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「彼女は夢で踊る」ネタバレ&妄想全開

水曜日のレディースデーに、「彼女は夢で踊る」を再度見てきました。以下、大いなるネタバレと妄想含む感想です。

前回は「戦友と言えど男と女、そんな夜もあるよね」なんてちょっと大人の女ぶった感想を述べたのですが、やっぱり木下社長には踊り子と寝てほしくなかった…。前社長から「踊り子に手を出したら縛り首じゃ!」って言われてたのに、従業員なのに、そんなあっさり寝ちゃうのー??みたいな。
百万歩譲って、サラは仕方ない。あの時抱かなきゃサラはきっとそのままいなくなって死んじゃったんじゃないかと思うから。しんたろーはサラに恋焦がれてたし、サラもしんたろーに魅かれてただろうし、何より若い二人だったからね。

でもヨーコさんは…(以下妄想です)

ベテラン大御所ストリッパーであるヨーコさんが、なぜ引退の場に広島第一劇場を選んだのか?衰退しつつある業界とはいえ、ヨーコさんならもっと大きな劇場で盛大な引退興行を打つこともできたはず。なのにどうして閉鎖の決まってる広島を選んだのか。

社長にサラのことを聞かれたヨーコさんがついた嘘。
ヨーコさん、もしかして社長とサラの事情を知っていたのかも。

「まだサラなの?」

ヨーコさんの嘘には、こんな女心が隠れてような気がする。
社長には「こんな夜もある」だった出来事が、ヨーコさんには「待ち焦がれた初めての夜」だったのかもしれない。
ベッドでのヨーコさんの告白に挟み込まれる「あの夜」のしんたろーとサラ。抱き合って、キスをして、手を握り合って、幸せそうなふたりの夜の場面の後で、シーツの上で迷うヨーコさんの指が切なかった。
知らないって嘘ついたけど、本当のことを話せばサラのこと、忘れてくれる?いくら待っても亡くなった人は戻ってこないでしょ?目の前の私を見てよ。ヨーコさんの告白にはそんな思いが含まれているような気がした。


ヨーコさんは木下社長の側で、社長の愛した劇場と共に、ストリッパー人生を終えたくて広島を最後の劇場に選んだ。
きっと踊り子人生の最後に社長に言って欲しい言葉もあって、もしかして今回ならって淡い期待を抱いてたのかもしれない。

でも結局あのおっさんは、「俺は劇場閉めるけど、お前はまだ踊れよ」なんて言いやがるんですよ!!鈍感!鈍感!!女性に囲まれて仕事してるくせになんでこんなに鈍感なん?!
わかってて突き放す為に言った言葉だとしても、じゃあ寝るなよ!ってやっぱり思ってしまう。

大体サラのことだって探しに行けばよかったんやん?
「おれがいるよ、どこでもいっしょに行くよ」なんて言ってたくせに!!
いくらサラが隠れて暮らしてたって言っても、探す術くらいあったでしょ?サラだってしんたろーが迎えに来てくれるの、ずっとずっと待ってたと思う。
金ちゃんから「踊り子をものにしたいなら自分から動け(意訳)」って言われた意味、本当に全くわかってなかったってことだよね?
しんたろーにそう言ったらきっと「でも、劇場の仕事があるから…」って言うんだろうな。そんなだから最後にメロディことサラにあんなこと言われるんだよ!

妄想が捗ったおかげで、ヨーコさんのラストステージの「恋」が余計切なく心に響きました。何を思って社長が最後のステージを観に場内に入ったのかわからないけど、ヨーコさんの「これでさよならだけど、それでも私は貴方が好きだったよ」って気持ちが伝わってたらいいなと思った。
まあそのあとまたメロディ登場だから、伝わってるかは微妙だけども。

妄想に次ぐ妄想のおかげで、すっかり木下社長に腹が立った2回目の映画鑑賞でした。

大体男はこげえあるんよ!!あー、せっちい!!