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過去をリブートし、進みたい方へゆく。

メグ・ジェイの『逆境に生きる子たちーートラウマと回復の心理学』を読んだ。

英語のタイトルは"Supernormal”なのだが、この本では、家庭内暴力や親のアルコール依存性、育児放棄、両親の離婚、わいせつ行為、誘拐など、何かしら「逆境」のなかに生きつつも、それを乗り越え、成功を収めた人たちのことを「スーパーノーマル」と呼んでいる。

スーパーノーマルが持つ力は、レジリエンスの力に近い。この本では、子どもたちがそれぞれの「逆境」をどのように感じ、どのように世界や物事をとらえ、どのように振る舞い、どのように乗り越え、大人になったのか、理論とたくさんの事例を織り交ぜながら、述べられている。

私も、本に書いてあることを自分に当てはめて読んでいた。自分が「よそ者(アウトサイダー)」だと思う感覚。誰の懐にも入らず、深い関係を築かず、「よそ者」でいることが心地よかったりする感覚。人選びや、自分を打ち明けることに対して慎重な性格。未来が予測可能であることへの安堵などなど。

自分で自分の未来を決められることの安堵や希望を、今はとても抱いている。就活を通してうつになったけれど(なったから?)、経済的自立で得られた自由たるものへの希望は、人一倍強いのかもしれない。1年後、どこで誰とどんな暮らしをしているのか、自分で決められる。そんな幸せなことはない。

私が世の中に感じる使命感は、きっと自分の「逆境」からきている。誰かの言葉に救われたり、教育や学校で居場所を作って救われてきた。

逆境に生きた子どもたちの心身の健康や人生は、何を体験したかよりも、体験をどうとらえていたかに左右される。

困惑した子ども時代を過ごしていても、人はいつでもリブートできる。リスタート、再出発できる。そう信じさせてくれた本だった。

私がリブートしたのは、デンマーク留学からの帰国後、うつの後にした部屋の片づけ、早起きの習慣をつけ始めたときだろう。

つぎへ、つぎへ。進みたい方へ。

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