言葉の定義が適当な人は信用できない

こんにちは。トイガーです。

言葉の定義がちょっと適当な発言が気になったので説明。

こんなツイートを見かけました。
(ちょっと改変)

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リーンゲインズおすすめ!

・朝ごはん抜き
・お昼は軽食
・夜はガッツリ

これで眠くならないし体調もよくて仕事も捗る!
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いやいや、それリーンゲインズじゃないでしょうと。

リーンゲインズは1日単位の局所的な断食で、通常は24時間のうち8時間の間だけ食餌をとって、残り16時間は断食するものです。
8時間ダイエットとも呼ばれています。

この人の昼食と夕食がもし8時間以内なのであればリーンゲインズに当てはまります。

ただ、「昼は軽食、夜はガッツリ」というように食べる量はリーンゲインズとは関係ありません。

つまり、この発言を見た人は「朝ごはん抜き、昼軽食、夜ガッツリ」がリーンゲインズとミスリードする可能性がありまくりです。

そして「眠くならない」のは朝ごはん抜いて昼を軽食にしていることによる効果なのに、リーンゲインズによる効果だと誤認する可能性もあります。

こういうのは良くないです。

とまぁ、SNSやテレビなどではこのような「定義が適当な発言」がよく見られます。

先日のメルマガで書いた「情報限としてSNSとテレビは使えない」という話とも繋がります。

しかし、現実的には「定義が適当な情報」が流れてくるのは止められませんし、発信側としても何でもかんでもしっかり定義の説明をするわけにもいきません。

定義を厳密にすると情報量が膨れ上がるので、話が長くなるし文章量も多くなるしで、何言ってるか伝わらなくなります。

あとはTwitterなら文字制限があるし、書籍もページ数で載せられる情報は無限じゃありませんし、テレビや広告では時間とかサイズの問題、目を引くキャッチコピーにしなければならないなど、、、

どんなメディアで情報を発信しても定義を厳密には表すことは難しいのが通常です。

「じゃあ世の中の情報は定義があいまいなものばかりなので、情報の信頼性が判断できないじゃん!」

と思うかもしれません。

「情報」はその通りです。

見て欲しいのは「情報の発信者」。

発言している人が言葉の定義を重要視している人物か、言葉の定義を軽んじるタイプかどうかです。

冒頭の例のようにミスリードする可能性がある定義がガバガバな発言をよくする人の出す情報は信頼性が低いと判断できます。

情報を厳密にして極力誤解が生まれないような文章にしようとすると、法律や契約書類みたいな文面になります。

ですので、一般的にはある程度簡略化した表現を使うためどうしても解釈にグレーゾーンができます。

解釈の仕方によって正しくも伝わるし、間違った伝わり方もする。

問題はこのグレーゾーンの解釈の「責任を発信者と受け取り手のどちらが負担するか」。

自分の発言に責任を持つタイプの人は、受け取りてがなるべく誤解しないような言葉を選びます。

冒頭の例のような発言は、それ自体は嘘は言ってませんが、もし間違って伝わったとしても「誤解したあなたが悪い」という言葉選びです。

ちょっとややこしい話になってきたので、例をあげます。

そうですね、よくテレビに出たがるような医師タレントが言いそうなセリフ。

●「水分」をたくさんとると健康にいい

これは間違ってはいません。
でもこれを見てコーラをがぶ飲みする人がいたら?
たぶん健康に悪そうですよね。

では

●「水」をたくさんとると健康にいい

こっちの方が健康ですね。
ただ、水以外飲んじゃダメなの?という疑問が残ります。

ポカリとかカルピスとか健康そうなのにダメなの?とか。
ご飯のとき味噌汁飲みたいんだけど!みたいな。
白湯って体に良いのに水の方がいいの!?とか。

間違った解釈も生まれそう。

さて、どのレベルまで厳密に言うか悩みどころですね。
伝えたい意図や、使える文字数でもなんて言うのが最適なのかは変わります。

僕がなるべく簡単にかつ文脈から外れないように言うとしたら


『水分を意識して多めにとった方が健康的です。
ただ、カフェインと糖分は取り過ぎないように。』

こんな感じですかね。

つまり、言葉の定義を大事にする人や、相手がミスリードしないように気をつける人は絶対に補足説明を入れます。

「一般的には」水を飲むのは健康にいい
「基本的には」水を飲むのは健康に良い
水を飲むのは健康にいい。「だたし、○○はダメ」
水を飲むのは健康にいい。「水分量が不足している人が多いから」

などですね。

こういうのを全部無視して「水を飲むのは健康にいい」と言い切る人は注意した方がいいかもしれません。

・主語を大きくしてかたる
・一部の事例を全体に当てはまるかのように語る
・例外があることを無視する

上で書いたとおり、様々な制限によりそういう表現になっていることもあります。

ただ、日常的にこういう「言葉の定義が雑」な人は、正確な情報を伝えようという意識が欠如しているタイプです。
性格かモラル欠如かわかりませんが、そういう人はたくさんいます。

こういうタイプはほんとに平気でウソを言うので注意しましょう。

本人としては悪気なく(ウソを言っている自覚が無く)、結果的に相手が騙されてしまうような発言をする場合もあります。

情報社会なので、情報の取捨選択は非常に大事です。
どんな情報を選ぶかも自己防衛ですので、正しい情報を見分けられるようなリテラシーも身に着けなければいけませんね。

ではでは。

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