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プレゼン突破。そして最終テストへ前進!

フランチェスコ先生のプレゼン発表はなんとか突破した。
持ち時間10分だったのに30分近くかかってしまい、
とちゅう先生に小声で
「今日はこの後10組以上あるんだから急いでね」と言われたが仕方ない。
オーストリアの薬学部の元大学教授もリビアの美男美女チームも、
ほかのいくつかのペアも30分以上だったから良しとしよう。

そもそも大学の教室のパソコンが古いので、
わたし以外のみなさんは、
パワーポイントで作ったプレゼン用データをダウンロードするのに
えらい手間取っていたのだ。

わたしはパワポは使えないので
Wordでシンプルなレジュメを作ってスクリーンに映し、
合わせてホワイトボードに、
スーパーマーケットで1130円も出して買った自前の「ホワイトボード用マジック」で
漢字やひらがな、アルファベットを手書きしてプレゼンした。

どうして自分でペンを買ったかというと、
教室にはホワイトボードとスクリーンとパソコンはあるけど、
ペンは設置されてないのだ。
授業でホワイトボードに書く先生は、
毎日自分のカバンに自前のペンを入れて家から持ってくるのだ。

フランチェスコ先生はホワイトボード派だが、
毎朝カバンから取り出すペンがどれもインク不足で
字がかすれていて、ハッキリ言えばちょー読みづらいのです😅

厳しいバーキ先生は(たぶん彼女の方がフランチェスコ先生より年上だろうが)
パソコンやネットを使いこなしていて、
授業はすべてキーボードで打ち込んで、スクリーンに映して説明する。
そのおかげで断然読みやすく分かり易い☺️

バーキ先生のことは書いておきたいことがいっぱいあるけど、
先にプレゼンの反省をしておく。

自己採点すると(先生はとくに採点しない)
テーマと展開とプレゼンパフォーマンスは、合格点。
だけどイタリア語で話して説明する能力と、
Windowsを使いこなす能力がなくて、これは合格ライン以下。
(わたしは1995年からずっとMacユーザーで
Windowsを触ったことが3回くらいしかないのだ)

その場で見せたいサイトを的確に短時間で検索したり
望みのYoutubeサイトを探して再生するのは手間取った。
クラスにもう一人だけいる日本人のルネッサンス期古典音楽研究者の女性が
とても丁寧に助けてくれて何とか乗りきった。
ほんと感謝です!

次回またプレゼンする時は、
やはりもっとイタリア語で話せるようになっていたい。
そして内容は今回ほど手を広げずに、もっと狭く絞って、
それがきちんと伝わるように工夫しよう。

ちなみに今回は、日本人の自然観、とくに空に関して
『枕草子』『ジブリ作品』『天気の子』を素材として紹介した。
わたしは清少納言ファンなので、彼女の賢さというかエスプリを自慢したかったけど、
その時間はなくて残念だった。

最後に『天気の子』の映画音楽、三浦透子が歌う『Grand Escape』の英語字幕入りのビデオを見せたかったのに、、。
事前に自分のMacBookで検索した時は見つかったのに、
学校のパソコンで検索すると何度やっても「見知らぬ言語の字幕版」しか出なくて慌てた。
でも再生しないよりは良いと思ってそれを見せて、
わたしの好きなフレーズだけは、
Wordに書いたイタリア語で紹介して好評でした。


もう一人の先生、バーキ女史のこと😘 
イタリア語は二人称単数の動詞活用が二通りあって、
目上の人や初対面の人に対して使う「フォーマルタイプ」と
友だちや子どもに対して使う「カジュアルタイプ」がある。

最初の授業でフランチェスコ先生の方は「フランチェスコです」と名前で自己紹介してそのあとも「カジュアルタイプで話して良いよ」て言ってくれてる。

でもバーキ女史の方は、
最初の授業で「バーキです」と名字しか言わないで、
「先生に話す時はフォーマルでね」ときっぱり。

たとえば授業中に、ほかのクラスの学生が教室を間違えてドアを開け、
「ごめん」”Scusa”と言って立ち去った時なんか、
バーキ先生はえらいご立腹だった。

『皆さん聞こえましたか?今あの子は「ごめん」って言いましたね。
あれはまったくの間違いです。
わたしは目上の先生、professoressaですから、
「ごめん」“Scusa”じゃなくて
「失礼しました」“Scusi”と言わなくてはいけません!
イタリア語は相手によってちゃんと使い分けなくてはいけません。
わかりましたか?
もし皆さんも教室を間違えて開けてしまったら、はい何と言いますか?』
(皆でいっせいに “Scusi!”)

ものすごい早口で、身振り手振りに
個性的な演技も加えながら熱弁してくれます。
9歳までアメリカ育ちの先生の演技はアメリカのコメディドラマみたいだ。
イタリア語には厳しいけど、
ユーモア好きで毒舌で、頭の回転が早くて明るいキャラなので、
ついつい話に引き込まれてしまうのです。

バーキ先生の授業の半分は、
イタリア🇮🇹の歴史と文化を教えてくれながら、
その中で難しい単語や文法の解説もしてくれるのだけど、

わたしはイタリアの壮大な歴史文化に関しても、
美の巨人のような芸術や音楽に関しても、
ほとんどなにも分かってないので、
何を聞いても頭がぐるぐる沸騰しそうになるのだ😭

それにボローニャ大学を卒業したことを今も誇りに思っている彼女は、
イタリアの文化歴史社会問題を
外国人の私たちに教えることに情熱と使命感を持っていて、
たいへんなエネルギーで教えてくれるので、聞き逃さないように必死です!

それでバーキ先生の授業の残り半分は、今日的な社会問題。
COP27が始まったけど気候問題をどう考えるかとか、
女性の労働率は世界でどうなってるかとか、
今日のニュースは最近多い女性殺人事件について。

これも知らない単語ばかりだし、
毎回「日本はどうですか?」って聞かれるのであせるのだ。
わたしが、
「日本にももちろん女性殺人事件もありますが、
わたしの関心があるのは、
老夫婦の妻が夫を殺す事件が昔より増えたことです」と答えたら、
先生が大喜びして「それはイタリアでも増えてきて、私の大好きなニュースなの」と。
「日本は銃の規制が厳しいんでしょ?奥さんは何を使って夫を殺すんですか?」と聞かれたので、
「包丁が主流ですが、寝ている間に紐で締め殺すってのもあります」と答えると、
その手があったか、というかんじだった。
でも(この接続詞が適当かどうかわからんが)バーキ先生はバツイチで、
今は子どもたちとお姉ちゃんと楽しく暮らしているようだ。

中国、韓国、リビア、トルコ、コロンビア、アメリカ、イギリス、スコットランドの20代若者と、オーストリアの元教授は皆スラスラ話すので、
私もあんなふうに話せるようになりたいし、日本の文化歴史社会情勢を良く勉強しておかないといかんなーと思ってます。

短期留学授業最後の二日は、
このB1クラスのプチ卒業試験だ。
木曜日は筆記試験でリスニング、文法、語彙、長文読解、作文。
金曜日は口頭試験。
口頭試験の担当試験官は、優しいフランチェスコ先生じゃなくて、
厳しいバーキ先生なのだ、ああ。

今日帰るときに「まりこ、ちょっと」て呼ばれて、緊張して先生のところに行ったら、
「まりこね、話すときに何度も『と』『と』て言うけど、あれは何?
あれはイタリア語じゃないから、消しなさい。
口頭試験のときに『と』って入れないように注意するんですよ!」と。

はーい😅がんばりまーす( •̀∀•́ )✧

#シエナ外国人大学附属語学学校 #プレゼンテーション #口頭試験



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