第1回 全国こどもホスピスサミット

ちょっと時間が経ってしまったが、これにいってきた。

第1回全国こどもホスピスサミットin横浜 │ NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト

そもそもは、自分は国立成育医療研究センターにできる/できたこどもホスピス(医療型短期入所施設)の寄附あつめ要員として現在のポジションに転職した経緯がある。その後、あまり深く考えずに仕事を安請け合いした結果、良く分からない「何でも屋さん」になっているのが現状ではあるのだが。

それでも、少なからずこのテーマに接しておかねばならないだろう、という使命感で今回は出席した。

転職した4年前の当時、未だそこまで医療的ケアだったりその当事者としての医療的ケア児者の話だったりは大衆視点で広がってはいなかったが、関係者らの努力は徐々に一般の方々にも認知を広げてきたのだな、という実感のあるイベントの出席者数だった。

当日は錚々たる顔ぶれの方々が登壇され、お世話になっている方々のお話がかわるがわるされてきたのだが、その中でもTSURUMIこどもホスピスのゼネラルマネージャー・水谷 綾さんのお話が一番記憶に残るものだった。

印象的だったのが、表題のステップだった。終末期を初め、子どもの医療では未来の見えづらさから複雑な心情に周囲はなりがちで、だからこその支援・ケアが求められる。

“こころをつなぐ小児医療”(著:満留明久)という書籍にあった、下記の“障害を持つ子どもの親の心理的反応”は、末期・終末患者の心理状態を研究したキュプラー・ロスの死ぬ瞬間—死とその過程についてをうけて小児医療の研究者が改変したもの。これを、支援者としての視点で整理したのが、水谷さんの考えた枠組みであると思われる。

・第一期:ショック—この世の終わり、崩れ落ちるような感情の反応、感覚脱力感、無力感、よく泣く、どうしようもない気持ち・逃げ出したい衝動
・第ニ期:否認・否定—「自分の子がどうして、なぜ?」「そんなはずがない!」doctor shopping、宗教・慈善事業への関心
・第三期:悲哀と怒り、不安—怒りっぽくなる(誰にでも、特に医療従事者への攻撃)、子どもが/夫が/自分自身が憎い、自分の責任、子どもに愛着を感じることに躊躇う
・第四期:適応—不安と情動の不安定さが薄れ、立場を理解・子どもを受け入れる、世話ができる、子どもと同一化
・第五期:再起—子どもの問題に対する責任に対処、中長期的・積極的な受け入れ、両親の相互の支え合い

すなわち、これらは”客観視の道のり”と言い換えてもいいのかもしれない。当事者が自分の頭の中でぐるぐると悩んでいる状態から、「そうか、自分はこういう状態にあるのだな」と客観視できる状態へと遷移するためのステップなのだ。

「でも、そうすんなりとはいかないんですよ」とも、彼女は話していた。きっと、ステップを順々に直線状に上っていける人なんてごく少数で、実際は行ったり来たりを繰り返しながら、徐々に次の段階に移っていくのだろう。

そうなのだろうなぁ、難しいものだなぁ、という現場感。弊社のもみじの家との対比図を見ながら、継続する仕組み作りの難しさも、それと同時に感じたサミットだった。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

良い週末を!

omoide

その時々に、思ったこと、考えたことを。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。