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詩は、ココロの吐息
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おやすみ

おやすみのスタンプは送らない あなたがいつでも入ってこられるように 私も自由に出られように カーテンは開けたままに 夜中に届いた あなたからのメッセージ 朝の光と共に 発光して 今日も 新しい 素敵な一日となる

Après l’orage

嵐がきた 堅く握っていた手が 離れるほどの でもこの嵐は 私たちの絆を堅くする 以前よりずっと もっと 嵐の後に乾杯しよう 疲れた二つの羽を 休めて 明日ふたたび 羽ばたくために 二人が一つだと 思い出すために  会っていても 会えなくても あなたの存在を感じ あなたを愛し抜くと 自分に約束するために

あなたのいる場所

あなたに出逢うために 私は沢山の喪失と崩壊を 経験した でもそれは必然 私がそうしたくてそうしたから 真裸になることは厭わない 戦場で過去に傷つけられ 流れた血は   私の血も 相手の血も 私の人生の道しるべ。 随分と遠くまできてしまった もう元には戻れない 正気の愛を知ってしまったから あなたからもらった3本の薔薇 枯れてしまった今も 私の心に咲き続ける 3と3を足したら6になるんだよ それをあなたに今、伝えたくて

幸福な夢を見た

寄せては返す 外房の荒い波音 充電中のスピーカーの バックライト 気付かれた涙と 気付かれなかった涙 漆黒の海 闇夜に動く星 指間に残る砂粒 初めて一緒に飲むシャンディガフ タクシーの中のあなたの横顔 吸い付く肌と肌 言いかけて 言えなかった言葉 忘れないように書き留めた いつまでも 目覚めたくないような夢を

lost sight of you

誰かを手にいれることができないのと 同じように 誰かを失うことはない。

守るもの

わたしには 守るものがある  あの時、思った でも 守るものって何だったんだろう 小さく震えた

上弦の月

私は誰? 私は誰でもない 私はあなたの鏡 ただそこに存在し あらゆるあなたの感情を 映し出す鏡 だから悲しまないで 例え一緒にいなくても 触れ合えなくても 孤独の谷底にいても 見上げると微笑む 上弦の月のように 深い闇の中 髪を撫でる そよ風のように ただそこに 変わることなく いつも有るから

また会う日まで

あのね 伝えたい思いがある しとしと雨の夜道 自転車を押してもらい 傘もささずに 並んで歩く あと1ブロックでやってくる 別れを惜しみながら 下の名前を呼び合いっこ そんな時間が とても愛おしい また会う日まで どうか どうか あなたがあなたで ありますように

ことばのちから

「好き」 という言葉のちから 目からでも 耳からでも あなたの想いが わたしのからだに 飛び込んできた瞬間から その嬉しさと 感動が 身体の隅々まで伝わって 持続して エネルギーになる 小春日和に聴く モーツァルトのように 力強く 柔らかで しなやかな 宇宙につながる 素敵なエネルギーとなる

白日夢

夢を見た あなたの夢を 私のヤキモチから あなたを怒らせて 喧嘩して、絶交して LINEもブロックされる夢で すごく怖かった そのことを翌朝 あなたに告げた もしかしたら引かれちゃうかもって 内心ドキドキしながら あなたは ありったけの想像力を駆使して 私の夢の中に潜り込んで 「僕が悪かった」と謝ってくれた 「許してくれる?」というので うん、と頷いて 「今度デートしてあげる」と言った 夢の続きは ふかふかの 真っ白なお花の絨毯みたいな

ソフトクリーム

夜中の帰り道 手を繋いで歩く ソフトクリームを食べたいという あなたに 「キスしたら冷たいから食べないで」 と言った でも本当は 唇の温度なんてどうでもいい キスをしたいと伝えたかっただけだから もう少しだけ一緒にいるために 私なりの不器用なやり方で 「最後」は変えられても 「初めて」は変えられないと 誰かが言ったけど 沢山の初めての花束を ありがとう

サヨウナラ

自分から離れていく人を ウラマナイ ネタマナイ オイカケナイ 季節は巡る 一緒に過ごせたことを ただ感謝するだけ あなたに会う前の私と 会った後の私は 確かに違うから キヅキを  ハッケンを シゲキを セイチョウをありがとう 私の見えないところでも どうか素敵な人生を送ってね さようなら サヨウナラ もう二度と 会うことはないあなた

一行詩

一行詩