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Vol.2-#25 ジャミパパ

若き日のジャミパパはやんちゃな男だった。
広島を舞台に描かれた暴走族マンガ『BADBOYS』に憧れ、ちょうど地元も広島だった事から暴走族に入った。

ブイブイ言わせた16歳、漢を上げるためジャミパパは地元を飛び出した。

「この支配からの卒業。俺はカリスマ美容師になるぜ!」

誰もが見上げる漢さ


美容師の兄を頼り大阪に出てきたジャミパパは、さっそく難波の引っ掛け橋へ繰り出した。


「まずは女だぜ!」


そこで引っ掛かった女がジャミママである。
なんて単純なストーリー。

◆◇◆◇◆

一回もハサミを握らぬまま美容師の夢は潔く諦め、ジャミパパはジャミママの家に転がり込んだ。
あの曾祖母の家だ。

この曾祖母


そしてヒモ状態のままジャミママ妊娠。

胎児の頃の兄


ジャミママの周囲はザワついた。
ニートの男との間に子供が生まれるなんて。

ここでジャミママの父(ジャミ子からみると祖父・ジャミジジ)が動いた。

ジャミジジは水道関係の現場仕事をしており、職場に顔の利く男だった。
ジジはパパを同じ職場で働かせた。そしてそこには、ジャミ叔父も居た。

赤い丸で囲った3人が同じ職場


19歳で父親になり、21歳で2人目が生まれた。31歳でジャミママと離婚してからも水道の仕事は続けた。ジャミママの父と弟は同僚だ。


「昔はブイブイ言わせた俺も30代か。早くに父親になっちまったから青春できなかったぜ。」

飲み屋のカウンターで独りごちてみる。

背中、換気中


「やだーかわいーー!キティちゃんみたーーい♡」

背中で語っていると、隣で飲んでいたハンギョドンのような女に絡まれた。女はジャミパパの顔がキティちゃんに似ていると言い張る。
へべれけのジャミパパには、そのハンギョドンがジュリアロバーツに見えた。

2人は一夜を共にした。
キラキラ煌めくワンナイトラブ☆

のつもりだった。

◆◇◆◇◆

まさかの着床。
からの妊娠、出産、また妊娠。

ジャミパパはハンギョドンと新たな家庭を築き、2人の子供を儲け、サンリオファミリーの出来上がりである。


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