さいたま国際芸術祭2023に行った
インターネットの隅っこの方で話題騒然のさいたま国際芸術祭に行った。
もう終わった公演なのと、撮影が基本OKだったので、めっちゃ書く。
ナンセンスかもしれないけれど、こんなすごい体験がこれ以上記録に残す人がいなかったら惜しいもん。
🟢🟢🟢
事前情報だと、
①SCPっぽい世界観が好きそうな人は好き
②入り口とか外までにアート?があるっぽい
③サクラ?がいてなんかずっと怪しいことをしている
ぐらいしか分からなかった。
言えばいうほど野暮だからってのはわかるけど、性質上、最終的に『芸術作品』として取り込まれる可能性すら感じちゃうワネ。
当日、会場に着くと前情報を見ていたせいで、目に見えるどんな人も、ものも怪しく見える。
会場の向かいにあるテラスから会場一点を見つめる真っ赤なコートの人。
暗い画面でずっと携帯を耳に当てて、(おそらく)架空の通話相手と もしもし している人。
謎の図面を持ってとりとめのない会話をしている工事関係者みたいな集団。
ずっとスマホを弄っている清掃員。
よくよく考えてみればそんな倒れ方しなさそうな看板。
見分けがつかないので、この人はマジのやつだ!という人の顔が隠れている画像しか撮らなかったけど、展示としてかなり危うい橋を歩かされた。
例えば、事務所だってガラス張りになっているが、中では普通に業務をしている人がいる。この人たちはおそらく好き好んでアートになっているわけではないはずなので向けない方がいいよな…と思っている横で、バチバチ撮ってる人もいた。
だからこそ、階段で「こわいの(おそらく展示)見るのよりもガチャガチャ(おそらく入り口にあったもの)したい~~~~!!!」と駄々をこねていたガキだけは偽りなき輝きを放っていた。あれはモノホン。こわいの終わったら沢山ガチャガチャしなね。
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ここは、会場名に『旧』とつくだけあって、市民会館おおみやは移転されて新しくいるらしく、この建物は耐震性の問題で もうこの展示が終わったら解体されるらしい。
そのためか、さっきの事務所だけでなく、全館が修復不可能なレベルで不思議な構造に魔改造されていた。
例えばこの入り口なんか、遠目から見たら元々ここからも入れるような構造になっていると感じるが、
近くまで行くと無理やり割ったり、ねじ切ったりしたうえで足場を立てていることが分かるし、
なんなら、割った場所はそのままにしている。美術を飾るのに雨風防げないじゃんね。
あとは、こういう別のルート(入り口)から迂回しないと入れないスペースを作ったり、
『嘘』があったり、
大ホールから続く一方通行の道が、
舞台の上に続いて、
楽屋、
給湯室、
応接室、
倉庫がおそらく何かしらの強い意思で斬られている場所、
完売の自販機、
マジっぽい警備室、
ナテラなどに続いていた。
ステージの裏なんて普通に見ても特に楽しいものランキング上位なのに、こういうわざと入り組んでいるけど、一方通行でいろんなものが見られる道にされているから余計に!めっちゃ!楽しい!!!!!!!!
嬉しすぎる!!!!!!!!!!!!!!!!
やった~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ってずっと脳みそが初めてディズニーランドに来た時みたいな喜び方をしていた。
しかも、ガラスの向こうにも演者がずっといたり、いきなり出てきたり、消えたりする。すごい人の使い方するね。
中にはあらかじめ毎日変わる上にタイムテーブルが書いてあるものもあったが、
“動き続ける会場“を名乗っているためか、目立つところからかなりこまごまとしたところまで、常に人の手が加えられていた。
例えば、行きにあったあたかも意味がありそうな場所においてあったホウキが、
帰る頃には、長さと共に位置もちょっとズラされていたりもしていたりね。
こういったささやかな違和感がある空間に浸っていると、どんな小物や展示にも意味が生まれているのではないかと、いろんなところに神経を無理やりとがらせられることになる。
こういった かまし たちは芸術なのか?と不思議に思ったので『芸術』でググってみた。ウィキによると芸術とは『表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動を表す。』らしい。
こういう認知を無理やり歪められた結果がアートってことなんだろう。多分。いつもの私はスーパーボールとか飯のことばっかり考えてるから自信はない。
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これは出口あたりで狭い檻みたいな隙間からガラクタや飲食物を売っていた、謎の売店のお品書きなんだけど、正直必要なものは一切ない。けれど、今までの展示を見てくるとこれを買ってしまうともう展示の世界に引きずり込んでいかれそうな魅惑的な趣がある。実際、熱に浮かされたグループが3メートルぐらいの角材を「帰りの電車どうしよう」とか「呪われたらどうしよう」などと言いながら買ってしまっていた。可哀そうに…
でも、私たちも可哀そうなことに、この疑心暗鬼状態のまま帰り道に放り出されてしまうと、駅から会場までの道にも仕掛け人がいるという噂も相まって、普段なら気にしない ものにも何かしらの『わざと』さを感じてしまう。
どこがキケンかわからない銅像、
全部売り切れているのに電気が通っているたばこ屋さん、
ポイ捨て禁止の掲示の前だけ汚れているベンチ、
眼鏡屋さんに置いてあるチョケサングラス。
集合時間になっても、各々が「空腹」「遅延」「駅を間違える」で定刻に誰一人来なかった友人ら🟢。
これらが🟢誰かの作為🟢で、
作🟢られた🟢🟢としたら、🟢
🟢ど🟢こ🟢までを信じ🟢たら🟢いいんですか?🟢
🟢 🟢 🟢🟢 🟢 🟢
スキを押されたら飛び跳ねちゃうぐらい嬉しいし、お金も人並み以上に好きです。でも、最後まで読んでくれる貴方が一番好きかもしれません(チュッ)