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そのベクトル、どこ向ける?

寒さのせいだけじゃない、もっと明確な理由でそこそこ低空飛行なテンションの日が続いている中、ひょんなことから『聞いてー、わたし、コクハクされた!!!』なんていう、ドキドキ話を聞く機会がありまして。
高校生らしいリアルな内容に、えーとか、キャーとか言いながら、ワタクシのお仕事も『告白』でこういうテンションになれたらいいのになー、とか思ってたんですが。

『でも私にはもうずっと好きな人がいるん』って話が続いて、あら、そうなの?となり。
告白された子をハナちゃん、告白した子をシマ君、ハナちゃんが好きな子をミウラッチ、としましょうか。

ハナちゃんはミウラッチのことがずっと好きなんだそうで、でも好きなだけなの。これまでは告白するなんて考えることもできなかったのに、いざシマ君に告白されてみたら、自分の気持ちもミウラッチに伝えた方がいいんじゃないかと思い始めたんだけど、どう思う?
という、奥行きのある展開に。

シマ君のことは特に好きじゃない。でも、もしも自分がミウラッチに告白する?ってことを考えたら、言ってくれたシマ君をすごいなって思ってる。
これまでシマ君のこと、なんとも思ってなかったのに、シマ君すごいなあって思い始めたらシマ君のこと考える時間が増えてきた。
もしミウラッチに好きって伝えて、ミウラッチが同じように私のことを考えてくれるようになるんだったら、告白ありかなって思い始めて、でもうまくいくとは限らないし(限らないらしい)、シマ君のことだって、前より考えてるけど、まだ好きじゃないし、こんなんじゃ悪いから断ろうと思ってる。
えー、これってどうなのかな、告白した方がいいのかな、しない方がいいのかな、シマ君どーしよー、どう思う????!!!???

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ま、正直なところ、私はミウラッチのことも知らないし、ハナちゃんのこともよく知ってるわけじゃないし、そもそも恋愛に詳しいわけでもなく、世代も違う。それで、

もしも高校生の私がハナちゃんだったら、しなかっただろうな。
でもいまの私がハナちゃんだったら、すると思う。

と答えたところ、なんで?と聞かれて、えー、そうだなーと言いかけたところで思わず『ミウラッチがどんな顔するか、見てみたいから』なんて言ってしまって、ハナちゃんをぎょっとさせたわけですが。
卒業して何十年も経ってるし、イマドキ高校生の気持ちにはなれないんだって今わかった!すまんよー、とハナちゃんに謝りつつ、いやでも、その、ミウラッチが好きって気持ちのベクトル、どこに向ける?ハナちゃん!!!っと(心の中で)熱く熱く思ったのです。

フツーに考えたら、ハナちゃんはミウラッチと相思相愛になる、というのがgoalなのかと思うんだけど、相思相愛にもいろんな形があってさ。
実際そうなったら、なんか思ってたのと違う、ってことはよくあるハナシ。いわゆる両想いっていうのも例外ではないわけです。
想いは人それぞれなのでね。もちろん、好きって気持ちもそれぞれだし。

たぶん高校生の時の私なら、告白の先には『ミウラッチが私を好きになる』というgoalを設定していて、その可能性がないなら告白しない。
でも今の私はそれを一気に望みはしないわけです。むしろやってみたいのはその過程。どーしよーかなーって思う。
告白するか、しないかを考えた時に今の私が選ぶとしたら
①結果がほしくて告白する
②告白っていう体験を”ミウラッチと”したいから気持ちを伝える
ってところから。

シマ君の告白によりハナちゃんがシマ君のことをすごいなって思って、玉突きみたいにハナちゃんのことを動かしたように、私もミウラッチにアクションすることで何が起こるかを体験してみたい、と思ったらコクる。
うーん、でもどうかなー、やっぱり怖いよね、自分の気持ちをオープンにするのって。
ずっと好きな人ならなおさらだよね。でも、ずっと好きな人だからこそ、意味のあることなわけで、この選択は難しい(ような気がする)。

うぇーい、ドッキドキするぅぅぅぅ!!!

と今、これを書いていても思うわけですが。
ただ、そのベクトルをどこに向けるかは、自分で選べるってこと。選んだ先に次の何かがあるってこと。は、大事にしようと思うかな。結果よりもなによりも、それが一番かも。
何がしたいかを決めて、アクションする。それを自分で選ぶってこと。
まあでもこういうことを考えている段階で、たいてい答えは決まってるんだけど。

ねえハナちゃん、そのベクトル、どこ向ける?
また聞かせてね。おすすめのグレーズドーナツ、たくさん用意しときます。


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