特性。

人には人の特性がある。
その人と出会ったことで何か始めようと思うこともある。

今所属しているチームには耳が聞こえづらいゴールキーパーがいる。補聴器をつけ、遠くから呼びかけても振り向いてはくれない。

彼はデフサッカー(聴覚障害者のサッカー)の日本代表として取り組んでいる選手。ゴールキーパーにしては背は高くないけれど反応能力、間合いの詰め方、キック精度は何も劣らない。毎回の自主練も付き合ってくれて、向上心のある選手。そんな彼がある時、携帯のメモ帳で会話をしてくれた。
内容としては私の高校の先輩の話であった。
高校の先輩も聴覚に障害があり、デフサッカーの日本代表として活動している。そこで色々な話をしたのだと思う。私のことについても会話してくれたようで、そのことについて教えてくれた。 

そんな時にふと、彼は普段どんな世界を見ているのだろうと思った。携帯で会話できない時はどんなことを考えているのか。ミーティングの時は?練習のメニューを聞いてる時は?普段みんなで談笑している時は?
いつも笑顔でさわやかな顔をしているけれど、何か伝えたいとこともあるのではないかと。彼だってみんなと変わらないチームメイト。どうしても会話の数は減ってしまうかもしれないけど、もっとチームに居やすい雰囲気は作れるんじゃないかと。そう思った。

彼と会う時(練習、試合)の時には新しい手話を覚えて会話してきます。少しずつかもしれないけど彼の「特性」を活かして自分が新たなことに挑戦出来るのなら。

少しでも心を通わせることができるように。

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