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ダイエットのコーチ

100kg。

今年の元旦に測った自分の体重である。ついに大台に乗ってしまった。これはいくら何でもまずい。母親から体調を心配する、恐ろしく愛のこもった長いメールが来てしまう。気になってた健康診断も、流石にある程度痩せてなければ行く意味がない。

絶対痩せると宣言したが、同居人の男児は「俺は無理やと思うけどな〜」と涼しい顔だ。そこから丁々発止とやりあい、結果賭けをすることになった。6/3までに10kg痩せられれば、近所の割烹・柾の料理を奢ってもらえる。痩せれなければ、自分が奢る、というものだ。一人1万円。ちなみに、打楽器仲間のなべも「絶対無理。僕、色々トシさん尊敬してるけど、そこだけは1mmもリスペクトしてないんで」と譲らず、彼とも別の店の奢りあいをすることになった。

こうまで言われては男が廃る。いや、どうしてどうして。実はこれ自分を追い込む作戦なんです。こうして他人の目を介在させることで、厳しく自分を律していくという、それが今年立てたダイエット方法なのだ。ふふふ。

作戦はもうすでにたててある。家にいるときは必ずプールに行く。1時間は泳ぐ。そして朝昼夜のいずれか(基本夜)で炭水化物を抜く。これだ。今まで散漫にやってきたダイエットを集中させられれば、6ヶ月で10kgなんて余裕だ。

そんな話を、昨日一緒に飲んでいた音楽仲間の修造くんに話した。テニス狂の彼は、錦織の結果をapple watchでチェックしながら耳を傾けている。が、話を聞き終わると「いや、二つでは厳しいですね」と即座に僕のプランを却下した。「絶対あとで呼び戻しがきます。それは本能なんで、逆らうのは厳しいですよ。その時に第三の矢を用意しておかなきゃダメです」と手厳しい。

確かにこれまで食欲という本能には全戦全敗だ。今は理性がある、気がしているが、食欲が強くなって来たらどうなるか確かにわからない。しかも、ツアーや旅行続きで、6月までの間で家にいれるのが30日もないことがわかった。そう伝えると「それは。。。厳しいかもですね。僕も賭けに乗ろうかな」と修造くんはつぶやく。おいおい、更にプレッシャーをかける気か! 流石に3人に奢る羽目になるのはまずい。そう伝えると、「トシさん側に乗る、という手もありますよね」と彼は言った。???どういうことだ? 

「トシさんとは賭けは成立しないけど、痩せない方に賭けてる人と戦う、という手はありますよ。僕がトシさんのダイエットのコーチをする、とか」

と彼は言った。笑いながら言ったが、目は笑っていなかった。

右手にある白い壁をコンコンと叩きながら「でも、僕がコーチするなら、きちんとやり方調べますから。毎日体重チェックしますよ」と言った。

きっと彼にコーチされたら僕は痩せるだろう。でも何となく怖くなって、笑いつつお茶を濁してしまった。帰ってきて男児に報告したら「修造さんがコーチするなら条件変えますよ。15kgにします。それ絶対痩せそうやん」と言われた。

とりあえず、一人で頑張ります。今日で-3kg。見守っててください。

#ダイエット

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