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循環型水リサイクルシステムで環境負荷とコストを激減



再生可能な特殊活性炭で水の空気も浄化。排水を捨てられる水から使える水へ


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(78)

<Jトップ株式会社>
 2009年に設立され大阪府和泉市に本社を置く、環境機器製造販売・エンジニアリング・環境コンサルティングを行い、主幹事業として活性炭再生技術で排水処理・排水リサイクル事業を展開している。資本金8000万円、従業員数20名の中小機械メーカーだ。

同社の排水処理技術の特徴は活性炭による排水浄化処理・脱臭処理と、活性炭を容器内から取り出さずに(交換不要)オンサイトでの活性炭再生を、自動で繰り返し行うことが出来る。 有機排水の場合、活性炭が有機物を吸着・浄化し、処理水は放流もしくはリサイクル水として再利用し、活性炭が有機物で飽和状態になれば、過熱蒸気を吹き込むことで活性炭が再生され、再び浄化処理が可能となる。

主力販売の機器は、活性炭で汚水をろ過する仕組みを使った排水浄化装置で、活性炭の再生技術で特許を取得。大型貯水槽で微生物が汚れを分解するタイプに比べて、軽自動車1台程度と省スペース。 活性炭の再利用が可能で、活性炭の取り換えが必要な同業他社製品に比べて維持費は100分の1。その維持費の安さを強みに、中国、台湾、インドネシアなど海外で大型受注しており、UNIDO※の提供するSTePPサステナブル技術普及プラットフォームに同社の技術が登録されている。

※UNIDO(国際連合工業開発機関)は、開発途上国の経済発展と工業基盤の整備の支援を目的とした国際連合の専門機関で、第16番目の国連専門機関として1985年に正式に独立し、オーストリアのウィーンに本部を置く。
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★ パナソニックで環境関連技術の研究開発を行っていた仲喜治一氏が独立し、同社を創業。排水浄化装置に使われる活性炭をオンサイトで再生できる技術を大阪府立大学内で研究後、自社で特許を取得した。オンリーワンにイノベーション技術を生かした創業を評価され、ベンチャーキャピタルから約7000万円の出資を受けてスタートし順調に歩みを続けてきた。国内で産業排水などの浄化処理装置を納入し、環境省やJICAなどの海外支援プロジェクトでインドネシアやベトナムにも装置を納入。JICAプロジェクト事業と、環境省のベトナム水環境改善事業にも参画している。

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◆ この技術の肝は、工場排水全量を再生循環する循環型水リサイクルシステムで、上下水道料金をほぼ100%削減し、排水処理時に発生する汚泥発生をゼロとすることなどが大きな特徴だ。地球環境への配慮とともに、SDGs理念に沿った技術で、環境問題への関心が高まる企業への提供とともに維持費の安さを強みに、発展途上国での活動が評価されている。

❤ 同社は2018年にボイラーメーカーの三浦工業株式会社(愛媛県松山市、資本金95億、従業員6135名(連結)、東証プライム上場)と業務提携時に出資を受け入れ三浦工業グループとなったようだ。今後の研究開発に必要な資金源を掴んだようだ。
ん~ この企業はエンジニアリング主体の企業で、技術そのものが経営理念でありミッションと言えるよね。
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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎Jトップ株式会社 コーポレートサイト
https://www.jtops.com/
◎UNIDOによる事業紹介(youtube必見!)
http://www.unido.or.jp/en/technology_db/5860/
◎JICAプロジェクト日本語英語字幕付
https://youtu.be/s2TdLWDLWoQ

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