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週休5日でハッピーに暮らす −大原扁理「20代で隠居」を読んで−

読むべき本には出会うべくして出会う。

なんか偉そうだけど、だいたいそんなものですよね。
本屋なんかで自然と目に入ってくる本や雑誌ってあると思います。
そしてその本の内容や雑誌の記事などがうまーく繋がって、読むべき本を引き当ててくれるということもありますよね。

私が今回そんな形で出会ったのが

大原扁理さんです。

彼は、隠居と称し週休5日(!)の悠々自適な生活を送っているのだそう。
そのライフスタイルや独自の達観した人生観で、今ちょっとした注目を浴びている大原さん。

本当に何度も書店で彼の名前に出くわすので、自分が求めていることがこの本に書かれているのでは・・・と思い、
(というかまず一番にタイトルに惹かれて)
今回は大原さんの最初の著書

「20代で隠居 −週休5日の快適生活−」

を読んでみました。

隠居とは・・・

大原さんが定義する、彼なりの隠居とは

・郊外の小さな安アパートを借り、
・週に2日だけ働き、
・人に迷惑をかけず、
・友人は厳選した人が少しおり、
・携帯は持たず、
・テレビも持たず、
・社交もせず、
・たまには都会に出ていって贅沢もするが、
・基本的に欲はなく、
・こだわらない。
・ただ一つだけ、現代社会と距離を置くことに、貪欲にこだわる。
・そして自分の人生をこよなく愛し、楽しんでいる。
 こんな感じです。ザ・人畜無害!

だそうです。笑

補足すると、週2日はパートタイムで介護のお仕事をされており、
収入は月10万円以下
それでも家賃なども合わせて生活費は月7万円程度なので
十分暮らしていけるのです。

それ以外の週5日の休みの日は、本を読む、近所に生えている食べられる野草を探す、ネットでパブリックドメインの映画を観るなど、自由に趣味を満喫されています。

ただ、大原さんの場合、節約をしようとしてこのような生活になった訳ではありません。

自分自身がどうしたら快適か

それを追求した先にたどり着いたのが隠居生活だったというわけです。

悩むのやーめた

働いても働いてもお金がない
かたや、お金があっても幸せじゃない
夢があっても叶うかわからない
叶ったところで、それが本当に幸せなのか・・・

世の中、悩みが尽きないし、その一つひとつを解決しようと奮闘したって
また別の悩みが出てきますよねぇ

悩みに悩んで堂々巡りをしていた私は、この本を読んで、そこから抜け出すヒントを得たような気がします。

先述したように、大原さんは自分がいかに快適であるかだけを忠実に追求し続けます。

そのためには現代社会から距離をとることも厭わない。
価値観を押し付けてくるようなテレビなんかは観ない。
「二十歳過ぎたら人生引き算」
明日死ぬとしたらいま何をしなくていいのかをまず考える。

不安は尽きない。でも「未来予測で必ず当たるのは「いつかみんな死ぬ」ということだけ」なのでいちいち悩まない。

私も、もう悩むのやめにしようと思います。

今日精神科の先生にも、
「死にたい」って気持ちは、脳がなんの脈絡も無くぽんっと導き出しているだけだから、そう思ったとしても「あ、またきたな」ぐらいに思っておけばいい
と言われたし。

まず、自分を大切にするのが今の私にとっての第一優先課題だなぁと思いました。

お金・常識・価値観・・・
いろんなことから自由になる、あたらしい哲学

大原さんは、必要最低限のお金さえあれば幸せに暮らせるってことを実証しています。
そして自分が快か不快かに人一番敏感で、自分を大切にして暮らしています。

物事の善悪を判断するのを、世間とか常識とかそんなぼんやりした集合体に背負わせるのではなくて

もう一度それを品定めするようにじっくり見つめてみる。

というか、もともと善とか悪とかなくて、みんなグレーゾーンで
いったんそれでいいじゃないかと、

そんな、新しくてちょっといい加減な哲学を教えてくれる一冊でした。
サイコーでした。

ところで、大原さんは今東京を出て台湾で生活されているようです。
東京在住のときの年収は90万円でしたが、
台湾は物価が安いため今は60万円ほどなのだそう。
まだまだ隠居生活を謳歌しておられます。笑


大原さんの本「年収90万円で東京ハッピーライフ」「なるべく働きたくない人のお金の話」も読んでみようと思います。



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