見出し画像

私が影響を受けた4名の写真家

こんにちは、@TOMOYAです。
今回は自分がストリート写真を撮るようになってから影響を受けた、4名の写真家について紹介しようと思います。

1. 中野正貴さん

「尊敬する写真家を1人に絞って教えて欲しい」と聞かれたら、私は中野正貴さんと答えます。この方を知ったのは、5年ほど前に東京都写真美術館で開催されていた写真展に、ふらっと立ち寄ったことがきっかけです。

写真を観て息を呑んだ経験は初めてでした。11年もの歳月をかけて『TOKYO NOBODY』を刊行し、誰もいない東京の景色を切り取り続けた中野さんの写真に、衝撃と狂気を感じたのを今でも覚えています。

当時、カメラを始めて間もない頃だった私は、日々漫然と写真を撮る生活を送っていました。特に構図にこだわりはなく、良いなと思った瞬間を感情の赴くままに切り取る。これはこれで楽しかったのですが、中野さんの写真を観てからは、「作品性の強い写真を撮ること」を明確に意識するようになりました。



2. 保井崇志さん

私が富士フィルムのカメラを買うきっかけとなった方です。富士フィルムユーザーとして第一線で活躍されており、保井さんの撮る写真はどれも黒(暗部)の表現力が段違いで良いです。

実を言うと、私の写真レタッチは保井さんの影響を受けています。保井さんの実際のレタッチを拝見していないので確実ではないのですが、基本補正やトーンカーブの設定はおそらく結構似ていると思われます。ただ、個性を出すためにカラーグレーディングの設定は意図的に寄せないようにしています。

保井さんの撮る写真は、黒の表現力だけではなく、被写体の選定や考え抜かれた構図も魅力的です。ストリート写真は「何を足して、何を引くか」にその人の技量・個性が反映されるものですが、保井さんの撮る写真はどれも作品性が高く、一目でこの人の写真だと分かるものばかりです。

また、昨年発売された写真集を購入しましたが、印刷会社の選定から写真のセレクト、写真集本文の構成、表紙、裏表紙のデザインまでご自身で担当されているだけあり、保井さんの写真に対する哲学が反映された大変クオリティの高い内容でした。憧れの写真家です。



3. オカダキサラさん

「街が見逃した奇跡の現場」をテーマに東京でストリートスナップを撮り続けている方です。オカダさんの写真はどれもクスッと笑ってしまうような面白い瞬間が捉えられています。今年発売された写真集も購入し、届いてから何回も読み直すほどに好きです。

オカダさんの撮る写真の魅力は、見てもらった方が早いと思うので、自分がとりわけ好きな写真について何枚かリンク貼っておきます。

「いつかオカダさんが撮るような写真を撮りたい」と思っているのですが、中々こうした面白い場面に遭遇しません。もしかしたら自分の視野が狭いだけで、着眼点を磨けば1日に1回は見つけられるのかもしれません。



4. ソール・ライター

昨夏に渋谷ヒカリエで写真展が開催されていたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。1950年代からファッション写真家として活動する傍ら、カラー写真のストリートフォトを撮り続けた伝説の写真家です。

ソール・ライターの撮る写真の特徴は、大胆な構図、独特な色彩、叙情性などが挙げられます。特にこの叙情性が、日本人の根底に流れる侘び・寂びの美意識に通じるものがあり、2017年に初めて日本での展示が開催されて以来、多くの日本人ファンを獲得しています。私も魅了されたファンの1人です。

自身の撮影スタイルに対して、ライターは「自分でいい作品だと思うものは住んでいるところの近所で撮ったものだ。ストリートはまるでバレエのようなもので、なにが起こるか予測できない」という言葉を残しています。ストリート写真の偶然性から生じる面白さが詰まっている言葉です。




以上、4名の方々が私が影響を受けた写真家です。4名に共通するのは、唯一無二の視点を持っており、日常の中にある偶然の瞬間を切り取る楽しさを、写真を通して教えてくれたという点です。

前回の記事を書いた時から、ありがたいことにInstagramのフォロワーが増え、自分が撮る写真についてお褒めのコメントを頂く機会も増えてきました。いつか誰かの憧れの写真家になれるよう、これからもシャッターを切り続けます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?