6月20日の真鶴合宿・大川直也編
文:大川直也
めずらしく天気が良い。というか雨が降っていない。17時にくいしんを連れ立って梅ちゃんを迎えに行く。梅ちゃんの案内で真鶴半島を海に沿ってぐるりと回った。
せっかくだからと思いカメラにはちょっと特殊なフィルムを装填してきた。はしゃぎながら三ツ石海岸に座っていた猫と撮った写真は失敗してしまった。
日暮れの迫った宿の目の前の海岸では、地元の中学生なのか、遊びに来た大学生なのか、男女のグループが花火を振り回したり、意味もなく走り回っていた。海辺でTシャツの裾を捲り上げて追いかけっこする青春は伝説だと思っていたけど、なんだ、真鶴にあるのか。
三方を山、残る一方を侵食するように海に囲まれた幻想的な入江を後にして向かったスーパーは、生活感にあふれていた。旅行先で、生活を目の当たりにするのはすごく不思議な気持ちになる。多分、脳みそか心になにか旅愁をともなった清涼感のある負荷がかかる。
菓子パンを買って食べたら、これから夕飯を食べるのにと文句を言われた。梅ちゃんはプロ野球チップスを買っていた。
宿に着いてピザを注文して、酒を飲みながら話し合いを進めた。とても重要な話をしたように思う。人が2人以上集まってなにかをつくろうと思った時、ミクロもマクロも大事だけど、圧縮量と鋭さを増やしていくことがなにより大事だと思う。きっとそれは同じ時間を過ごすことでしかできない。赤玉がうまい。ピザも。早く寝ろと宿の主人に言われ眠る。いい夜だった。
次の日は朝早くに起きて散歩をする。朝食を求めて彷徨う。真鶴の秘境を案内してもらう。その後は僕のアトリエで昨晩の強制就寝のため話しきれなかった細かいところを話し合った。あまり眠れなかった夜を過ごしたので、夕方頃眠気が限界になる。
真鶴合宿、とても楽しかった。また梅ちゃんが面白いところを見つけてきてくれたら。定期的に合宿と銘打って色々できれば。
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