洋楽『for him.(feat. Allday)』(TROYE SIVAN) 「好き」の形

僕はやはりメロディアスな曲が好きだ。この曲を聴くたびに思う。

TROYE SIVAN(トロイ・シヴァン)の『for him.(feat. Allday)』。

オシャレなサウンドで、サビもわかりやすくて良いメロディーだ。歌詞も(おそらく)彼の恋愛観がベースになっている。今時のポップスターが歌う、今時っぽい楽曲。

だけど彼の音楽ってどこかに陰があって好きだ。

彼自身についての説明は省くが、いろいろ思いながら活動していることは容易に想像がつく。苦しかったり悲しんだこともあるだろう。この曲も、そんな雰囲気が見え隠れする。

優しく恋人に語りかけるような、でもどこか悲しさを漂わせるような、甘酸っぱさとも違う、なんともいえない感情。確かに恋愛なんだけど、なんだか様子が少し違う。歌詞を読むとそんな感じがする。あいまいだけど。

悲しみや辛さを肯定してしまうのは、良くない。だけど、悪い側面だけでもない。作り手の感情に振り幅がなければ素晴らしい作品は生まれにくいし、受け取り手にも同様に感情の振り幅が求められるはずだ。

あらゆる作品に深みを与えるのは感情のプラスとマイナスの振り幅なのだ。それが幸せな人生なのかはわからないけど。

でも、辛さや悲しみがあるおかげで人に優しくできるのであれば、それも無駄ではない。そう信じたって、間違いではないはずだ。

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