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「学びの多様化学校」の報告会で…その2

先週、参加させてもらった「学びの多様化学校」の報告会。
分教室の実践と木村泰子さんの話に刺激を受けまくった。
自分の心に引っかかったことを記録しておきたい。

「校則って先生が決めた普通じゃん」

これは分教室に通っている生徒の声。
「確かに!」と思ったと同時に
「先生も決めていない可能性もある。」
とも思った。
何年も前から決められていたことを
「校則だから守る」
という思考停止状態になっていないだろうか?
何のための校則なのか?そもそも必要なのか?
ということを考えているのか疑問に思う。

「自由にどうぞ」と言われて困る生徒


分教室は1からつくって、自分で決めていくから決まっていることがない。
そんな中で教師から投げられて、
「私って何が好きなんだろう?」
と迷っている生徒がいる話を聞いた。

けれども、これって教師が投げられても難しいのかも。
本当にしたいことって何ですか?
縛りがなくなったら、どんなことがしたいんだろう?
教科書も無くなって、横と揃えなくてもいいって言われたら何がしたいですか?

この前ニュースで出ていた公立学校の40分授業。
5分短くして、年間85時間の学校裁量の時間が生まれる可能性がある。
浮いた時間で僕だったら、担任の自由裁量で好きなカリキュラムをつくっていい時間にしたい。
それぞれの担任が自分の強みを出せる時間。
もし、そのアイデアが通ったら喜ぶ教師はどのくらい?困る教師はどのくらい?

保護者ではなく、サポーター

この考え方は双方にとって良いものだと感じた。
現状の保護者との関係性で僕が感じている課題
・保護者は学校の中の様子がほとんどに見えない
・教師は学校の様子を中々保護者に発信する余裕がない
・保護者と連絡を取るときは9割マイナスの時
・保護者の主張をクレームと受け取ってしまう教師
・モンスターペアレントと思われることが嫌で学校に何も言えない保護者
・何故か義務化されているPTA活動

これらの課題をサポーターという考え方はほとんど解決してくれる。
自分の子ではなく、周りの子を助けてあげることで学校の環境をよくしていく。
そうすれば巡り巡って自分の子にとってもプラスの影響が出てくる。
まさにその通りだと思った。
そして、サポーターとしてやってもらえる可能性があることは何だろう?
・登下校指導
・T2,T3としての授業サポート
・困っている子に寄り添ってあげることでその子の安全基地になること
・教師だけでは見落としてしまう子どもの情報共有
・得意を活かしてもらっての出前授業

システムを少しいじって、教師と保護者が歩み寄るだけで多くの可能性が出てくるはずだ。
何なら、学校現場の人手不足にだって一役買うかもしれない。

これができるかどうかはリーダーが信念と覚悟を持って一歩踏み出すだけだ。
学校を本当の意味で地域の学校にできるかどうか。
それこそが「コミュニティー・スクール」ってやつじゃないのか?

価値観を変えることはできない

「これができる人がいたら年収1億円」
確かにそうだ。
人の価値観なんてそう簡単に変わるもんじゃない。
子どもを主語にできない人。
現状をよりよくしようとできない人。
そういう人に無理にアプローチすることはない。
しかし、そんな人ばかりではない。
きっと誰かのサポートや環境が整えば、一歩踏み出す勇気を持っている人はたくさんいるはずだ。
だって僕らは教師なんだから。
そう信じたい。

L研とB研という仕組み

L研はリーダー研。
新しいことにガンガンチャレンジしていく集団。
何かを決めていきたい人たちはここへ入る。

B研はベテラン研。
L研が進めていくことで溢れていることをサポートする立場。
経験を活かして、あくまでサポートする。
「今までそんなことやったことないからできない」
なんてことは絶対に言わない。

この二つの組織を年度はじめに自分で選ぶ。
この自分で選ぶことがこのシステムの大事なところだと思う。
そして、それぞれの役割について合意する。

このシンプルでわかりやすい仕組みはすごい。

さらに面白いのはこの仕組みで数年経った時にL研の中では年次が上になってきたメンバーが
「このまま自分たちがL研にいたら、若手が伸び伸びやれないのではないか?」
という疑問を持ったことだ。

この自分のあり方について問い直すことができる職員集団であることがすごい。
そして考え、新たな部会を立ち上げた。
その名もC研。(センター研だったっけ?中堅研だったっけ?)
とにかく、LとBを繋ぐ役割をすると決めたそうだ。

先週の報告会は本当に刺激的な会になった。
この会を開いてくれた分教室の先生たちに感謝したい。





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