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甲州大月「笹子峠の矢立の杉」【四季折々の花、草木】〈名所編その35〉

人は年齢を重ねるにつれて自然の奥深さに気づき、「花鳥風月」の順に興味を持つようになるのだとか。

いつからか、仕事の取材先や趣味の登山の目的地へ向かう途中に「○○の○○」と呼ばれる花や草木にまつわる名所を見つけると、立ち寄るようになった。

これまでSNSに投稿した全国各地の名所(画像)を、その時季に合わせて紹介していく。

四季折々の花、草木〈名所編〉

その35「笹子峠の矢立の杉」

取材で「笹子峠」へ向かう途中に立ち寄った「矢立の杉」(保護のため杉の周囲にロープが張り巡らされていて近寄れません)。

戦国時代、戦に赴く武士がこの杉に矢を射立て戦勝を祈願したと伝えられる巨木。

近くに歌手で俳優の杉良太郎さんが寄贈した「身代わり両面地蔵菩薩」や「矢立の杉」の歌碑があった。

令和5年(2023)7月24日のFacebookより

【撮影日】
令和5年(2023)7月23日

【場所】
山梨県大月市笹子町黒野田

【メモ/雑学】
・「矢立の杉」は「笹子峠」、あるいは「笹子隧道」から大月市方面に約1㎞ほどくだった沢沿いに立つ。
・樹高は約28m、根廻りは14.8m、目通幹囲は9m、幹は地上約22m。
・戦国時代に「笹子峠」を通って戦場へ赴く武士たちが、この杉に矢を射立てて山の神に手向ける習わしがあったことから、この名がついたという。
・江戸時代後期の地誌『甲斐国誌』『甲斐叢記』などに記され、浮世絵師・葛飾北斎や二代目・歌川広重の名画にも残されている。

【画像】
国立国会図書館デジタルコレクション

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