り返ってみたい。


人を撮るにはいい。名前の通りポートレートには最適。暖色がきれいに出るので、暖かみのある家族の撮影などに使いたくなる。

食事もライティングによってはとても美味しそうに見える。温かい食卓感。

都市風景を写すと、昭和に戻ったような気分になる。適度な粒度と暖色によってノスタルジックな写りになるようだ。シャドウもわりと潰れてない印象を受ける。

コントラストも露出低めで撮るとしっかり出る。この写真は、千葉いま進めている制作のテストプリントの時に撮影したもの。柔らかくコントラストの低いプリントとなったが、それを写してもその雰囲気は残っているように思う。

ただの道端の構造物を撮影。無機的なものも割といい。レンズ性能もあるけど、金属ポール先端の写り込みはしっかりととらえている。

以上が、leicaM6 + summicron 1st.沈胴式で撮影。

以下は、leicaM6 + nokton 1.4/40scで撮影。現代のレンズはやっぱりきれいに写るなぁと月並みな感想。35mm欲しいけれど、50mm買ったばかりだし、我慢せよ。

フェンス、自転車、空、川の色がいい感じ。基本、F8で撮影してるのではっきりくっきり解像感である。

ちなみに開放はこんな感じ。Leicaのほうが独特な雰囲気が出るのは気のせいか。ってレンズのレビューじゃないんだよ、ここは。フィルムのレビュー。梅ピンクが綺麗に出てる。コントラストも問題ない。

露出をハイキーで撮っても、これくらいなら飛んでいかない。シャドウ部を活かせる露出で、思いがけず違和感のあるいい絵になっている(自画自賛)。

ということで、

・コントラストがやや高め
・あたたかい暖色系の色味
・緑色が強く出過ぎない
・ノイズもうるさくない
・ハイライトも粘ってくれそう

な感じを受けた。だからこそ、

・ポートレート
・人を入れた風景

では、フィルムらしい雰囲気のある写真が撮れると思う。個人的には、コントラストと色味が今の気分にあっているので、常用フィルム、特に家族の写真では使いたいと思えるフィルムだ。スタンダードにいいフィルムで評価が高いことの裏返しでもあるのだが、下手をすると「The 映えるフィルム系写真」になってしまうおそれもあり。

あまり過度な期待をしてもしょうがないので、日々撮り続けていくのだろうな、と思う。

photo : tomohiro sato

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