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「日本語ロックの歌い方の歴史で漫遊記」 SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記 2022年10月23日

これまでちょこちょこと聞いていた草野さんのラジオ「ロック大陸漫遊記」ですが、最近はしっかりと聞き込むようにしています。会社用のスマホアラームにも日曜午後9時のロク漫を入れているので、絶対に忘れません。

今日は特に興味深い草野さんの考察を披露してくれていたので、報告します。

日本語ロックの歌い方の歴史で漫遊していくという1時間。

草野さんによりますと、日本語でロックを歌うというのは50年前には常識ではなくて、そのころには「ロックは英語じゃないとだめだ」という考えもあったらしい。そんな中で、日本語でロックを歌い始めた元祖として、まず、はっぴいえんどを挙げる。

・はっぴいえんど(大瀧詠一) 春よ来い
1970年の作品。本格的な日本語ロックははっぴいえんどから始まったのだと思う。当時は、内田裕也さんとはっぴいえんどの間で日本語ロック論争なるものもあった。内田さんは「ロックは英語で歌われるべき」と主張し、大勢はそちら側だったみたい。はっぴいえんどはそんな中で、日本語ロックを歌い始めたのかも。

・RCサクセション(忌野清志郎) トランジスタ・ラジオ
1970年代後半にバンドブーム。その後の歌い方に影響を与えたのは清志郎さん。トータス松本さんとか。ミックジャガーさんあたりの歌い方なのかなあ。

・サザンオールスターズ(桑田佳祐) ミス・ブランニュー・デイ
俺自身は、桑田さんのようなクセのある歌い方ができずに、そうではない歌い方を模索していた。

・ザ・ブルーハーツ(甲本ヒロト) 情熱の薔薇
俺がブルーハーツにはまった理由は、清志郎さんとか桑田さんのように英語のような歌い方への反発心みたいなものもあった。半面、甲本さんは童謡と同じように、八分音符に一つずつ言葉を載せていくような感じだった。
(ギターを持って、情熱の薔薇をちょこっと試しに歌う)
英語をあまり使わない。欧米になり切って歌おうとしていたロックへの反動でもあったのではないか。強いて言えば、私はカテゴリー的には甲本ヒロトさんのフォロワーの一人。

・Mr.Children(桜井和寿) シーソーゲーム~勇敢な恋の歌
語尾の母音を省く歌い方。子音のみ発音する。そういう風にしてグルーヴ感を失わないようにしている歌い方。桜井さんの歌い方を真似ているシンガーは多い。

・ラルクアンシエル(Hyde) 虹
ビジュアル系のロックバンドの頂点。耽美系のロックバンドの影響を受けていると思うけど、ただ、Hydeさんぐらいになると、独自の世界。魂入れまくって歌い上げる感じ。ボーカルフライの手法も使って歌い上げる。

・RADWIMPS(野田洋次郎) おしゃかしゃま
ヒップホップ世代以降のロックシンガーの歌唱。野田さんが子どものころにアメリカで暮らしていたことも影響しているのか、とにかく言葉の数が多い。リズムと言葉の関係性がラッド世代以降、変わっている。
最近の若者に人気のAdoさんとかYOASOBIさんとか、聴いていてすげえカッコいいけど、歌うとなると、俺たち世代では、ついていけない。
「日本語ロックの革命かも」と思ったけど、スピッツとは年も離れていて焦りは感じなかったけどね。

以上、ごくごく概略のみ書いてみました。

どうでしょう?
とっても面白いでしょう!
50歳の私でも、はっぴいえんどのことなんて、ほとんど分からないのですが、それ以降はどのアーティストも一定程度は分かっているし、とても大好きな人たちばかり。

この半世紀の日本語ロックの歩みを草野さん視点で提示してもらいました。

まだ、一週間はラジコで聴けると思うので、ぜひ。

トラジロウ 2022年10月23日

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