映画ギヴンを見た

映画ギヴンを見た。

原作を読んで展開を知っているのに、エンディングが流れる頃には震えながら泣いてた。バンド系で周囲の音をかき消してくれるのをいいことに、ちょっと嗚咽も漏らした。

予告編:https://youtu.be/hDd2sAMXVco
※動画埋め込みできない素人を許してください

以下、エンディング「僕らだけの主題歌」から、映画ギヴンのしんどみを深掘りしていく。いや、そんなに深くはない。ただ個人的なしんどみを叫んでいく……いや、叫ばせてください!!!!!!

※下記完全にネタバレ※










「もう 戻れないね」

歌い出しがコレの時点で「………ッッ!!んゥふッッ……!!…!!!!」ってどこの商業BL@お外でイチャイチャシーンですか?みたいな声の抑え方して泣いた。

だって【秋彦】と【雨月】の関係が終わる歌詞なんだもん。最後は「春樹と秋彦がようやく結ばれたよ」っていうあったか〜いラストシーンだったのに、エンディング歌い出しは「もう 戻れないね」って

「秋雨の関係の終わり」から歌い始めるな。突然の感情揺さぶりジェットコースターソングがエンディングである事実を唐突に突きつけるな。動揺するから。

いや、もしくは秋春の2人にも「もう、今までの仲間たる関係には戻れなくなっちゃったね」って意味では当てはまるかもしれない。けど、あの切ない歌い方は秋雨の顔がフッと降り立ったのだわね(のだわね?)


Aメロ「春ゥゥウを待ァアつ 僕ゥゥウウウゥらのォオオォォゥ」

のァとかゥゥウウウゥとかォォオオォォォとか、そもそも歌声の質が良い。ちょっとハスキーで、魂から叫んでるような切なさをはらんで、これは「真冬の歌声」の特徴とまるで一緒ですよ。作中バンド「ギヴン」を具現化した歌声、センチミリメンタルさん。センチミリメンタルさんがいるからこの曲が生まれたのか、この曲からセンチミリメンタルさんが生まれたのか、「卵とヒヨコ」論争レベルで混乱してしまうほどの完成度。

春を待つ僕らの 青い痛みを 愛や夢で ごちゃまぜにして走った

1番Aメロ出だしで、秋雨の痛くて苦しくて愛しい高校時代の青臭さを描くな。泣くから。痛みと愛夢は混ぜるな危険ってハイターの会社から言われてませんかね!??!!?ないですか!???そうですか知ってたよ!!!!!!(こわ、、、)


1番サビもさ、「僕は行くよ」「ねぇ 見ててよ」って秋彦! 未練を残された相手(※秋彦は知らない)に対してなんてことを言うんだよ秋彦! 雨月はまだ秋彦のいない日々は受け入れられてないんだよ見ててよってなんだよしんどすぎるだろ秋彦お前そういうところだぞ本当に酷い男だよお前はどうかやっと幸せになれよ。。。

ついでにサビ歌詞で言うと

1番サビ

悲しいとき すごく辛いとき 思い出す記憶を 過ごした時間を この心の【背もたれ】にして

2番サビ

会いたいとき 抱きしめたいとき)思い出す記憶を 過ごした時間を 見えぬ未来の【灯り】にして

という対比があるんですよ。私はそれぞれ

1番サビ・・・秋彦から見た、雨月との笑い、怒り、嫉妬し、愛した、ヒリつくような日々の昇華パート
2番サビ・・・雨月から見た、秋彦に側にいてほしかった、もっと会いたいし抱きしめたかった気持ちの反動パート

だと思っていて、その上で2人の思い出を「背もたれ」にする秋彦と、「灯り」にして生きていく雨月。
秋彦は前に進むんだよ、雨月との記憶や思い出を"背もたれ"にしてさ!

雨月はまだ見えないんだよ未来が!秋彦と過ごした日々という"灯り"でしかまだ未来の先が!!見えない!!!んなぁああぁああああ゛〜〜ーーーーんでだよ・・・雨月、なあ・・・幸せに、なれ・・・雨月を誰か幸せにして、くれ、、、、


※ここで突然の「雨月は幸せになれるのか」議論※

そもそもさ、劇中で雨月は「お互いの存在がしがらみになる」と気付いて秋彦と別れたって言うじゃん。秋彦側のしがらみは分かるのよ、天才を目の前にした嫉妬や絶望感に苛まれる、と。雨月の理由は

「自由な音楽ができないから」

これって、別の人が現れたとて、解決しないんじゃ??

「音楽」と「感情」って密接に関わるものだと私は思っていて、雨月という天才バイオリニストにとっても繋がり深いものだとしよう。

「己が奏でる音楽」=「秋彦への感情」にすべて繋がってしまうことを「不自由」だと感じたとするならば、その閉塞感って次の人が現れたら解決するものなの?

雨月が一番愛しているものが「音楽」である限り、その閉塞感も、恋情ゆえの矛盾も苦しみも、一生つきまとうモノなのでは?????? 誰と出会えたとき、どんな人と心が繋がったとき、彼は「人」と「音楽」を同時に愛して、本当の自由を手に入れられるの???????

結論:キヅナツキ先生、雨月が幸せになれる答えを本編でどうか教えてください。

※議論終わり※

(2番サビは秋彦→春樹へのヘルプミーソングにも聞こえるけど、そこも語ると話ズレるので割愛します)


んで劇場中の人類が一番泣いたと思われるのが大サビ。

「僕は行くよ」「ねぇ 見ててよ」まではいいのよ。


あなたより大事なもの探してくるよ 何より大事なあなたのために


ッッカァーー〜〜。。。。。。これ私の記憶が正しければ、エンディング中はいろんなカット画が1小節ごとに次々と映し出されていく中、この大サビだけは雨月(表情は見えない)が長めに映し出されてたんだよね。。。。

大事なものを探している人物が秋彦なのか、雨月なのか、はたまた両方を指すのか、私には分からない。

ただ、一番大事な「あなた」のために、「あなた」より大事なものを探すというのは。。。。それって、誰のため????という「お前の通信簿こくご欄は1だったのかよ」みたいな疑問しか湧いてこない。 

もし秋彦視点だとしよう(結局話すんかい)、秋彦にとってはもう見つかってるわけ、「あなたより大事なもの」。春樹だったり、音楽が好きという気持ちだったり。

もし雨月だとしよう、やっぱりもう見つかってるわけ、それは音楽、バイオリン。だからこの場合は、秋彦より大事なモノというより…なんというか、「秋彦より大事に思える人」なんじゃないかなと。それを「あなたのために」探すよって……………それって、やっぱり、誰のため??????????(義務教育からやり直せ!!!)

秋彦のために、秋彦よりも大事な人を探すって……そんな自虐行為は今後一切やめていただきたいです雨月には幸せになってほしいです先生なにとぞよろしくお願いします!!!!!!!!!!!!!

というか、そもそも雨月の恋愛における自傷行為をやめさせてあげてください!!!!!!!!!!!!!彼には福山雅治「家族になろうよ」を歌えるくらいには幸せになってほしいです。嵐「愛を叫べ」とまでは言わないです、せめて切なソング女王JUJUじゃなくて福山雅治を歌えるようになってほしいんだ私は・・・


※最後に 秋雨お別れ言葉がオシャレすぎる件について※

あのさ、秋彦が「俺、バイオリンが好きなんだ」と言っただけで雨月は「……何それ、別れ話じゃん」ってすぐに"分かる"んだよね。

話の流れからこの後別れ話になることは察知できるけど、私は「どうして秋彦がバイオリン好きだと、別れ話になるの……?」ってすぐには分からなかったんですよ。

でもよく考えてみたと。秋彦は、元々バイオリンに対して自信があったのに、雨月が現れた時点から、その圧倒的な才能に苛まれ始める。秋彦が雨月の隣にい続ける限り、彼はずっとバイオリンから逃げて嫌いにならざるを得なかった。

つまり、「雨月を近くで愛すること」と「バイオリンを嫌いでいること」は、秋彦にとってはすごく密接した感情だったんだよね。そして、雨月もそんな秋彦の愛憎に気づいていた。だからこそ、秋彦の「俺、バイオリンが好きなんだ」発言から、もう自分への執着から解き放たれた彼の心情が伝わってしまったのではないかなと。

お、OSHARE〜〜〜〜〜〒〜〜〒〜+〒〒!!!!!


【総論】

ギヴンは、しんどくてOSHAREで最高なので全人類に伝わってほしいです。誰かネタバレしないで布教よろしくお願いします!!!!!!!!













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