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Ballet For Life - Maurice Bejart Lausanne

ベジャールはすごい。

クイーン×モーツァルト。フレディ・マーキュリー×ジョルジュ・ドン。

そして、ベルサーチの美しい衣装。

『Le parc』 解放

不完全な人間が、相手に自分にはない穴を埋めてくれる部分を見いだした時に、激しく欲するのだと思う。それは飢餓感ともいえる感覚。そして、満たされた後の依存。成し得なかった時の絶望。それはループのように、時と場所を変えて何度も繰り返される。

モーツアルトK.488の美しい旋律に彩られたエロスの極致とも言えるこの身体表現は、そんなことを思わせる。それは解放であって、同時に拘束だ。

病める薔薇

病める薔薇

  病気のバラよ

  見えない虫が夜にまぎれて
  嵐のような羽音をたてつつ
  お前のところに飛んでくるや

  緋色に輝き喜びに満ちた
  お前の花びらをベッドにしたのだ
  虫の暗くてひそかな愛が
  お前の命を滅ぼしたのだ

ウィリアム・ブレイクの詩に基づいたプティ振付「病める薔薇」

去年引退したダンサー、ウリヤーナ・ロパートキナがマイヤ・プリセツカヤの追悼ガラで踊った動画。

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白鳥の湖 ザハロア&ボッレ

私が生まれて初めて観た生のバレエは、ザハロア主演の『白鳥の湖』。それにしても美しい。彼女の指先、つま先、仕草、筋肉、表情のひとつひとつがどこまでも美の追求であり、体現だと思う。もちろんチャイコフスキーの音楽もこの上なく美しい。

夜は優し(バレエ『椿姫』よりショパンピアノ協奏曲第2番2楽章)30分45秒〜

真夜中のショパンのピアノの音のひとつひとつが、あたたかく秘めやかに心を癒す。音楽にぴたりとあったしなやかな身体の動きも。「美しい」ということは力を持つ。美しさを感じる心を持ち、美しく生きたいと願う。