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種のことを語り合おう

種に興味のある人は、そんなに多くはないかもしれない。種苗業者や農家でなければ、種のことを熱心に語る機会もないだろう。

ところが、私は今とっても種のことをいろんな人と話してみたい。
きっかけは3つ。
SEEDSという映画を見て、世界の種事情を垣間見たこと。
数ヶ月前から畑を始めて、日々種を播いていること。
「タネの未来」という本を書いた小林宙くんの存在。

畑で日々、種に感動している話は他に書いたので、https://www.dawnavatar.com/blog/種のこと〜野菜と現実と
今日は、小林宙くんのことを紹介したい。
「タネの未来〜僕が15歳でタネの会社を起業したわけ」(家の光協会)という本の内容が、私の知ってる全てだけど、心から、宙くんを応援しようと思っている。
子供の頃から種や植物に興味のあった彼は中学生で、種の流通のための会社を起業し、現在高校生。
いつか消えてしまうかもしれない種の多様性を守るべく、日本中へでかけていって、その地の固有の種を集めて流通させ、その種を残そうとしている。
種の置かれている現状を少しでも知っている人なら、日本や世界で、いろいろな事情で、固有の種が消えていっている事や、遺伝子組み換え作物をどう考えるかについて、また法律の改正について、各自の観点も持って、危機感を募らせている人も多いかもしれない。

私が感心するのは、宙くんが、そうした動きについて、とてもよく調べ、関連した動きに精通していて、その上で、柔軟で開いた広い観点を持っている事だ。そうした姿勢の中で、自分の事業の目的を明確に示して、着実に展開を始めている。そして種に興味を持つ人を増やして、より良い種をめぐる状況を考えて創っていこうという気持ちが伝わって来るのだ。

種は、間違いなく、私たちの命を支えている。けれど多くの人は日々そんなことは忘れていて、その命の種がどうなっているのか知らない。けれど、一粒の種が芽吹き、その不思議な力である野菜や花や木になっていく様に感嘆する気持ちから、種が一体なんなのか、私たちが語り合い始めたら、命を支える種のより良い状況を考えつくことができて、私たちの命を、だれかの儲けや政治的な取引材料のためにリスキーな状況に預けてしまうことを防げるだろう。

宙くんを招いて勉強会をしてみるのもいいな。

種の中に納まっている命の設計図。太古の昔からずっと、今この瞬間にも、無数の種が芽吹き、育ち、また種を結びしている。作物として改良されたものは、その種を採取して蒔く人がいなくなれば、この世から消えていくものもたくさんある。子供の頃に食べていた野菜や果物の味を懐かしんで、そういう味は今はないなあなどと話すことも多い。野菜や果物も、ずっと永遠にあると思ってるが、日々、種の事情によって私たちの食べ物はどんどん変化している。人類の食料を支えるために種の改良もされているし、味の好みも変化しているのは、種が変わったからなのか、好みに合わせて種が変えられているのか。

興味を向け出すと、種の周りには考えて見たい、話し合って見たい話題がてんこ盛りだ。なんといっても食べ物を生み出すものなのだから。種に興味が出た!という方は、ぜひ「タネの未来」を読んで見られることをお勧めする。

今日蒔いた種:早生丸葉小松菜、早生今市蕪、あかねホウレン草、シアチードのスプラウト、大豆モヤシ、豆苗


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