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植物図鑑を作る

エバーグリーンという植物関連サイトをやっている。

図1

この一枚が始まりと言っても過言じゃない。

インターネットというのは素晴らしい世界だ。何でもかんでも探し当てられる。テレビからてんで流行を追っかけられなくなったオジサン的に知らない芸人の名前が出てくれば、ちょちょいでWikipediaでその芸人の生い立ちまで知ってしまうことができる。ちょっと気になる女子アナを見かけたら秒の速さでどこ出身のどんな経歴かもわかってしまう。滅多に本を読まない自分はちょくちょく意味がわからない読み方がわからない単語をWeb上で目にして、文字を打つまでもなくコピペでその読み方や意味がわかるサイトまであっという間に行き着く。

ただ、写真のような音も文字もない情報からインターネットで探し当てるのにはまだまだハードルが高い。絵からそれが何かを見つけてくれるグーグルさんでさえも、

画像2

こんな程度にしかマッチしてくれない(当時)。

てか、やる気あんのか?

今も試してみたけど、

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カタバミじゃねーよ。葉っぱハート型じゃないだろ?よく見ろよ!と言いたくなるレベル。しかも洋物かよー。

結論から言うと、植物を機械的に画像判別するのはまだまだ困難を極めるのが今日時点の状況。同じ植物でも新芽、タネ、花、花の色、茎、葉、実、枯葉、虫こぶ、背景に映り込んでる異物、まわりの他の植物、etc.

写真一枚からそれが何かを言い当てるには無数のプロセシングとフィルタリングが必要で日付や地域も考慮しないと正しく「同定」できないのだ。

ということで、人力検索=専門家の方に同定してもらう、のが現時点での最適解という結論に達して、エバーグリーンでは3人の専門家に立ってもらい回答をしてもらっている。私らでは到底できない技がそこにある。何年も積み重ねてきた知識収集と実地経験が生かされている。

果たしてAIが専門家と同じレベルの知識と経験値を備えることはできるだろうか?私はいずれはできると思っている。AIにできないことはないとも思っている。やればできる、やり方さえ考えればできる。あとは優先順位の問題だけ。ロボットがフィールドに出て、様々な情報を収集し、持ち帰りAIが机上の情報を加え整理整頓し、正しい答えとマッチングさせることができるならば、いずれは100人の専門家でも太刀打ちできないほどになるだろう。

ただ、その時が来るのはかなり先のような気がする。なにせいつもこのジャンルは優先順位が低いようだ。そして、それまでは人力で正しい情報をマッチングすることで、私と同じように一枚の花の写真から「これなんだろう?」っていう知的探究心に答えられるサービスを続けていきたいと思っている。同時に、いずれ来るその時のために、正しいマッチング情報を植物図鑑の中にも蓄えていくべきだと思っている。

冒頭の花の写真はこれでした。

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