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全国ツアーを終えて今思うこと

この記事では、2023年1月から3月にかけて行なった全国ツアーについて、発案から告知〜開催、そして結末に至るまでの出来事を生々しい記憶と共に振り返っていきます。

ツアーをやりたい

2022年の春、ある動画によって僕の人生は大きく動き出しました。全世界で200万回再生を超えるバイラルヒットを記録したFeel Like Makin' Loveのライブパフォーマンス動画です。

この動画によって、「歴に名を残すギタリストになる」という僕の中にあった漠然とした思いが確信に変わりました。いけるかもしれない!そう思わずにはいられないほど鮮烈な出来事でした。

この動画を皮切りにYouTubeにアップしたパフォーマンス動画はどれもありがたいことに国内外から高い評価を得ることができ、登録者もあっというまに15万人を超えました。当時オンラインスクール「Soul Guitar Lab」の事業も軌道に乗り、何もかもが順風満帆に思えました。それこそ明日の食いぶちも見つからず、ライブをやっても閑古鳥が鳴いていた22歳~24歳の下積み時代から比べると、何もかもを手に入れたかのような万能感がありました。

しかし、だからこそ、新しい何かに挑戦したくなるのかもしれません。

「今の自分では達成できるかわからない、ギリギリの挑戦がしたい…!」日常を過ごす中でこのような気持ちが沸々と湧き上がるのを感じていました。そこで思いついたのが、自身初となる全国ツアーでした。

自らが各地に足を運び、自分の音楽を求めてくれる人と直接交わっていくことで、YouTubeの登録者数やSNSのフォロワー数とは違う何かを得ることができるかもしれない。そう思いながら夏頃から少しずつ準備をはじめていきました。

交通機関の手配、宿泊先の選定、各会場との打ち合わせ、共に全国を巡るキーボーディスト歌野ヨシタカくんとの打ち合わせ、フライヤーの作成、何もかも自分が陣頭指揮を取り、毎日少しずつ準備を進めていきました。

ミュージシャンとして元来持ち合わせていた性なのか、あるいはコロナでの巣篭もり、オンライン化の反動なのか、2022年下半期の僕の頭の中は全国ツアーのことでいっぱいでした。そうして時は経ち2022年12月、運命の告知当日を迎えます。

突きつけられた現実

告知当日、まずはYouTubeに全国ツアーの告知動画をアップしました。ありがたいことに東京の方ではライブ・セミナー共に続々と予約が入り、早くもSOLDの目処が立ってきました。しかし、ここから僕は厳しい現実を目の当たりにすることになります。

「東京公演が順調だしこの調子で地方もいけるだろう」と思っていたのですが、告知から数週間経った時点での地方の集客は、札幌:3名、福岡:1名、、、と散々たるものでした。このままではマズい、そう思った僕は2022年末にYouTubeにさらなる告知動画をアップすることに決めました。

それがこちらの「お願い動画」です。告知ではなく、視聴者の方に「集客が芳しくないのでライブに来てください」とストレートにお願いをする内容です。

この動画を好意的に受け取っていただいた方からは「挑戦する姿がかっこいい」「応援します!」といった温かい声をいただき、ライブ・セミナーの予約数も飛躍的に増えていきました。しかし一方でこの動画において、決して少なくはないご批判の声を頂戴することになりました。

ミュージシャンは音楽での評価や結果が全てだと思います。
慢心のツケを胸中やお願いで集客するのはちょっと違う気が...

YouTubeコメント欄より

ソエジマさんが「何者」であるかというイメージを、
ほとんどの視聴者はミュージシャンではなくYouTuberと捉えていて、
現地に足を運んで演奏を聴こうという発想自体がないのでは?

YouTubeコメント欄より

アンチコメントとご批判のコメントは全くの別物です。ここぞとばかりに人格を否定するアンチコメントに耳を貸す必要はありませんが、そうではないご批判に関しては今後の活動のことを考えて真摯に受け止める必要があります。

今回寄せられた批判的ご意見はもっともな内容で、僕自身この動画を出す時に感じていたモヤモヤ感をズバリ指摘したものでした。

苦悩と葛藤

あの時点ではお願い動画を出すことが最善で、それ以外にやれることはなかったと考えています。しかし、僕の中には確かに葛藤がありました。あの動画は見え方によってはミュージシャンとしての自分の価値を下げることにもなってしまうからです。

お願い動画は、ミュージシャンというよりはインフルエンサーとしての戦術にあたります。インフルエンサー的な戦術を使いながら、ミュージシャンとしての価値を問うということに違和感を抱かれた方も多いと思います。

コメントにもあった通り、本来ミュージシャンならば曲の力だけで人を惹きつけるべき、だと僕も思います。それでも時代は常に変化していて、今の自分の状況では、音楽の力というよりも自分自身の影響力に頼らざるを得ない…しかしそれこそが自分が長年積み上げてきた独自の強みでもある…。

まだ未熟なミュージシャンとしての力、これまで積み上げてきたインフルエンサーとしての力。この2つの狭間で悶々とした葛藤を抱えたままの年越しになりました。

希望の光

そうして迎えた2023年、1月1日の誕生日。年を越しても悩みが尽きない僕に、希望の光が差し込みます。それが奥さんであるNahoさんの「失敗したと思ったら、それを成功に変えていくしかないんだよ。」という言葉でした。

追い詰められて投稿したお願い動画、あの時は確かに「もうこれしかない!」と思って投稿したのに、いざ批判的なコメントをたくさんいただくと「本当にこれで良かったのかな…」という思い頭を支配していました。自分がとった行動の落とし所がわからなくなっていた時にもらったこの言葉は、曇りがかった空に光が差し込むような希望を僕に与えてくれました。

たとえ失敗したとしても、後からそれを成功に変えていくことができる。

今回のお願い動画も、その後に僕が取る行動次第で成功にも失敗にも転ずるのであれば、やることはひとつだ!

僕に残された道はただひとつ、何が何でもライブを成功に導くことでした。

「あのお願い動画は計算だったのか…?」と思わせるほどのV字回復をしてみせる!そう意気込んで2023年のスタートを迎えました。

年末から進行していた第7回おしゃれペンタ選手権や、タイミングよくInstagramとSpotifyのフォロワー数が相次いで上昇したこともあり、自分の中での不安と少しずつ折り合いを付けながら地道な告知活動を行いました。

気が付けば東京セミナー、東京ライブ、名古屋セミナーがSOLDし、大阪や仙台でも順調に予約数が伸びていきました。札幌や福岡など、まだ苦戦を強いられている都市はあるものの、お願い動画を出した当初から比べるとだいぶ良い状態になりました。

僕の座右の銘は「ピンチはチャンス」と「継続は力なり」です。今回この二つを思い出させてくれたNahoさんにはとても感謝しています。

おしゃペンの結果発表動画をアップした数日後、ついに名古屋にてツアー初日を迎えることになります。

ツアーレポート

名古屋

名古屋セミナー
名古屋ライブ

静岡に引っ越してから、距離的には近くなったものの、どこか遠い街のような気がしていた名古屋。初めて自分の足で降り立ってみて感じたのは、東海一の都市と呼ぶにふさわしいビル群と人々が持つ独自の文化でした。

名古屋喫茶を堪能

リハスタ、ライブハウスもとても多く、大きなバンから機材を下ろすバンドマンの方達を何度も見かけ、名古屋の音楽シーンの層の厚さを感じました。セミナー、ライブ共に完売で、年末年始に抱えていた不安を吹き飛ばすように沢山の方にご来場いただくことができました。

ご来場いただいた方の中には「ホンモノのソエジマさんだ!」「握手してください」「一緒に写真撮っても良いですか?」「毎日動画見てます」「僕もBruno予約しています」といった心温まるキラキラした言葉をいただき、ほんとうに胸がいっぱいになりました。

ゲストには名古屋が誇るロックバンドSuspended4thの鷲山さんを迎えて大盛り上がり。凄まじい熱量で初日を終えることができました。

またこの日、鷲山さんに紹介いただいたインストバンドBUXUSの皆さんとは本当に良いご縁なり、「今後何か曲を作ってみよう!」ということで意気投合しました。

レスポールで素晴らしい音を奏でるBUXUSのギタリスト、柘植さんとの出会いも名古屋での大きな収穫です。

初日ということで、サウンドメイクに関してはやや苦戦を強いられる部分がありました。今回のツアーでは各会場のアンプを貸していただく形にしました。荷物の関係もありますが、ライブミュージシャンとしての現場力をつけるべくあえてそのようにしました。足元の機材はStrymonのFLINTとVemuramのJan Rayのみ、この2つの機材とタッチのみで、各会場ごとに自分の音を作っていきます。

特定の低音域が回ってしまったり、思いのほか大きいグランドピアノとの音量バランスなど、開場までの時間のほとんどをサウンドメイクに費やしました。その甲斐あってか、最高のトーンでプレイすることができたと思います。

札幌

札幌セミナー

初めて体感する冬の札幌。実は高校生の時の修学旅行の行き先がニセコだったので、正確には2度目となるのですが、その時は北海道というよりは「雪山」という認識だったので札幌の冬は間違いなく今回が人生初の体験でした。

とにかく、寒い!そして、息を呑むほど美しい銀世界!普段雪が全く降らない静岡に住んでいる身としては、異国感を感じざるを得ないほどの雪景色に圧倒されつつ、凍結した地面を恐る恐る踏みしめていました。

ライブ・セミナーと並行して行った札幌でのビッグイベントは、ソロギタリストでありYouTuberのおおもりごうすけさんとのコラボ撮影でした。ごうすけさんは僕よりもはるか昔からオンラインスクールを運営されていたり、同じYouTuberでもあるので今回の旅で是非お会いしたいと思っていました。撮影も無事に終わり、すすきのでジンギスカンをご馳走していただきました。

ごうすけさんとジンギスカン!YouTubeにレッスンに話は尽きません。。

そして迎えたライブ・セミナー当日、ライブ前に行ったセミナーは直前に満員となり賑やかにお送りすることができました。札幌でセミナーを満員にできたことが、ギター講師としてとても自信に繋がりました。

実はセミナーを終えてスタジオのロビーに出た時に、ある男性から「ソエジマさんですか!?僕、毎日のように動画見ています。札幌にいらしてるんですね…!知らなかったー。。。」と声をかけていただきました。

あれだけ告知をしても、まだ僕が札幌に行くことを知らない人がいたということが、もっともっと泥臭く告知をすればよかったという反省を与えてくれました。またYouTubeやSNSだけでは行き渡らない、チラシやポスター、お店の人からのアナウンスといったリアルならではの情報網も今後は重要になってくると感じました。

ライブも沢山の方にご来場いただき、大成功で終えることができました。様々な気づきを得た北の旅となりました。

福岡・佐賀

極寒の札幌の次は、いよいよ今回のツアー最大の難所である九州ブロックとなります。そう、何を隠そう今回のツアーで最も集客に苦戦しているのが九州、特に福岡なのです。

たしかに「生まれ育った場所」としては九州はホームタウンなのですが、18歳の時までしかいなかったため、音楽活動自体はほとんどやっていないんですよね。お店やファンの方とのコネクションはむしろ東京よりもはるかに少ない、いわばアウェイといっても過言ではありません。

ドキドキしながら迎えた福岡公演当日、蓋を開けてみるとたくさんのお客さんがいらしてくださいました。それもこれもお越しいただいた皆様と、会場であるborderさんの惜しみないご協力のおかげです。

今回の旅で、福岡に新たなホームを作ることができましたのも大きな収穫です。福岡の楽しい夜もほどほどに、佐賀公演に向けた準備に移ります。

佐賀駅前のミスド、懐かしい。

約7年ぶりに佐賀駅の改札を抜けた瞬間、懐かしさだけでは表現することのできない、たくさんの感情が溢れ出てきました。日本のどこにでもある田舎町の風景に、自分の幼少から18歳までの全ての記憶が紐づいているからです。

少し早めに佐賀について駅前を散策してノスタルジーに浸っていたのですが、まだこの時は佐賀公演が今までのどの公演とも違うものになると僕自身想像できてすらいませんでした。

会場について少し時間があったのでYouTubeの撮影をしたり、入念なサウンドチェックを行った上でキーボードの歌野くんと合流しました。メンバーも揃ったし、いざサウンドチェックの最終チェックをしよう!…すると…ギターにノイズが乗っています。

シールドの故障?ギターの故障?アンプの故障?

あるいは照明との関係で引き起こされるノイズ?

色々な可能性を探りましたがどれもダメで、鳴り止まないノイズに頭を抱えてサウンドチェックの時間が終わりを迎えようとした時…原因が判明しました。

今回佐賀でのライブハウスは2階建で、その1階部分を楽屋として利用するためにブレーカーを入れていたことが原因でした。電気の流れは不思議ですね。とても良い経験を得ることができました。無事にサウンドチェックも完了し、あとは開演待ち…時間が来たのを確認しステージへ上がります。

会場には満員のお客さん、さらに地元での凱旋ライブ、さぞや温かい雰囲気で演奏することができるだろう…そう思っていましたが、お客さんのノリが…固い…!

ソロを弾いてもあまり盛り上がらず、体を揺らしている方もいらっしゃらない、しかもマスクでどんな表情をしているかわからない…。

押しても押しても手応えを感じることができないまま、1stセットが終了しました。そこで休憩中にライブハウスのオーナーである由美子さんに助言を求めました。

するとこのようなことがわかりました。

・今日のお客さんは、どなたも凄く楽しみにされていて、それでいて緊張されている。

・佐賀のお客さんの中にはライブ慣れしていない方も多く、歓声や拍手を送ることにそもそも馴染みがない。

・未だコロナから客足が戻りきっていない佐賀のライブシーンの中で本公演はかなり多くのお客さんが入っている。

なるほど…!これまで何度か佐賀でライブを行ってきた僕にとって、地元でのライブは「副島くん、がんばってね!!」というエールをもらう、ある種の実家的なものでした。しかし、YouTubeで知名度が上がった今、地元佐賀にも僕の演奏を間近で見れることを楽しみに来てくれている方がいる。そして、みんな緊張している。

無理に盛り上げようとしたり、過去に行った凱旋ライブと重ねることにはそもそも意味がなかったのです。オーナーさんからの助言を得て、2ndセットは一気に雰囲気を変えて下記の要素を取り入れてみました。

・盛り上げすぎずNeo-Soulの空気感を味わえるソロ構成

・ほどよく地元ネタを軽く織り交ぜたMC

・台本なしのアドリブセクション

すると会場の雰囲気が少しずつ和らぎ、最終的にはこれまでのどの会場よりも良い雰囲気になり、僕と歌野くんのミュージシャンとしての経験値も相当に上がった回となりました。

ツアーでは連続してライブを行うので、どうしても前後の公演同士を比べてしまいがちです。「前の会場に比べてお客さんのノリが固い」「会場の響きが違う」というふうに。ですが比べることにあまり意味はなく、その土地、会場でできる限りベストを尽くすだけということがよくわかりました。

毎回恒例の歌野くんとの打ち上げ。「饗膳 とりい」さんにて。

そしてもう一つ佐賀公演で気づいたことがあります。それが今回ライブに足を運んでくださったお客さんの中に自分の身内がほとんどいなかったということです。母や祖母は見に来てくれましたが、その他の親戚、中学高校時代の友達の姿はありませんでした。そう聞くと寂しいですが、その代わりに純粋に僕のギターを好きでいてくれるファンの方がたくさんいらっしゃったことに、自分のアーティストしての成長を感じることができた瞬間でした。

ツアーもいよいよ折り返し。次は未踏の地、仙台に向かいます。

仙台

仙台セミナー
仙台ライブ

地元佐賀を含む九州公演が終わり、再びの東日本となる仙台。静岡からは東海道新幹線と東北新幹線を乗り換えながらの移動になりました。

札幌とはまた一味違った寒さを味わいながら、ライブ会場で味わったのはこれまでのどの都市よりもアットホームな雰囲気でした。仙台のみならず、福島や山形といった周辺の都市からもたくさんのお客さんにお越しいただき、佐賀に続きSOLDすることができました。

ライブ前に行ったセミナーも満席となり、どの会場よりもぐいぐいと質問される生徒さん達に若干押されながらも、熱量の高い内容をお送りできたと思います。

ライブの内容としては、これまでの公演で積み上げたデュオ形式の演奏が一つの完成形を迎えた、という印象でした。ソロやバッキングといった曲の演奏内容はもちろん、会場での音の響かせ方、曲間の演出、MCの内容といったライブの細部に至るまでコントロールすることができた手応えを感じました。

この辺りは実際にツアーに出ないと決して得ることができなかった「現場力」ですね。

ゲストで出ていただいた第6回、第7回おしゃれペンタ選手権グランプリ&殿堂入りギタリストのYusさんのプレイも圧巻の一言。YouTubeでも好評だったGeorgy Porgyを演奏しました。

次の公演でいよいよデュオ編成は最後の公演となります。

大阪

大阪セミナー
大阪ライブ

プライベートでも比較的多く訪れていた大阪、これまでのどの都市よりも慣れ親しんだ風景を横目に見ながら、到着してすぐにライブハウスに向かいました。

これまでの集大成であり、このツアーで最後となる歌野くんとのデュオ演奏。噛み締めながら演奏しました。気が付けば直接アイコンタクトを取らなくてもお互いの呼吸を感じれるようになっていて、このツアーで積み上げた信頼をお互いに感じながら演奏する夢のような時間でした。

お客さんの中には台湾、韓国の方もいて、少しずつですが自分の音楽が世界に浸透し始めていることを肌で感じることができました。2023年2月の大阪には以前ほどではありませんが少しずつ海外からの観光客も多く、これから本格的に始まる海を越えた人の行き来に胸を踊らせました。

翌日に行ったセミナー、Soul Guitar Labのセッション発表会はどちらも好評で、たくさんの方にお越しいただきました。そしてさらに次の日、ギタリストの森田こーよーさんとYouTubeの撮影を行いました。

ライブにもゲスト出演してくれた森田さんは、ブルース・ジャズ・カントリー・ソウルといったジャンルを自由自在に行き来できる類まれなるプレイヤーです。彼ほど全てのジャンルをしっかりと昇華し自分の歌にできているギタリストはそういないと思います。

全然初めましてという感じがしない、初対面のかずきさん。

そして夜はギターYouTuber・インフルエンサーのかずきさんと2人で食事にいきました。20万人以上の登録者を抱えるかずきさんに、今何を見て、これから何をするのかじっくりと聞いてみました。僕とかずきさんの最大の違いは、ミュージシャンとしての在り方です。曲やライブを通して自分を表現するということを全ての活動の根幹に置く僕に対して、かずきさんは必ずしもそうではありません。

「ギターのある生活を、もっと楽しく」というコンセプトを伝えるための手段は必ずしも楽曲やライブではないということなんですね。「自分自身が歴史に名を残すギタリストになる」というある種エゴイスティックな目標を掲げる僕とは対照的でありながらも、同じ時代を生き抜くギタリストとして共通することも沢山あり、本当に話の絶えない夜でした。

次はいよいよ旅の最終地点、東京です!

東京

東京セミナー1部
東京セミナー2部
SGLセッション発表会
ツアーファイナル

いよいよ始まった東京での行程。18歳から30歳になるまでの濃密な時間を過ごした街。その東京でセミナー、SGL発表会、そしてファイナル公演を行います。

実は今回のツアーではライブ・セミナーに並行して主催するオンラインスクール「Soul Guitar Lab」の発表会を行なっていました。東京ではこちらも千秋楽となります。

お昼過ぎに集まりセッション、打ち上げまであっという間の10時間…!皆さんのギターにかける熱量、セッションへのドキドキ感、それを分かち合える喜び。全てが最高の1日になりましたね。

そしてあっという間にツアーファイナル、東京公演の日がやってきました。

お昼にメンバーと久々の再会を果たし、全曲1回ずつ通しでリハーサルを行っていきます。主に各地方で僕と歌野くんにより煮詰めたアレンジをバンドサウンドに昇華していくということを主眼に置いたリハーサルで、ものすごくクリエイティブな時間を過ごすことができました。

素晴らしいメンバーたちと過ごしていて溢れてくるのは「あー、ずっとこういうことをやっていたいな。」というシンプルな思いです。

ゲストで出演してくれたCHiLi GiRLのShinobu Kawashimaさんも「Beautiful in Tokyo」で素晴らしい演奏を聞かせてくれました。それだけではなく、常に明るくハッピーなオーラをメンバー全員に向け放ってくれていたので、いつもよりさらに楽しげな雰囲気になったと思います。

素晴らしいミュージシャンは人柄も素晴らしい。こんなに素敵なミュージシャンが周りにいる自分は恵まれていると感じました。

会場グレープフルーツムーン
物販
ツアーファイナルで使用したボード

会場入りしてからの時間の流れはあっという間でした。

メンバーとも、お客さんとも、もっとたくさんの時間を過ごしたかった、ただそれだけです。

それくらいあっという間に終わってしまいました。寂しい。。

各地で煮詰めたギターとキーボードのアレンジ、常に予想の上を行くメンバーの演奏、待ち望んでくれたお客様の熱量、その全てが掛け算を起こし間違いなく過去最高のライブができたと自負しています。

2023年9月にツアーファイナル公演を音源化しました!

あの空間を共有できたことをただただ誇らしく思います。

息子と妻も応援してくれました

最後に今後の活動について、今考えていることを書き残しておきます。

YouTuber・インフルエンサーとして

ツアーを企画した当初、僕の中では漠然と「YouTuber・インフルエンサーからの脱却」というスローガンがありました。しかし、今思えばそれは間違っていました。

なぜなら、ギター講師系YouTuberとしての活動、それを中心に行う各SNSで行うインフルエンサーとしての活動、全て踏まえてソエジマトシキというアーティストになっているからとツアーを通して強く感じたからです。

この活動をしているどうしても「YouTuberギタリストなんて…」「SNSを主戦場とするミュージシャンなんて…」という声が届くことがあります。でも、一番そう思っていたのはもう1人の自分だったのかもしれません。

「今の自分から変わりたい!」という自己否定から発するエネルギーは時に強い推進力を生みますが、やりすぎるとそう考えるのが癖になってしまい、今ある大切なものを壊してしまいかねない危うさがある、そう感じました。

今後はそのような自己否定をせず、自分の活動への揺るぎない自信と、それを支持してくださる方への感謝の気持ちを大切に活動していきたいです。

アーティストとして

ツアーを通して感じた「アーティストとして今後やるべきこと」は、ズバリ音源の制作とリリースです。

もちろんツアーやライブを重ねることも大切ですが、どちらかというと今は音源の方に力を入れる時期であると判断しました。

というのも、YouTubeやSNSをやっているからこそ、ネットが持つ「時を加速させる力」を知っているからです。ライブ活動のみでは10年かかるような場所へも、ネットの力を使えば数年、いや1年もしないうちにたどり着くことができるかもしれない。

今ある限りある時間を投入するなら、できる限り化ける可能性のある場所にベットしようということから、「ストリーミングサービスへのデジタルリリース」に重きをおいて活動していこうと考えています。(もちろん、ライブもやります!)

ツアーを終えて

ツアーを終え家族で訪れた「おちあいろう」さん

まずツアーを無事に完走できてホッとしています。

そして、各会場に足を運んでくださったお客様、温かく迎え入れてくれたライブハウスの皆様、素敵な演奏で華を添えてくれたゲストの皆様、ファイナルを支えてくれたバンドメンバー、共に全国を回った歌野くん、最後まで支えてくれた妻と息子に心から感謝です。

このツアーを経験して、ミュージシャン・アーティストとしてはもちろん、YouTuber・インフルエンサーとしても多くの発見がありました。この経験を活かして、また地に足をつけて自分のやるべきことに邁進していきたいと思います。

皆様、これからもよろしくお願い申し上げます!!

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

ソエジマトシキ


次のライブはこちら!

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