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求められる小気味良さ

昨日書いたセトウツミの記事
会話劇における映像化について
思うところ少し触れましたが

そういえばアレもそうね~アレ、波よ聞いてくれ
あれもまた読む人間ごとに
気持ちいい脳内テンポがあるやつやなぁと
思っていた矢先
アニメ化ですってよ
なんてタイムリー

これを見てどう思うか
それもまた個々に感想はあると思う

波よ聞いてくれという作品で1番の旨味は
何を置いても͡鼓田ミナレの小気味良さやと思う
ミナレの話す言葉、もうその存在自体の小気味良さ
読んだことある方ならわかると思いますが
結構な文字数で話しますこの女
そして吹き出し外の書き込みまで喋ってます
そこから否が応にも滲み出る
ミナレの人間性、人生観、感受性
どれを取っても素晴らしく無いところ
どちらかと言えば駄目な人間であるところ
それでも我々は何故か惹かれるわけです

どうしても鼓田ミナレが面白い
最弱でありながら最強
50万持ち逃げされた元カレに会うとなれば
真っ先に猟銃購入で検索かける女
それが鼓田ミナレ

ラジオという舞台についても
きちんと設定され生かされているのが面白い
中途半端にただ芸能界の~とか
そういうんじゃなく
要所要所に挟まれるラジオの知識
それがさりげなくて良い

さりげなさやな~
ええと、さりげなさと言うより~なんやろ?
ミナレが捲し立てる啖呵も
なし崩し的に変化する環境も
不自然さや違和感を感じひんねんな
それこそ居酒屋で横に座った奴が管巻くように
ごく日常の隅で進行している世界みたいな

そのわりに激動
確実にそこにある激しさ
シュールって言うんでしょうかこういうのも
ひとりラジオブースでほぼ即興のドラマをやる
非日常のはずの場面もミナレの人間臭さで
違和感を感じない

私の脳内で沢山の言葉を流暢に吐き出すミナレが
アニメになってどう映るのか
不安やけど楽しみやなぁ

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