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4.21(62/89日目) サン・フェリウ

早朝。

爆睡から目を目指すと、静かなバス車内からの景色は薄暗く、窓の外には高速道路が広がり空が少しずつ明るくなっていた。
そろそろ目的地のLloret de Marが近づいてきたので乗り過ごさないようにしなければならない。 

ミラノからバスに揺られること14時間。休憩の為、ジローナの少し手前のパーキングエリアでバスは止まった。

ラリー会場がすぐ目前なので早く出発してほしいと思っていると、運転手が自分の所に来て

「バスを乗り変えてほしい。」

と言ってきた。

どうやらLloret de Marで降りるのは自分だけだったらしく、自分のためだけに少し遠回りになるLloret de Marに寄るのは時間の無駄ということのようだ。

そんなシステムあり!?と思ったが、言われるがままに荷物を持って同じパーキングエリアに止まっていた別のバスに乗り換えた。

自分が乗り込むとそのバスはすぐに出発した。

ジローナからLloret de Marに向かう道はラリーカーの移動区間になっていたため、スバルインプレッサや三菱ランサーなどのステッカーをたくさん貼り付けたラリーカーと何台もすれ違った。

興味ない人には派手なカラーリングの車としか思わないかもしれないが、ひとりでテンションが上がって喜んでいた。 

朝8時過ぎにLloret de Marに到着。

バスターミナルに着くまでも何台ものラリーカーがタラゴナ方面に向けて走っていった。

バスを降りた時はすでにラリーカーの移動は終盤だったらしく、見ることが出来た車はプライベート参加の車だった。メイン会場では人は表彰台の準備などが行われていた。

ラリーは競技区間までの移動は一般車両として一般道を走っていくので、爆音を立てながらも制限速度を守って走る。爆音で走ってきて信号待ちをしたりするラリーカーはちょっと面白かった。

Lloret de Marにいると選手の様子と出発の瞬間は見れるが、競技区間のSS(Special Stage)は見ることが出来ない。
ここから一番近くのSSは最終ステージのSant FeliuとTossaの間なので、Sant Feliuの街に移動することにした。

Sant Feliuの街は、Lloret de Marから直で行けばバスでも15分くらいの距離だが、窓口のスタッフに聞くと直通のバスはないらしい。いったんジローナに行きそこからSant Fel行きのバスに乗りかえなければならないとのこと。

仕方なく早朝いたはずのジローナに戻り、パーキングで朝食を済ましSt.Feliuの街に向かった。

昼12時頃、長い道のりの末やっと競技区間に到着。

St.Feliuの街はラリーの最終ステージのスタート地点なので、どんなに盛り上がっているのかと思ったがまったく盛り上がっていなく、安宿も簡単に見つける事が出来た。

やはりWRCはスペインの人から見ても少しマニアックな競技らしい。WRCのベテラントップドライバーのカルロス・サインツはスペイン人なのだが...。

まぁスペインのことだから当日になれば盛り上がるのだろう。

明日の行われる競技区間のコースはSt Feliuの街中をスタートして山道を駆け抜けTossaでゴールというコース。昨日も同じ区間が競技区間になっていたのでタイヤの跡が残っていた。
ゴール後はLoret de Marまで移動して表彰式という流れだ。

本日泊まるホテルはHOSTAL GEIS。

シングルが空いていなかったのでダブルの部屋を一人で使わせてもらう。たぶんシングルならもっと安いと思う。バス・トイレ付き、ベランダにテーブルとイスまで付いて1,900Ptsは安い。

シャワーと洗面台のお湯は最初サビ色の水が出るが...。トイレは普通。ホテルの主人はよくしゃべる人だ。

スタート地点を確認して街をすこしブラブラ、寝不足ぎみだったので早めに寝た。

Lloret de MarもそうだがSt.FeliuもCosta Brava(コスタ・ブラバ=ブラバ海岸)と呼ばれる地区にあり、リゾート地になっている。アンダルシアのコスタ・デル・ソルと同じ雰囲気である。

年配の方を多く見かけるが、街が小さくまとまっていてキレイに整備されていた。

ホテルの造りも似ていて、部屋に行くまでの廊下は暑さをしのぐためか遮光&密閉性が高く、昼でも真っ暗。寒暖の差が大きいので、早朝に涼しい空気を建物内に取り込むと一日中冷気を逃さないのでエアコン要らずと何かの本で読んだ事がある。
スペインの海岸沿いのホテルは全てそうなっているのだろうか。

本日の出費

朝食 500Pts
夕食 750Pts
ホテル 3,800Pts
バス 495Pts、425Pts

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