見出し画像

有機・低農薬野菜の「らでぃっしゅぼーや」/#6マーケティングトレース

これまでフィットネスカテゴリを中心にマーケティングトレースしてきましたが、今回はガラっと変えて【らでぃっしゅぼーや】にします。
なぜ【らでぃっしゅぼーや】なのか?ですが、特に理由はありません。なんとなく以下の広告を見て「そういや、らでぃっしゅぼーやってあったよな」と交通広告と全然違うブランドについて考えてみようと思っただけです笑
Oisix交通広告、クレヨンしんちゃんコラボ

画像1

今では、オイシックス、大地を守る会と経営統合しているので、サービス単体で見るべきではないのかもしれませんが、一旦それは脇に置いときます笑

会社概要:らでぃっしゅぼーやを知る

会社名:オイシックス・ラ・大地株式会社
本社 :東京都大崎
資本金:12.5億
事業 :ウェブサイトやカタログによる一般消費者への有機野菜、
    特別栽培農産物、無添加加工食品等、安全性に配慮した
    食品・食材の販売
従業員:670名
沿革 :オイシックスと大地を守る会が経営統合(2017/10)
       らでぃっしゅぼーや株式会社を子会社化(2018/2)
    らでぃっしゅぼーやとの経営統合により
    オイシックス・ラ・大地株式会社に称号変更(2018/7)

らでぃっしゅぼーやの取り組み
らでぃっしゅぼーやでは独自の環境保全型生産基準「RADIX」というのを設けており、取り扱い商品に対して一定以上の品質を保つための基準。
※基準は以下6つある。
①安全でおいしいこと
②持続可能で環境に優しいこと
③情報が公開されていること
④生産者・メーカーとパートナーシップを結ぶこと
⑤作り手とお客さまがともに納得できる価格を設定すること
⑥よりよいものを求め、常に代案を提示すること

※詳細はRADIX基準参照

それでは早速、外部環境から分析していきたいと思います。

PEST分析:外部環境を整理

Politics(政治的要因)
・食品安全基準法など食の安心安全を推進
Economy(経済的要因)
・食料消費支出減少傾向
・エンゲル係数上昇傾向
Society(社会的要因)
・国内人口減少に伴う海外展開企業増加傾向
・宅配サービスの増加(時短、共働きなどによる影響)
Technology(技術的要因)
・ICT技術を食の領域に適用させた「フードテック」の登場
・食品通販の増加(2013年3兆円→2021年4兆円予想)
※以下グラフ参照

画像2

SWOT分析:機会と脅威の整理**

食の安心安全の推進や女性の社会進出に伴い、食品通販市場の伸びや自然食品の需要の高まりは、らでぃっしゅぼーやにとっては良い機会であり強みを発揮できる一方で、同様のサービスがネット専業含めて増えている中で、他社との差別化をどの様に打ち出していくかが課題か。

画像3

5F分析:業界構造を把握する

有機野菜のニーズはあり、新規参入や競合が増えてきている。売り手の数が限られているため、売り手をいかに囲えるかが鍵。

画像4

STP分析:ターゲットを決め差別化を図る

ST
食に対して安心と安全性を求め、且つ健康意識の高いユーザー。
P
安心で安全な食材を適正価格で定期的に提供。

※参考情報※有機野菜を購入するユーザー調査
<参照>電通報60代男性が最も多く購入している。

画像5

購入金額が上がると、購入する動機が変化する。

画像6

有機食材を好んで購入するユーザーに対して食の安心、安全性を担保するためのRADIX基準や、安定供給を可能としている農家との直接契約や技術指導が出来る状態を作り上げているらでぃっしゅぼーやは、質と安定供給の観点から差別化ができているのではないか。

VC分析:らでぃっしゅぼーやのKSF

ここでらでぃっしゅぼーやのVC(バリューチェーン)を見ていきたいと思います。
適正価格で安定供給するために、農家と直接契約を結び、安定収益のための年会費の徴収や物流効率を上げるための仕組み、配送員とのコミュニケーションによる安心感の醸成を作り上げている。

画像7

4P分析:マーケティングミクスで全体像整理

Product:商品
・有機、低農薬野菜、無添加食品
・定期便商品
・日用、雑貨調理器具等(定期購入者限定)
Price:価格
・単品、ミールキット、週末定期等バリエーションごとの価格設定
・商品単価はやや高め
・年会費(1000円)
Place:販売
・ECサイト
Promotion:広告
・SNS(Facebook、Line、Twitter、Instagram)
・チラシ
・お試しキットからの配送員クロージング

ここまでのまとめ

らでぃっしゅぼーやは1988年に前身の環ネットワーク株式会社を設立して以来、有機食品にこだわり続けてきた。国の食品に対する安心、安全推進やユーザーの健康意識の高まりなどを受け市場が成長している中、適正価格で安定して供給出来る仕組みを構築してきた。

もし、自分がCMOだったら?

結構出来上がっているなー、という印象を持ってしまったのですが、最近のオーガニック食品を購入するユーザー層に注目してみました。

2017年度のによると20代の男女がオーガニック食品の購入頻度が高く、購買意欲が高いことが分かったそうです。

画像8

ということは、、、デジタル・ネイティブな20代へのリーチといえばSNSマーケティングかなと思います。
現状Instagramではユーザーの投稿をRTして、らでぃっしゅぼーやの食材を使ったレシピを拡散しようとしていますが、Oisixの「クレヨンしんちゃん」とのコラボ広告の様に話題性をもたせるのであれば、20代男女に人気のあるインフルエンサーを起用した認知施策を行うのが良いと思う。
(安易かもしれませんが。。。)
ただ、キャスティング次第なところもあるので、ブランドイメージとユーザーに対する抱いてもらいたいイメージを決めた上でキャスティングする必要がある。
===

と今回はここまで!
普段関わらない業界且つ、業界構造から見ていくとまだまだ理解できていないことだらけで、考察や打ち手も甘々ですが、マーケティングトレースを通じてマーケティングスキルを向上させていきたいですね。


Twitterもよろしくお願いします! https://twitter.com/jyunia0110