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認知症対応ちょっこっと改修【便器にオムツのパッドを隠してしまう編】

こんばんは。

認知症のちょこっと改修の第二弾です。


認知症の利用者で、特に女性の利用者が多いと感じていますが、この、便器にオムツのパッドを隠す(捨てる)行為。


この行為に関しては、やはり、排泄をしてしまったことへの羞恥心や、誰にも知られたくない、という気持ちからくるものだと思います。


昔、私もグループホームで仕事をしていた頃、便器に流すまでの行為は無かったものの、トイレの中の洗面化粧台で、オムツのパッドを洗っていた女性の利用者がいました。


当然、洗面化粧台のボール部分は、吸収素材のポリマー(ゼリー状)が散乱していました。


それはそれで、洗面化粧台の配管の詰まりの原因にもなるので困ってしまうのですが、これが、便器となると、オムツやパッドをそのまま流して“隠してしまう”と、当然、便器の詰まりになります。


パッドも、もしかしたら生理用ナプキン程度の物なら奇跡的流れてくれるかもしれませんが、吸収量の多いパッドを流されてしまうと、どうしようもありません。


この行為自体も、その認知症利用者の個別性によりますが、

もし、そのような行為が見られる場合、その詰まったパッドを取れるようにした便器に取り替えるのも一つだと思います。


「そんな便器ってあるの?」


と、思うかもしれませんが、あります。

それが、

この商品。

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TOTOの

「パブリックコンパクト便器」

です。

これは、便器側面に掃除口が付いていて、万が一物が詰まった際にここから取り出せるように出来ています。

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便利ですよね。

最近では、一般トイレブースにもリモデルとして取り付けが可能になってきており自宅のトイレの便器取り替えが可能です。

ただし、壁面からの寸法には制限があります。(排水心の寸法も制限があります)

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しかし、その取り付け制限をクリア出来るならば、この商品も、選択肢の一つとしてとても良い商品だと思います。

また、現在では、従来品に比べ掃除口の径も、Φ51から、Φ60へと大きくなっているので物の取り出しも向上しています。


また、最近流行り?のタンクレスタイプもあります。

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スッキリ見えますね。


このように、認知症の利用者への改修に関しては、

「その利用者の行為、行動は変えられない」ことが基本的な考えです。(軽減は可能かもしれませんが)

なので、そのような行為、行動を取ったとしても、環境整備によってその利用者が如何に怪我をしにくいような改修をするのか、そして、介護者の負担がどうすれば軽減するのかを考え、改修案、商品提案をしないといけません。


やはり、そのパッドを隠す行為も、やはり、私たちでも、恥ずかしければ隠してしまいますよね。

当然の行動だと思います。


なので、如何に周りの環境を適合させていくのかが大事です。


やっぱり、環境整備って楽しいですね(´▽`)


by inochi

「関西発!inochiの即使える福祉用具・住宅改修目線!」
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【inochi プロフィール】

これまでの、福祉用具、住宅改修の実績は2500件を超える。

【資格】

二級建築士/福祉用具専門相談員/福祉住環境コーディネーター二級/ホームヘルパー二級/神戸市キャラバンメイト/既存住宅状況調査技術者


〇執筆実績
日総研出版
「訪問介護サービス」、「達人ケアマネ」にて、福祉用具・住宅改修の「村上式 福祉用具のQ&A」を2年半執筆連載。
〇講師実績
福祉用具専門相談員指定講習会主任講師

介護職員初任者研修

認知症サポーター養成講座(地域住民・NPO・企業・介護施設など)

〇施設向け研修
「明日から使える!福祉用具の使い方」

「知っているようで知らない福祉用具活用法」
「どこにも載っていない、手すりの取り付け方と考え方!」

など







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