NintendoLabo_ロボット

1月18日 NintendoLaboの感想

明日18日(木)の朝7時より、Nintendo Switchを活用した「新しいあそび」を、こちらのページで紹介いたします。

(任天堂Twitterより)

~視聴前~

 予想するとしたら、
①実はSwitchにはまだ隠された機能がある。
②新しい周辺機器。
③『ARMS』のような新規IP
 ①はさすがにないだろうから、②か③。本命は③かな。
 では、何が出てくるかな……。

~視聴後~

 朝7時『Nintendo Labo』発表後。

 え! へえ~ うわーなるほど。この発想はなかった。
 これは凄いな。ジョイコンにこういう使い方があり得たのか。ジョイコンをもの凄くうまく使いこなして、なおかつ一見しただけで楽しそうなものになっている。
 本当にぜんぜん思い付かなかった。思い付かなかった領域だし、めちゃくちゃ楽しそうなものを持って来た。任天堂すげーよ。予想ぜんぶ外れた~!

 これはやっぱりVRだよなぁ。いわゆるVRとは別次元の発想。ゴーグル型のVRは「視覚のみ」であるのに対して、徹底的に実在と触感にこだわっている。任天堂的VR。任天堂ならではのVR時代に対する回答だったのだろう。本当に頭がよくないと、この発想は出てこないわ。

 気になるものは一杯あるのだけど、まず「ピアノ」。
 これ、IRカメラを利用したおもちゃ。今までこのブログでさんざん「IRカメラだけは何のために付いているかわからない」と書いてきたけど、いやまさかこんな使い方があり得たなんて……。頭が固かったな……。
 「つり」も興味深い。
 釣りゲーは世の中にたくさんあるのだけど、私は以前からあれが気になっていて……。というのも、どのゲームでもだいたいやっていることが一緒。魚影の近いところに糸を垂らして、食いついたらボタンを押す。ゲームによってはこの後「リールを巻く」などの操作があったりするんだけど、まあどのゲームもだいたいやっていることが一緒。
 そもそもコントローラーがあって、ボタンを押す、というだけの構造だとそうならざるを得ない。なんとなく「ボタンを押すと魚が釣れる」というプロセスに違和感があった。
 でも『NintendoLabo』の釣りは今までの釣りゲーと形から変えてみせている。釣り竿の形を作り、自分で動いて魚を釣るというプロセスを疑似体験させる。ソフトがどれくらい作り込まれているかまだ想像できないけど、もしかしたら釣りゲーの決定版がここでいきなり出て来てしまうかも知れない(ミニゲーム集のようなものだから、そこまでやり込めるものじゃないかも知れないけど)。
 他にも主従逆転した「リモコンカー」とか。発想がどうかしている。面白すぎる。

 ところで「ピアノ」。これはピアノの音しか出ないのだろうか……。シンセサイザーみたいに、色んな音色が楽しめない物だろうか。それができるのなら、何人かで集まって「NintendoLaboで演奏してみた」みたいな遊びができるし……そうそう『バンドブラザーズ』みたいな音ゲーともリンクさせられる。ダメだろうか……?

 もう1つ、どうせなら「初めてピアノを触れる人」のためのガイド的な、教科書的なものもオマケで付けてくれないかな……。ピアノ自体、経験がまったくなくて、作ったけども演奏できない……という人は一杯いるはずだよ。
 任天堂的な発想で、ピアノ初心者が中級者くらいまで引き上げるソフトを作ってくれたら面白いのに(任天堂はそういうものを作るのがすごくうまい)。きっと需要もあると思うよ。
 でも、たぶん『Nintendo Labo』にそういうのはないと思う。あくまでも「ミニゲーム集」で終わるんだろう。

 ネットの反応で多かったのは、「たかがダンボールで6980円とは……」というものだけど、いやいや、ソフト込みの値段ですよ。ソフト+ダンボールキットで6980円。
 周辺機器込みで6980円ならぜんぜん高くないでしょう。ダンボールを周辺機器にしてしまうことで安価に押さえつつ、かつ工作の楽しみを作る、と商品としても賢い。

「すぐに壊れるんじゃないか?」という声があったが、まあ壊れるでしょう。でも、壊れることは織り込み済みでしょう。壊れて修理するまでがこのゲームの醍醐味だ……と。これはある意味での教育だと思う。組み立てる→壊れる→自分で修理する→修理していく過程で構造を理解する……。ここまでがワンセットじゃないかと。
 おそらくは「すぐに壊れた! 返品だ!」でクレームを入れる親とか出てくるんじゃないかと思うけど。

 一応子供向け……ということになっているけど、大人も熱中するだろう。まず間違いなくあり得るのは、マニュアルにない面白改造をほどこして、ネットに動画を挙げる――と、いうのが流行るだろう。これは面白くなりそうなので期待。
(そういう流れも、任天堂側の狙いなのだろう)

 ゲーマー的に面白いものになるのか? という部分だけど、おそらくはわりと早く飽きるんじゃないかな。というのも周回プレイして、何かを蒐集したり、スコアを高めたり、あるいは世界中の誰かと対戦したり……というそういうタイプのゲームじゃなさそうだから。ゲーマー的な面白さ……とは違う方向性なので、そこはあまり期待しないほうがいいかな。『ロボットキット』のほうはどうかわからないけど。

 子供も、おそらく買っても一週間くらいで飽きるだろう。最初の2~3日は夢中で物を作るけど、1週間後にはもういいよ……って。まあそういうものだよ。昔の、学年誌に付いていたおもちゃもそうだったから。最初の2~3日は夢中になって遊んで、後はほったらかしだったから。
 発売後「すぐに飽きた」みたいな声が出てくるだろうと思うけど、このゲームの場合、それでもいいんじゃないかな。その中でバカみたいにはまり込む子供が出てきて、その遊びが別方向へ発展して……って、そういう子供が100人中2~3人くらい出てきたら、このゲームは成功だよ。

 VRに対して愉快な“解”を示してみせた『Nintendo Labo』だけど、これ、一発ネタで終わって欲しくないな……。ダンボールの工作キットなんかでもの凄くお安く周辺機器が作れて、かつ中古に出回りにくいものが出せる……ということを証明してみせたわけだから(「中古で出回りにくい」は重要だよ)。サードメーカーも何かしらやってほしい。『ロボットキット』でメカ物が作れる、という可能性を提示してみせたわけだから、「じゃあウチならこういうものを……」とアイデアを出して欲しい。ここで終わるものではなく、次に繋がって欲しい。

 例えば『鉄騎』。色んな人が『鉄騎』を挙げていたけど、まさにそれだ。ダンボールキットで筐体を作り、IRカメラでボタンやレバーの動きを認識させて……そう考えると「何のために付いていたのかわからない」IRカメラに色んな可能性を感じる。ちゃんと繋がることに期待したい。


この記事私のブログからの転載です。元記事はこちら→http://blog.livedoor.jp/toratugumitwitter/archives/51476016.html


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