5.太陽が消えた街

太陽が消えてしまった街で
もう2度と明けない夜を歩く

一つ二つと失っていく街で
僕はまだ何を待っているんだろう

塔を登って
見渡した
滅んでいく世界
とっくに意味を失った
自由を叫ぶけど

この道の続く先には
違った未来があってくれと願った
終わりはまだ見たくないよ
いつまでも
歩いてたいのに

太陽がかつては昇った街で
まだ誰かがいた朝を探して

エントロピーは最大に
調和など最低に
どうでもよくなった
まもなく始まる永遠に
この宇宙の終焉に
何を思うのだろう

この道の続く先には
本当に未来は待っているのだろうか
真実は知りたくないよ
今はまだ
歩いていよう

音の無い爆発と
眩ゆい閃光に
再生の始まりを
願う

この曲が終わった後には
僕も消えてしまっていたらいいな
遺したものが消えないで
いつまでも
生き続けたら

太陽が消えてしまった街で
もう2度と明けない夜を歩く

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大学時代、終電やバスの無くなった真っ暗な時間帯に歩く北摂地域の夜道の風景を思い出しながら歌詞を書きました。街灯も人もまばらで、171号線は永遠に続くのではないかと思うくらい長い。昼間に見る太陽の塔はあんなにもエネルギッシュで力をもらえるのに、夜に見るとそれは不気味でさながらオトナ帝国や20(21)世紀少年を思い出す。
このまま、この夜が世界の終末だったらどうしよう。自分の存在は消えても、自分の遺した作品だけは遺り続けてくれたらいいなという思いを込めました。

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