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(21)The Future of ‘Birds-first’ Breeding」

いつもありがとうございます。鳥爺です。

サーバーさん宅で見せていただいたオカメインコは、日本では見たことがない品種がたくさんいました。
当時としては珍しいホワイトフェイス、ファロー、アルビノ、スノーホワイト、パイド、パールなどです。
その中で目を引いたのが、イエローフェイス。イエローフェイスは黄色い顔に赤みのないチークパットです。
オカメインコというと「ほっぺが赤い」というイメージが強かったので、何もないホワイトフェイスや、黄色だけのイエローフェイスは物足りなさを感じました。
でも、よ~く眺めていると、とても優しい顔に見えてきて愛着を感じます。
さらに驚いたのが、エメラルドグリーンという品種です。
恥ずかしながら言われない限り、色の違いがわかりませんでした。ぱっと見はノーマルのオカメインコですが、グレーと黄色が混ざり合い、緑色に見えてくるのです。不思議な色合いに感動しました。
セキセイインコやコザクラインコは色鮮やかな品種が多いです。そういう意味ではオカメインコは地味かもしれません。しかしこんなにたくさんの品種があるとは思ってもいませんでした。

サーバーさんは繁殖シーズンが終わったら、オスメスを別の部屋に分けて、次のシーズンまで体力をつけさせるそうです。
そして次のシーズンが来たら、新たなペアリングを始めます。
もちろん前回と同じペアもあれば、前回と違うパートナーになることもあるそうです。
「鳥はパートナーと一生を添い遂げる」と聞いていましたので、ペアが変わることを鳥たちはどう感じているのかが疑問に残りました。

日本ではセキセイインコ、コザクラインコ、オカメインコ、文鳥など日本でも盛んに繁殖している鳥たちの原種はいないと言われています。
珍しい色が生まれてくるために、珍しい色同志をペアリングする傾向があります。
しかし反面、珍しい色同志の掛け合わせは、近親交配に繋がったり、ひいては奇形の子が生まれてくるリスクも否めません。

サーバーさんはそのことを踏まえた上で、足環(クローズバンド)を付け、個体管理をしっかり行い、近親交配にならないように血統書(家系図)を作られていました。
当時日本でここまでしっかり管理していた繁殖家を私は知りません。
しかしレース鳩の繁殖家は血統書を作り、きちんと繁殖していました。これは私はハトが大好きだった小学生の頃には普通に存在していたのです。残念ながらこんな歴史がある日本で、インコや文鳥たちには活かされていなかったことがとても残念でした。

サーバーさん宅では結局2時間近く見学させていただきました。しかし今回の訪問ではオカメインコを譲っていただくことはできませんでした。
その理由は「どこの馬の骨かわからない奴に、可愛いオカメインコを譲ることはできない」という感じですね。
やはりできるだけ早く信頼関係を構築しなくては、と思いました。
最後に、「来月も伺います」と言って、サーバーさん宅を後にしました。

(つづく)

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