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広島カープ 2024年シーズン 新外国人4名について

2024年シーズンに向けて、2023年12月までに広島カープは4名の新外国人選手の獲得を発表しました。右打ちの内野手2人、右の先発、左の中継ぎと、2023年シーズンと同じ布陣となりました。
アメリカでの実績から、日本での活躍を予測してみます。
(データの出典はFANGRAPHS https://www.fangraphs.com/)



マット・レイノルズ選手(Matt Reynolds) 右投げ右打ち

1990年12月生まれなので、2024年シーズンは日本風だと34歳の学年にあたるベテラン選手です。内外野守れるユーティリティ選手のようです。カープだと上本選手と同学年で、役割も似ているイメージでしょうか。年俸55万ドルと安めですね。
まずは、打撃成績から確認します。

ホームランは、2023年に3Aで22本と急に増えていますが、それ以外は一桁の年ばかりで、ISO(長打率-打率)も1割台のシーズンが多いです。
出塁率(OBP)は、どのシーズンも安定して.350は超えているので、しっかりボールを見るタイプのようで、日本野球に向いていると思います。
バリバリのクリーンナップというよりは、菊池選手(セカンド)や堂林選手(ファースト)、秋山選手(外野)といったベテランのバックアップ要員として考えた方がよいかもしれません。
続いて、守備です。

全ポジションを守っていますが、特に守備イニングが多いのは、二塁(2B)、ショート(SS)、センター(CF)です。2023年は二塁での出場が多く、80試合で6失策(E)なので、ちょっと多めです。


ジェイク・シャイナー選手(Jake Scheiner) 右投げ右打ち

1995年生まれで、2024年は29歳のシーズンになります。年俸80万ドルですが、円安を考慮すると1億円をこえており、カープとしては初年度から1億円をこえるのは非常に珍しいです。3塁のレギュラーとしての期待感がうかがえます。

打率(AVG)は変化があまりありませんが、年々、出塁率(OBP)と長打率(SLG)が上がっており、脂がのってきているといえます。3Aでこれだけ打てればメジャーに上がってもよさそうですが、マリナーズは、一塁・三塁のレギュラーがしっかりしているので、昇格の機会がなかったのでしょうか。

2023年はサード多めで、ファーストでもそれなりに出場しています。2023年のデビッドソン選手と比べると、
デビッドソン 89試合 108補殺 11失策
シャイナー 83試合 119補殺 9失策
シャイナー選手の方が、やや守備範囲が広く安定した守備をみることができそうです。


トーマス・ハッチ選手(Thomas Hatch) 右投げ右打ち

2024年は30歳のシーズンです。年俸85万ドルと、今年獲得した選手のなかで最も年俸が高いです。カープは強力な先発4本柱ということになっていますが、大瀬良選手は不安定なシーズンが続き、5人目の先発も候補はたくさんいますが、決め手に欠けています。優勝をめざすうえで、先発の獲得は優先順位が高いのは間違いないでしょう。

2023年は中継ぎ登板が多いですが、それまではほとんが先発です。2021年、2022年には3Aでイニングを投げて与四球率(BB/9)が2.6台と安定しているのがいいですね。奪三振も取ることができています。

球種は、メジャーの記録しかないのでサンプルが少ないですが、スライダー(SL%)が多く、シンカー(シュート、ツーシーム、SI%)とチェンジアップ(CH%)がそれに続いて、ストレート(フォーシーム、FA%)は少なめです。

ストレートの平均球速は、95マイルほどなので、150km/hをこえています。


テイラー・ハーン選手(Taylor Hearn) 左投げ左打ち

ハッチ選手と同い年で、中継ぎの想定ということか、65万ドルとやや低めの年俸です。2022年には、社会貢献を積極的に行っている選手に贈られるロベルト・クレメンテ賞にノミネートされており、性格重視のカープらしい選手だと思います。そういう選手は応援したくなりますね。

2021年、2022年は先発としてメジャーで100イニング以上投げており、ハッチ選手よりも実績は上のようです。2023年は3Aで奪三振率(K/9)が13をこえており、中継ぎとして非常に期待が持てます。

投球はストレートが多く、それにスライダーが続くという感じで、中継ぎであればこの2球種で充分なのでしょう。

球速は96マイルに近く、左でこれだけ投げられたら、1イニングで捉えるのは難しいと思います。


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