落合陽一と古市憲寿の対談で終末期医療介護者が教えてもらった介護で立ち止まる勇気とは?

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落合陽一さんと古市憲寿さんが対談した文春オンラインの「テクノロジーは医療を変えるか」が炎上しているという。

http://bunshun.jp/articles/-/10191

炎上しているのは古市さんが「最後の1ヵ月延命治療をやめませんか?」と高齢者の延命治療に苦言を呈したヵ所、落合さんの「延命治療を保険適用外にしコスト負担を上げればいい」と終末期の延命治療に保険適用外を提案したヵ所。

筆者は30歳過ぎの6年前から週4回(週1回は母親が介護)ほぼ1人で祖母を在宅介護し、祖母は先々月末施設へ入所し終末期医療をうけている。

二人の対談を読み介護で立ち止まる勇気を教えてもらった。

まずなぜ筆者が祖母を介護するようになったのか詳細は参照1(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181228-00000107-dal-life)を読んでいただければわかるが、簡単に説明する。

筆者が小学生の頃、母親が離婚し祖母が引き取ってくれ、電電公社(現NTT)で働きながら育ててくれた。

母親は脳梗塞や大腸ガンなどを患うなどあまり体が強くなく、祖母と馬が合わなかったことや筆者には弟と妹がいるが結婚し弟には子供がいてなかなか介護に参加しづらい事情が・・・。

そういう事情と何より祖母は筆者を一番かわいがり育ててくれた。

なのに、私はそれに見返る孝行ができずにいたので、祖母の介護は罪償いのようなもの。

祖母はここ1年徘徊や着衣着脱・トイレ・寝方・異食・自部屋を毎晩散乱させるなど特に認知症の進行が早く、在宅で見るには限界があった。

参照2(https://kaigo.news-postseven.com/11970)。

原因は不明。

先々月末、老健へ入所。

その老健で入所直後から他の利用者に食器を投げたり、暴言をはいたり、職員の介護を拒否するなどの粗暴行為が現れた。

入所後わずか2週間で「必死に止めたり慰めたりしましたが、おさまらないので一度精神病院で治療してもらってください、病院を探されている間は薬を投与し落ち着かせます」と指示をうけた。

精神安定剤のデパス朝・夕0.5錠とチアプリド朝・寝る前0.5錠、睡眠薬のプロキゾラム寝る前1錠を投与されはじめた。

すると、粗暴行為はなくなったものの、一日中傾眠がちでボーっとし目は一点をみつめ、少々歩行できていたのが車椅子生活になり、会話もできなく呂律も回らず、食欲もほぼなくなりあっという間に寝たきり・・・。

まるで別人。

先日医者から「認知症末期です、おそらく残り数ヶ月でしょう。ただ転倒や骨折リスクも高く、食べ物などを詰まらせ誤嚥性肺炎で点滴になり老衰するケースも少なくない。明日何が起こってもおかしくない状態です。覚悟しておいてください」と告げられた。

いわゆる終末期医療の真っ際中に直面している。

このままでは先が長くないと思った筆者はじめ家族は「粗暴行為が落ち着いてきたなら一度薬を止めていただけないですか?」とお願いしたところ、老健の医師から了承。

それから私と母親を中心に毎日食事の時間に合わせて面会に行き介助を続けた。

すると、1週間程でおかゆや野菜などをとろみ食を半分ぐらい、面会でもっていくプリンや卵焼きやR-1ヨーグルトを「おいしい、おいしい」と食べ飲みするまでに回復した。

会話もろれつはあまり回っていないが、少し話せるようになり表情も笑顔が戻ってきた。

こういう祖母の姿をみると、精神病院への転院は決まっているが、「もっといい施設はないか」とここ数週間、祖母入所中の老健相談員、役所、NPO、老人ホーム紹介所、在宅時のケアマネジャー、SNSなどおそらく数100人の人から聞き、見学や面会も足を運んだ。

そんな中、2人の対談を読み被介護者本人(祖母)にとっての幸せとは何かを考え直すいい機会を与えてもらった。

というのも、時折祖母が「明日死んでもいいよ、今このまま死んでもいい、川に投げ落として」と言うことがある。

筆者は「ばあちゃん、そんなこと言わんと頑張って生きてや」と返しはするが・・・。

その際、本当に「生きたいと思っているのか?」、「一人よがりになっていないか?」、「本当に祖母のためになっているのか?」「余計なお節介ではないのか?」と自問自答する毎日。

「最後の1カ月間の延命治療はやめませんか?」と提案すればいい。胃ろうを作ったり、ベッドでただ眠ったり、その1カ月は必要ないんじゃないですか」という古市さんの言葉が胸に突き刺さる。

介護を長く続ければ続けるほど、介護者側が一方的に「長生きしてほしい」と思い行動していることでも被介護者(祖母)からみればありがた迷惑と思われているだけかもしれない。

1月中旬に祖母は精神病院に転院予定で薬、診察、部屋代など医療費が1割負担で入院予定である。(※所得により1~3割負担)

祖母が死にたいと思うなら生かすのは筆者ら家族のわがままだし、祖母の分を他に若者で病になった人たちに回すことだってできるかもしれない。https://www.minnanokaigo.com/news/kaigogaku/no211/ 私も寄稿でお世話になっている「みんなの介護」によると、国民の74%は安楽死に賛成しているというデータもある。

落合さんの「終末期医療の延命治療を保険適用外にするとある程度効果が出るかもしれない。コスト負担を上げればある程度解決する」は鋭く痛いとこを突かれたなと。

両氏のようなインフルエンサーが終末期医療を話題にするのは大変勇気がいっただろう、感謝したい。

介護を見つめなおすいい機会になった。

今回の炎上で両氏がトーンダウンしないよう今後も応援していくし、両氏からさまざまな提案をいただければありがたい。


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