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【読んだ本】 マネジメントの基礎理論/海老原嗣生

この本を一言で言うと...

マネジメントの基本的理論から、実践に役立つ手法を抜き出し整理した本

読むべき人は...

① マネジメント初心者

② マネジメント経験者だが、経験や勘に頼っている人

③ マネジメント理論をつまみ食いしているだけで、体系的に整理できていない人

読んで学んだことは...

① 個人のマネジメントのポイントは「内発的動機を高める」

● 個人のやる気の源は「衛生要因(外部誘因)」と「満足要因(内発的動機)」に分けられる

● 内発的動機は「機会〜支援〜評価〜承認〜報酬」のサイクルで高める事ができる。言い換えれば「階段を刻むこと」と「踊り場で遊ばせること」が重要

● 個人の状態をよく見て、できるかできないかのギリギリの線の目標を提示し、かつ逃げ場をなくす事で、適切な成長機会(階段)を提供する

● What(何を)だけでなく、Way(どうやって)も伝える事で、適切に支援する

● 周囲との繋がり・将来の展望の中で、今の仕事の意義を確認させ、適切に支援する

● 仕事の意義・本質(Reason)を伝え、どこまでなら自由にやっていいか(Range)明確にし、踊り場で遊ばせる局面を提供する事で支援する

② 組織のマネジメントのポイントは「結節点のコントロール」すると「現場の活性化のコントロール」

● 階層構造になっている組織の結節点で、上からは「骨太=間違いのないような簡明な指示」を出し、下はそれに肉付けし「アカウンタビリティ=判断理由とその根拠」を示す。この繰り返しの情報リレーが続いた最末端=現場で指示が実行される

● 実行の際、現場の人間の心理が非常に大事になるので、インフォーマルグループを活用して、活性化する

読んで思ったことは...

マネジメント理論をつまみ食いしている人にはもってこいの本。基本的な理論を読みやすく、しかも実践的に紹介してくれている。

この本を読むのは2回目(2年ぶりくらい)なのだけど、適切な「階段」と「踊り場」を設ける事はやっぱりとても難しい。

自分自身もマネジメントされる立場として、
・難易度の高い階段を設定されて挫折したり、
・退屈な階段が続いて、成長実感が感じられずモチベーションが下がったり、
・自由度のある踊り場がなく、仕事が窮屈に感じたり
する事が何度もあった。
逆にマネジメントをする立場としても、これを適切に設けられる自信はなかなかない。

理論を知っていることも大事だけど「メンバーのことをどれだけ深く理解できるか」と「メンバーのために本気で働きかけができるか」も大事。理論に逃げずに、メンバーとしっかり向き合っていきたいと思った次第。

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