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世界の賞賛から急転直下~どん底から這い上がった環境配慮企業



自分の命より大切な赤ちゃんには、世界で最も安全なモノを届けたい!


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(59)

<IKEUCHI ORGANIC株式会社>
 1953年に愛媛県今治市で創業されたオーガニックテキスタイルの企画・製造・販売する企業で、デザイナーライセンス商品(OEM)が主流の業界において1999年に自社ブランド「IKT」を立ち上げた。2014年に社名を池内タオルからIKEUCHI ORGANICへと変更した。資本金1000万円、従業員約50名の中小企業だ。

製品は今治タオルに加えマフラー、ベッドリネン、インテリアファブリック、アパレル素材などの企画・製造・販売を行っており、生産する全製品がエコテックス®スタンダード100・クラス1※をクリアし、赤ちゃんが口に含んでも安全な製品を世に出している。さらに、『私たちの創る製品は”食品である”』という考えで安全性を見直し2074年に『赤ちゃんが食べられるタオルを創る』という安全性基準を企業の行動指針として設定している。

※エコテックス®スタンダード100:350種類以上の有害化学物質を対象とする厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる世界最高水準の安全な繊維製品の証で、あらゆる国の規制に対応する国際的な安全基準。

国際的な安全基準  エコテックス®スタンダード100・クラス1 取得

同社は1989年に誕生した「エコマーク※」の取得を機に環境配慮タオルを展開する。1992年には同業者7社で協同組合を設立し廃水処理施設を導入した染色整理工場を新設。1998年に業界で初めて環境国際規格ISO14001を取得。翌年には品質国際規格ISO9001取得。1999年に念願のオーガニック自社ブランド「IKT」を立ち上げ、2001年に日本初のエコテックス®スタンダード100・クラス1認定。2002年にはグリーン電力証書システムの仕組みを利用し、自社の使用電力を100%風力で賄う日本初の企業になる。その後も2015年に食品工場の安全基準であるISO22000にタオル業界で初めて認定。2019年にはコットンの生産地から出荷に至るまでの製造過程を公開するトレーサビ

グリーン電力証書システムで、自社の使用電力を100%風力で賄う日本初の企業になる。

リティシステムを運用開始するなど環境配慮への取り組みは秀逸だ。

※エコマーク:環境保全に役立ち、環境への負荷が少ない商品のための目印である。環境ラベリング制度のひとつで、財団法人日本環境協会によって1989年に制定された。

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★ 同社は、2002年アメリカ最大のホームテキスタイルショーで「Best New Products Award(最優秀賞)」を受賞。この賞を受け、2003年1月には、小泉首相の政権方針演説の中で「海外との競争にさらされながら健闘する愛媛県今治市のタオル会社」と紹介され、2003年5月には、テレビのニュース特番『環境立国・風で織る』で、環境に配慮した自社ブランドタオルが取り上げられ国内外から大きな反響があり、秋の販売に向け準備を進めていた。

2002年アメリカ最大のホームテキスタイルショーで「Best New Products Award(最優秀賞)」を受賞

2003年当時の自社ブランドの売上は 1%、多くはOEM商品が占めていたが同年8月、同社の売上の7割を占める主要取引先が自己破産し、同社は抱えきれない負債を背負った。アメリカでの受賞を機に、国内外での自社ブランドの販売が本格化される間際の出来事、自社ブランドを中心に再生することを決断し、2003年9月、同社は民事再生法の適用を申請した。
・・・それは、自社ブランドの全国販売開始予定の前日だった。
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◆ これは、2003年8月に主要取引先が倒産し、翌9月に民事再生法の適用を申請するという1ヶ月の間の経営者の葛藤のドラマだ。

「まさか」「なにかの間違い」という苦悩から始まり、「なぜ、こんな目に」「私が悪いことしたのか」全てを抱え込み怒りや孤独感にさいなまれ、時間の経過とともに少しの勇気が生まれ「眼前の困難を乗り越え、適応しよう」と考える。そして、企業の成り立ちや大切にしてきたこと(人生)を振り返り、寄り添い寄り添ってくれる人を思い浮かべながら「すべての「人」を感じ、考えながらつくる」「我々がつくっているのは、物語である」「全ての命と築く、オーガニックな関係」「赤ちゃんが食べられるタオルをつくる」というビジョンが眼前に拡がり、OEM製品製造という安直な手法を捨て「IKTブランドを中心にして、会社を再生する!」という答えを握りしめ 勇気を持って前へ進んのだろう。

同社は2004年2月に民事再生計画が認可され、2007年に民事再生は終了した。

❤ この企業調べではドキュメンタリー映画を1本見た感じがした。
”私自身”を振り返ると、これまでの人生で3度の大きな葛藤のドラマを演じてきた気がする。最初は苦悩で押しつぶされそうになり、2度めは最後にやるべきことを見つけ前へ進み、3度めは能天気に、斜め上から自身を見ていた気がする。 
さて、ボクは”結末が曖昧で気持ちが悪いフランス映画”は大嫌いだ。主人公に関わるみんなが幸せで、大団円で終わるハッピーエンドな映画しか見たくない!

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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎池内タオル株式会社 コーポレートサイト
https://www.ikeuchi.org/
◎オンラインショップ
https://www.ikeuchi.org/onlinestore/
◎エコテックススタンダード
https://oeko-tex-japan.com/about/standard100/

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