当て所なく街をフラフラと歩く
バッグの中にはスマホと財布と家の鍵、そして小さなカメラ一台だ。

歩きながらぼんやりと周りを見ていると、自然と目が釘付けになる空間がある。
その気づきとともに思考がクリアになり、同時に手はバッグの中のカメラへと伸びている

そしておもむろにファインダーを除く
想像していた世界が、確かにそこにあるのを確認する

シャッターをきる
世界と、想いがつながる

そこにあった、空気や時間が一瞬で閉じ込められた感覚
その感覚が、像を結ぶ。

そこはきっと自分が何かを感じ、心惹かれた空間なのだ
そんな場所や瞬間は、撮ればとるほど、残せば残すほどに心も満たされていく

誰の目にも止まらず、ただ過ぎゆくものも自分なりの価値として残す
撮られる方はそんなこと微塵も望んでないだろうけど
まさに自分のエゴだ

けど写真って素敵だ

あの日の空も、美味しいご飯も、夕暮れ時の街にみた影法師も、寒い冬の夜に隣で一緒に寝てくれた猫も、まったく同じ写真は二度と撮れないのだ

結局はフィルムや紙や0と1の羅列、そして目に映るのは縦と横の二次元の存在だとしても、そこには時間も、自分の意志も、思い出も内包するのだ

自分が楽しむのも良い、けど他に見てくれる人がいるだけでも何かしらの価値は生まれるんだと思う
そこから生まれる繫がりもあるだろう

やっぱり、写真って素敵だ

人生をこんなにも豊かにしてくれる

トサノコージ初個展「百日」まであと15日！
2024年4月5日(金)~7日(日)
@Hubase 東京都文京区水道2-13-4ビクセル文京103
にて
写真展前日までの「100日間」を撮影した写真展です。
同時進行でX で毎日その日撮った写真だけ投稿、インスタリールでショー

トムービーを投稿しています。
Xはこちら
Instagramはこちら