第17話うどんこ先生ガンガン日誌 丸刈り

春から(再発の)治療を始めて2週間経った頃、
何となくだが「手で頭をなでると、寂しい感じ」が
するのは気のせいだろうか?

車に乗るとヘットレストに、後頭部から着脱した
毛髪たちが付いていたり、犬を飼っていないのに
床に毛が落ちていたりする。

間違いない。

ついにきたか。脱毛が始まったみたいだなぁ。

そうだ!「丸刈り」にしちゃえ!

なので、通院した帰りに床屋に寄って、サッパリ
することにした。

病院近くの床屋さんに入ると、カットしてくれた
のは偶然にも、女性だった。

「どの位、切ります?」の問いかけに

「丸坊主にしてください」と返事をした。

「丸刈りは12㍉、9㍉、6㍉とありますけど
どれくらい切ります?」

「じゃあ、初心者なので、12㍉でお願いします」

と答えたら

「職場やお家の方は丸刈りにするのをイイと
言ったんですか?」と更に聞かれたので

治療のために髪の毛を短くすることを話した。

すると女性は

「実はね、私も何年か前に治療で丸刈り。
そしてツルツルテンになったのよ」

それからしばし、女性が体験したことを
聞くこととなり、「勇気」を一杯もらって
お店を出た。

家に帰って、早速、記念写真を撮り、本人は
すっかり修行僧の気分で一日を終えた。

次の日は入学式だった。

職場の駐車場に車を止め、荷物を持って
歩き出すと体育会系の男子高校生たち
(こいつら、皆な丸坊主)から

「おはようございます!!!」と元気な挨拶を
立て続けにもらった。

真面目そうな生徒たちは何故か、避けてすれ違う。

「おはようございま~す!」と職員室に入った。

先に出勤していた人たちからは

「兄貴、お疲れ様です・・・」

「組長、お勤め、ご苦労様でした・・・」

と、その道の人たちに労をねぎらうかのような
歓迎を受けた・・・。

おっかしいなぁ。丸刈りの礼服姿は、修行僧に
見えなかったのかなぁ?

4月・5月、そして8月と、今日まで3回、丸刈りに
したところ、ようやく周囲が見慣れてくれたようで
いつも通りの挨拶をしてもらえるようになったみたい。

便利なのは、お風呂に入って頭を洗う時だ。

シャンプーは1㎝ 出せば事が足りるんだ。

また、リンスについては「頭皮を保護するために
必ずした方が良い」と丸刈りの先輩(武闘派)が
言っていたので、仰せの通り、使用していま~す。

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