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韓国の新鋭アーティストFuturistic Swaver/Laptopboyboy&Airplaneboy(Lil 9ap)にインタビュー(2017)


※このインタビューは2017年に行われたものを再編・再掲したものです。
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雑音RADIOと題した本稿企画は個人的に会いたいアーティストのもとへ会いに行き、フリートーク形式のインタビューを収録。私的テキストラジオとして不定期で記事を配信していきます。

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韓国の新鋭が甲府にやってきた

2017年12月2日。ilyというイベントを地元甲府で開催したYUNGYU。彼は親交のあったFuturistic Swaver(フューチャリスティックスウェーバー)とAirPlane Boy(エアプレーンボーイ※現在はLil 9ap)の二人をゲストとして甲府に迎えた。

Futuristic SwaverはLaptopboyboy名義でトラックメイキングしプロデュースも行う釜山のアーティストだ。韓国のシーンで話題沸騰中、先日i-DでもピックアップされたラッパーJvcki Wai(チェキワイ/ジャッキーワイ)への楽曲提供やミュージックビデオ制作に作品に携わるなど、共に作品を制作している。韓国をルーツに持ち、英語や日本語など多言語を駆使して日本を拠点に活動するヒップホップアーティストMoment Joonが通訳として同行し、曰く、YUNGYUに「釜山はトラップシティになるかもしれない。なぜなら彼(Futuristic Swaver)がいるからだ」と強く推したという。

韓国・ソウルのアンダーグラウンドヒップホップシーンを盛り上げるWEBSIDE所属のAirplaneboyは日本にも何度か足を運んでおり、山梨を訪れるのも2度目とのこと。WEBSIDEはKeith Apeなど世界的な知名度を誇る韓国アーティストとも関わりを持つ気鋭のクルーである。彼らのホームタウンであるソウルで、ライブを行ったハイライト映像が昨年公開された。そこに映し出されたエネルギッシュな姿はこれからの更なる活躍を期待させてくれるものだった。

そんな二人に、甲府でのライブの翌日、山梨をYUNGYUとともにアテンドしながら話しを聞いてみた。筆者自身、韓国語も英語も出来ないにも関わらず、周囲の協力のおかげで文章化が実現したショートインタビューである。快く受け入れてくれたFuturistic SwaverとAirplaneboyに、そしてインタビューを手配してくれたYUNGYUに感謝したい。

この日、言葉を超えて音楽を通じてコミュニケーション出来たことは僕にとっても新鮮で貴重な経験となった。言わすもがな世界との距離は近づいている。同じアジア地域を生きる韓国ユースたち。その感性の断片を感じ取ってもらえたら嬉しい。

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大塚愛、きゃりーぱみゅぱみゅ、YENTOWN、KOHH、JP THE WAVYが好き

—好きな日本のアーティストはいますか?

Futuristic Swaver/Laptopboyboy(以下:FS):大塚愛ときゃりーぱみゅぱみゅ。ヒップホップのアーティストなら、KOHHとYEN TOWNが好き。

Airplaneboy(以下:APB):KOHH。最近はJP THE WAVYもかっこいいね。でもKOHHが一番好きだよ。

—二人がラップを始めたきっかけは?

FS:TV番組を通してヒップホップを目にしたのがきっかけ。接しているうちにハマっていったね。ヒップホップのサイトを探して、いろいろな情報を探しているときに偶然見つけたサイトがあったんだ。そのサイトに自分のラップをアップしたのが始まりだよ。

APB:君は大物になるんだと言われながら周囲の大人からのプレッシャーを受けて育った。だけど、高校に入ってから、僕は勉強したくなかったんだ。何か自分自身の意志でやるべきこと、やりたいことを見つけたくて始めたのがラップだった。

—日本でのライブと日本の印象はどう?

FS:すごく楽しかったよ。東京だけでなく、山梨に来られる機会を作れたのも嬉しかったし、盛り上げられたと思う。上手くいったね。

APB:日本にはカッコイイものがたくさんある。クールなカルチャーが世界中から集まっているから好き。何度か日本には来ているけれど、いつも感性を刺激される。山梨を訪れたのは二回目だけど、ライブをしたのは初めてだ。みんな盛り上がってくれたし、気持ち良くライブ出来たよ。

—韓国の好きなファッションブランドやオススメのアーティストを教えて

FS:これっていうのは今パッと浮かばないな。どこの国も同じかもしれないけれどNIKEとかADIDASのようなスポーツブランドを身に付ける人は多いね。

APB:韓国のファッションや音楽も多様化してきたからケースバイケースだね。選ぶのは難しい。強いてあげるとすれば、もちろんFururistic SwaverとWEBSIDEでしょ。間違いないよ。

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今、Jvcki Waiがヤバイ

—さっきオーディオからCL(Diplo x CL x RiFF RAFF x OG Maco - Doctor Pepper )の曲が流れて盛り上がっていたけど、CLはやっぱり好き?CL以外にクールなラッパーはいますか?

FS:CLは最高だね。かっこいいよ。僕的にはJvcki Waiがヤバイ。僕は彼女のビデオや楽曲だったり、一緒に作品を作っているんだけど、彼女はめちゃくちゃパワフルでクールだね。ラップもうまいんだ。本物だよ。

APB:Futuristic SwaverとJvcki Waiのコラボレートした楽曲はヒップホップコミュニティで高く評価されていて、2017年のベストコラボレートとも言われてる。マジでチェックした方がいいよ。

Jvcki Wai - No Maria But A Human [Prod. Laptopboyboy] via YouTube

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今後の活動について(2017年インタビュー時点)

—今後の活動について教えてください

FS:楽曲と並行して、ミュージックビデオの制作に力を入れているよ。ウェブにアップして12月に(※2017年『Futuristic Affair』を指す。以後、2018年に『Futuristic Language』、『BFOTY』、2019年に『F Is Friends』、『Futuristic Love』、『Swag Society』とEPやアルバムをコンスタントにリリース)に出るアルバムや、僕のトラックをたくさん売りたいね。


APB:WEBSIDEでの活動を中心にしていくのはもちろんだけど、Futuristic Swaverを始め色々なアーティストとのコラボレーションをたくさん展開していきたいと考えてるよ。

※AirplaneboyはLil 9apに改名して2019年にフルアルバム『Lil 9ap』をリリースしている。

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YUNGYU&SKOLORとの4G

(最後にFuturistic SwaverとAirplaneboyを招致しライブイベントを成功させるとともに、このインタビューを手配してくれたYUNGYUに、Futuristic Swaverと制作している楽曲について聞いた。)

—今、Swaverくんと楽曲を作ってるんだよね?どのように進めてるの?

YUNGYU(以下:YU):韓国のSKOLOR(スカラー)くん、Swaverくんとの三人での曲なんですけど基本的にはメールで、データのやりとりをしてますね。

—曲は日本語と韓国語で?

YU:SKOLORくんは日本のアーティストと曲もいろいろやっていて、日本語も出来るんで、僕とSKOLORくんは日本語で。Swaverくんは韓国語でラップしてます。もうすでに彼らのパートが送られてきていてやばいことになりそうなんで、楽しみにしていてください。

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※このインタビューは2017年に行われたものを再編・再掲したものです。

TEXT=Tomohisa“TOMYTOMIO”Mochizuki

Photo=Ueno Plenty

※一部写真は筆者撮影。

Special Thunks to YUNGYU,Futuristic Swaver,Airplaneboy, and My Boss.


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