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祝・30万部突破!「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方

はじめに
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いつも本の紹介をご覧いただき、誠にありがとうございます。

本日ご紹介するのは岩田松雄さんのベストセラーの1つである
「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』です。

2012年に出版されてから増版を重ね、新聞広告にも度々掲載されていたこともありますので、本書をご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
岩田松雄さんは3社で社長を歴任し、業績をV字回復させたことで有名です。

例えば、自然派化粧品会社のザ・ボディショップでは売上を67億円から約140億円、利益も約5倍に伸ばされています。この状況を見ていた監査役が「会社というのは、トップが代わるだけでこんなに変わってしまうものなのか」とつぶやいたそうです。

また、大手コーヒーショップチェーンのスターバックスコーヒーでは、店舗数を833店舗から881店舗に、売上高は966億円から、過去最高の売上高となる1,016億円にと、初の1,000億円の大台を突破することに貢献されました。(ワンモアコーヒーやマイタンブラー割引は岩田さんの案です)

ここで気になるのが、どのようにして各会社でリーダーシップを発揮されてきたのでしょうか?本書を読んだ中で、とりわけピン!ときた項目を取り上げてみました。

今回の本の紹介では「岩田流リーダーシップ論」を学ぶことができます。
早速、その内容を見ていきましょう。


「ついていきたい」と思われるリーダーの口癖

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『リーダーの行動力』と聞いて、具体的に何をすればいいんだろう、と思う人もいるかもしれません。「ついていきたい」と思われるリーダーに問われる行動は、ひとつの言葉に集約されると岩田さんはおっしゃっています。

「何か、困ったことはない?」

多くの場合、部下は自分からはなかなか困ったことを言いにくいです。
でも、リーダーのほうからこういった声かけが絶えずあれば相談してみようと思います。岩田さんはこの言葉を口癖にされていたそうです。

困ったことを助けてあげるには、権限が必要なことがあります。
ヒト、モノ、カネのいずれかを動かすか、あるいは誰かに解決を依頼するか、あるいは自分が動くか。

いずれにしても、解決していないからこそ「困ったこと」になっています。
その状況を解決できるのが真のリーダーです。逆にいえば、これを解決してあげることで、このリーダーに「ついていきたい」という評価を得ることができます。

伸び続ける人、伸び止まる人

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リーダーに求められるものは様々にありますが、本当に優れたリーダーになるには、絶対に欠かすことができないものがあります。

それが「人間力」です。

「この人のために」「ついていきたい」と部下に思ってもらうためには、
優れた人格が必要になると岩田さんは繰り返し主張されています。
もちろん、最初から優れた人格の持ち主はいません。ただ、優れた人格の持ち主になろうと努力する人はいます。

では、優れたリーダーたちは、どうしてそうした思いを得るに至ったのでしょうか。背景にあるのはリーダーたちの自分に対する厳しい見方です。

そもそも人間というのは、弱いものである、と理解することが大切です。
時に悩み、惑い、クヨクヨしたり、あるいはイライラしたり、怒ったり、不機嫌になったり、誘惑に心を奪われたり、はやる心が抑えられなかったりする。リーダーたちは、それが人間だとわかっています。

自らを弱いものと理解することができれば、その弱さとしっかりと向き合って負けないようにしよう、という覚悟を持つことができます。自分の甘さを認識し、自分をもっと強くしよう、という意識を持つことにつながります。

基本的に、伸び続けている人というのは謙虚な人です。まだまだだ、これからだ、という意識を強く持っている。だからこそ、成長し続けることができます。

緊張せず人前で話すための3つの方法

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リーダーのコミュニケーションといえば、人前で話すことを思い浮かべる人も多いと思います。ましてポジションが上がっていけば、大勢の人の前で話をしなければならなくなることが増えます。どうすれば、大勢の前でうまく話すことができるのか、岩田さんもよく聞かれるそうです。

まず大事なことは、準備をすることです。

メモや原稿を作ることが大切です。しかし、実はそれだけでは足りません。
一度岩田さんは手痛い失敗をしたことがあると本書で紹介されていました。

❝ アトラスの社長時代、ある新型ゲーム機の発表会がありました。
そこで、メインゲストスピーカーとして話をすることになっていました。
原稿は用意しました。ただ、暗記しようとまでは思いませんでした。
何気なく原稿をざっと広げれば、話せるだろうと思っていたのです。
私の想定は目の前に台があって、そこに原稿を置いてしゃべればいい、
というくらいのものでした。

ところが、実際の立場に立ってみると、台がなく、原稿が置けないのです。おまけに、暗い会場でカメラのフラッシュがあちこちから一斉にたかれ、
目の前が真っ白になりました。

やがて私の頭の中も真っ白になりました。それでも会見をしなければなりません。本当にしどろもどろ、何を言ったのかすら、まったく覚えていません。まさに大失敗のスピーチでした。❞

どんなシチュエーションで話すことになるのか、台があるのかないのか、マイクを使うのか否か、原稿は読めるのか、そういう細かなことまで、できるだけ情報収集をしておくことが重要です。

そのうえで『緊張せず人前で話すための3つの方法』を意識すると、大勢の人の前でもリラックスして話せるようになると書かれています。


❶ うなずいてくれる誰かを何人か早く見つける
❷「コンテンツ」と「熱意」があれば何とかなる
❸ 原稿は用意するものの、読もうとしないこと


これらは岩田さんのこれまでの3社での社長の経験を元に生み出された方法ですので、とても納得感があります。それぞれ、どういうことか内容を見ていきましょう。

【 うなずいてくれる誰かを何人か早く見つける 

大勢に向かって話をしていると、怖い顔をしてにらみつけてくる人や、全然興味がなく眠そうにしている人もいて、面白くないと思っているんじゃないか、どんなふうに感じているんだろうか、など不安がいっぱい押し寄せてくるものです。ところが、その中の話を聞いてくれている一人に話しかけるつもりになると、意外にリラックスできます。

❝人前でしゃべっていると、聞いてくれている人の姿がよく見えます。そうすると何人か、一所懸命に聞いて、私の話にうなずいてくれる人がいるものです。そういう人の存在に、どれほど勇気づけられるか、これは人前で話したことのある人ならわかると思います。❞

「コンテンツ」と「熱意」があれば何とかなる 

岩田さんは日産自動車で働いていた時代に、上司の方から「お前が失敗しても、日産はつぶれない。だから思いっ切りチャレンジしてきなさい」と𠮟咤激励の言葉をもらったことがあるそうです。2番目の方法で言わんとしていることは『開き直ること』です。

❝ 仮にスピーチが失敗したところで、組織がつぶれるわけではない、という腹の決め方も大事だと思います。そのくらい腹が据わっていれば、緊張も少なくなります。❞

【 原稿は用意するものの、読もうとしないこと 

先の「岩田さんの失敗例」につながりますが、メモや原稿はあくまでもお守りがわりにしておくことが大切です。手元の用紙ばかりに気を取られて、聴き手のほうを全く向かずにスピーチをしても伝わるものも伝わりません。

❝ 大筋が合っていれば細かな言い回しは気にしないで、その場で思いついたことを話せば良いのです。「心から出たものは心に注がれる」のです。❞

おわりに
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上記のYouTubeのリンクは、慶應大の湘南藤沢キャンパスで行われた岩田松雄さんの講演会の動画です。今回の本の紹介と併せてご覧いただきますと、『リーダーの話し方』のイメージがつきやすいと思うのでお勧め致します。

「ついていきたい」と思われるリーダーとは、謙虚で向上心があり、常に周りのメンバーを気に掛け、『人間力』を磨き続ける人だと気づきました。

私は月に1回、岩田松雄さんにお会いして様々な教えを受けています。
現在、働き方改革が日本中で話題となっていますが、岩田さんは働き方より働く意義の方が大切だとおっしゃっていました。好きなことを仕事にして、時間を忘れるくらいに働くことが私たちの幸せの1つだと思います。仕事をする上で、色々なことを学べることが報酬だと考えると、取り組み方も変わってきます。貪欲に知識を吸収して、いざとなったときに周りの人たちを助けてあげることができる、そんなリーダーを目指していきましょう。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

令和元年5月1日 静岡県三島市のスターバックスにて


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私は本で世界を変えられると信じています。そして常に既存の考え方とは違う考え方をします。世界を変えるために美しいデザインかつ情報に優れた記事を世に送り出そうと努力するうちに、このような『note』ができあがりました。一緒に世界を変えてみませんか?